不登校を理由に転校できる?学区の変え方と区域外就学の手続きをわかりやすく解説

「今の学校には行けないけれど、隣の学区の学校なら通えるかもしれない」。そう考えて、不登校を理由に転校できるのか、学区はどうなるのかを調べている方へ。結論からお伝えすると、引っ越しをしなくても、学区外の学校へ転校できる可能性があります。「指定校変更」と「区域外就学」という制度があり、不登校やいじめを認める事由に挙げている自治体が多いからです。

学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学び、18歳で起業しました。今は自分が、対面やオンラインのフリースクール、通信制高校の連携施設を運営する側にいます。不登校の専門家としても活動しております小幡和輝と申します。

この記事では、制度の仕組みと手続きの流れ、そしてその一歩手前にある「転校すれば本当に良くなるのか」という判断まで、順番に整理します。

目次

不登校を理由に学区外へ転校できる。使うのは2つの制度

公立の小中学校は、住んでいる住所によって市区町村の教育委員会が就学する学校を指定します。これがいわゆる学区です。ただし、指定された学校を変える仕組みが2つ用意されています。

  1. 指定校変更 同じ市区町村の中で、指定された学校とは別の学校に就学すること
  2. 区域外就学 住んでいる市区町村の外にある学校に就学すること

どちらも、保護者の申立てに相当な理由があると教育委員会が認めた場合に許可されます。文部科学省も、いじめへの対応などを理由とした就学校の変更を認めるよう自治体に求めています。

就学すべき学校の指定の変更や区域外就学について(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/shugaku/detail/1422231.htm

認められる事由は自治体ごとに基準表として公開されていて、「不登校」や「いじめ」を明記している自治体は珍しくありません。たとえば新潟市は、通学の特例が認められる事由のひとつに不登校を挙げています。

通学の特例について(新潟市)
https://www.city.niigata.lg.jp/kosodate/gakko/sho_chu_school/tennyu/gakukijyun.html

申請の窓口は、お住まいの市区町村の教育委員会(学務課・学校教育課などの名称が多いです)。「不登校で転校するには引っ越すしかない」と思い込んでいる方が多いのですが、まず制度の確認からで大丈夫です。

転校で良くなるケースと、変わらないケース

制度として転校できることと、転校すれば解決することは別の話です。僕はこれまで2000人以上の不登校の子どもたちとご家庭に関わってきましたが、転校がうまく働くかどうかには、はっきり傾向があります。

うまく働きやすいのは、行けない理由が特定の人間関係にあって、本人が「あの学校から離れたい」と言葉にしているケースです。原因が場所に結びついているなら、場所を替えることに意味があります。

一方で、原因が本人にもよくわからないケースや、心のエネルギーが大きく下がっている時期は、環境を替えても同じことが起きやすいです。転校は環境のリセットであって、回復そのものではありません。休む時間が必要な時期に転校を急ぐと、「新しい学校でも行けなかった」という体験を上乗せしてしまうことがあります。

僕自身、環境が替わる力を実感したのは転校ではなくフリースクールでした。行く前日はドキドキしていましたが、着いてみたら誰も「なんで学校行ってないの」と聞かなかった。それが衝撃で、ゲームが好きな子がいて、すぐに仲良くなりました。人間関係がまっさらな場所に移ると、それだけで呼吸がしやすくなることは確かにあります。大事なのは、その場所が学校である必要はないということです。

手続きの流れと、決める前に確認したいこと

実際に進めるときの流れと、あわせて確認したいポイントです。

  1. 本人の気持ちを確認する 親が先回りして決めた転校は続きにくいです。「離れたい」が本人の言葉で出ているかを大切にしてください
  2. 教育委員会に基準を確認する 自治体名と「指定校変更 基準」で検索するか、学務課に電話で聞きます。理由書や、場合によっては医師の意見書を求められることがあります
  3. 転校先の学校を見学する 受け入れる側の学校の体制(別室の有無、不登校への対応経験)は学校によって差があります
  4. 時期を選ぶ 学期や学年の区切りは人間関係の再編があるタイミングなので、途中転校より入りやすい傾向があります

勉強の遅れが心配で転校をためらっている場合は、学年ではなく単元で戻すという考え方をこちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-manabinaoshi-chugaku/

そもそも行けない理由がつかめていないときは、年代別の理由を整理したこちらの記事も参考になります。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/gakkou-ikitakunai/

転校しなくても、環境は変えられる

転校を調べている方に知っておいてほしいのは、「学校を替える」以外に「学びの環境を替える」という道があることです。対面やオンラインのフリースクールで学び、一定の要件を満たして在籍校の出席扱いになる仕組みは、文部科学省の通知で認められています。詳しくはこちらの記事にまとめています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/shusseki-atukai/

転校には、申請が通るかどうか、転校先に馴染めるかどうかという不確実さがあります。学びの環境を替える方法なら、今の学籍はそのままに、今日からでも動き始められます。

クラスジャパン小中学園という選択肢

オンラインフリースクール クラスジャパン小中学園

転校を考えるほど今の学校がつらいなら、まず家から環境を変えるという順番もあります。僕たちが運営に関わるオンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」は、ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。

一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる実績も多数あります。出席扱い制度は、クラスジャパンが先駆けとなって学校や自治体と一緒につくってきたものです。転校の申請を検討しながら、並行して学びを止めない場所として使うこともできます。

クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

まとめ。まず基準表を見ることから

不登校を理由にした転校は、指定校変更や区域外就学の制度で、引っ越しをしなくても認められる可能性があります。ただし、転校が効くのは行けない理由が場所や人間関係に結びついているときです。本人の言葉と回復のペースを確かめながら、学校を替える道と、学校以外で環境を替える道を並べて考えてみてください。

今日できる一歩として、お住まいの自治体名と「指定校変更 基準」で検索してみてください。基準表が見つからなければ、教育委員会の学務課に「不登校を理由とした指定校変更や区域外就学は認められていますか」と電話で聞くだけで、選択肢が具体的になります。

「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。無料のLINE相談で、お子さんの状況をお聞かせください。

無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp

よくある質問

不登校を理由に転校できますか?

できる可能性があります。公立小中学校には指定校変更(同じ市区町村内で学校を変える)と区域外就学(市区町村の外の学校に通う)という制度があり、不登校やいじめを認める事由に挙げている自治体が多くあります。窓口はお住まいの市区町村の教育委員会です。

引っ越さなくても学区外の学校に通えますか?

自治体が定める事由に当てはまり、教育委員会が相当と認めれば、住所を移さずに学区外の学校へ就学できます。認められる事由は自治体ごとに基準表として公開されていることが多いので、自治体名と「指定校変更 基準」で検索するか、教育委員会に直接確認してください。

転校すれば不登校は解決しますか?

行けない理由が特定の人間関係にあり、本人が離れたいと望んでいる場合は効果が出やすい一方、原因がはっきりしない時期や心のエネルギーが下がっている時期は、環境を替えても同じことが起きやすいです。転校と並行して、フリースクールなど学校以外で環境を変える選択肢も検討してみてください。

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この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい/英治出版』『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方/小学館』など計6冊。講演、メディア出演も多数。

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