学びの多様化学校(不登校特例校)とは?フリースクールとの違いと使い分けをわかりやすく解説

子どもが学校に行けなくなったとき、「学校の代わりになる場所はどこにあるのだろう」と調べていくと、フリースクールと並んで「学びの多様化学校」という言葉を目にすることが増えてきました。以前は「不登校特例校」と呼ばれていた学校です。

結論から言えば、学びの多様化学校は不登校の子どものために特別な教育課程を組める正規の学校で、フリースクールとは制度上の位置づけがまったく違います。どちらが良い悪いではなく、役割が違うので、違いを知ったうえで使い分けるのが正解です。

僕は約10年間の不登校を経験しました。当時はフリースクールで学び、18歳で起業しています。今は対面やオンラインのフリースクール、通信制高校の連携施設を運営する立場です。不登校の専門家として、制度の違いをわかりやすく整理します。

この記事では、学びの多様化学校とはどんな学校か、フリースクールと何が違うのか、そしてどう使い分ければいいのかをお伝えします。

目次

学びの多様化学校(不登校特例校)とは

学びの多様化学校とは、不登校の子どもの実態に配慮した特別の教育課程を編成して教育を行う学校です。学校教育法施行規則第56条などに基づき、文部科学大臣の指定を受けて設置されます。2023年に、それまでの「不登校特例校」から「学びの多様化学校」へ名称が変わりました。

いちばんの特徴は、通常の学校では変えられない教育課程を、不登校の子どもに合わせて組み替えられることです。たとえば総授業時数を減らしてゆとりのある時間割にしたり、心のケアや体験活動を重視した独自の学びを取り入れたりできます。

設置数は年々増えていて、2026年4月時点で全国84校(公立59校・私立25校)となりました。文部科学省は将来的に全国300校の設置を目指すとしています。ただ、まだ設置されていない県も多く、お住まいの地域に通える学校があるかどうかは大きな分かれ目になります。

制度の詳細と全国の設置校一覧は、文部科学省の公式ページで確認できます。

学びの多様化学校について|文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1387008.htm

学びの多様化学校とフリースクールの違い

同じ「不登校の子どもの居場所」でも、制度上はまったく別のものです。違いは大きく4つあります。

  1. 法律上の位置づけ 学びの多様化学校は学校教育法に基づく正規の学校です。一方、フリースクールは民間の教育施設で、学校ではありません
  2. 転校が必要かどうか 学びの多様化学校に通うには、その学校へ入学または転校して籍を移すのが基本です。フリースクールは今の学校に籍を置いたまま通えるので、転校の決断をしなくてすみます
  3. 出席の数え方 学びの多様化学校では、その学校への登校がそのまま出席になります。フリースクールの場合は、在籍している学校の校長先生の判断で「出席扱い」にしてもらう形になります
  4. 数と選びやすさ 学びの多様化学校は全国84校で、通える範囲にない地域がまだ多いのが現状です。フリースクールは全国に多数あり、自宅から参加できるオンラインの選択肢もあります

つまり、学びの多様化学校は「学校そのものを、不登校に配慮した学校に変える」選択肢で、フリースクールは「今の学校に籍を置いたまま、学校の外に居場所と学びをつくる」選択肢です。

どう使い分けるか。判断のポイント

不登校の専門家として、使い分けの考え方をお伝えします。

  1. 通える範囲にあるか まず学びの多様化学校が通学圏にあるかを確認します。なければ、フリースクールやオンラインの学びが現実的な選択肢になります
  2. 転校への気持ち 籍を移すことは、子どもにとって大きな環境の変化です。「今の学校を離れたい」気持ちがはっきりしているなら学びの多様化学校が合いますし、「まだ決めきれない」なら籍を動かさずに通えるフリースクールから始めるほうが負担は小さくなります
  3. 今のエネルギーの量 学びの多様化学校も毎日の通学が基本です。まだ外に出るエネルギーがない時期なら、自宅から参加できるオンラインのフリースクールで生活リズムと学びを整えるところから始めるのがおすすめです

大事なのは、どれかひとつに決め打ちしないことです。フリースクールで力を蓄えてから学びの多様化学校を検討する、という順番でもまったく問題ありません。また、フリースクールよりも学びの多様化学校の方が上ということではなくて、あくまで並列の選択肢として考えることが重要です。学びの多様化学校は民間ではなく、公的な施設なので、子どもによっては合わないということもあると思います。

学びの多様化学校が近くにないときの2つの選択肢

全国84校という数を考えると、通える範囲に学びの多様化学校がないご家庭のほうが多いはずです。その場合の選択肢を2つ紹介します。

選択肢1:自宅で学べる「オンラインフリースクール」

オンラインフリースクール クラスジャパン小中学園

「まだ外に出るエネルギーがない」というお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」という選択肢があります。

自宅にいながら、ネットの先生(担任)が伴走し、学習や生活リズムをサポートします。2018年の開校からこれまでに2000人以上の不登校の子どもたちを支えてきた実績があり、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いとなる仕組みも整っています。出席扱い制度はクラスジャパンが先駆けとなって学校や自治体と一緒につくってきた取り組みなので、学校との連携もスムーズです。

学習教材に加えて、最先端のAIサポートも導入しています。生徒一人ひとりにカスタマイズされた学習AIが、答えをすぐ教えるのではなくヒントを出しながら一緒に考えてくれるので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。

クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

選択肢2:通える場所がほしいなら「明光フリースクール」

明光フリースクール

外に出て仲間と過ごしたいお子さんには、明光義塾がつくる明光フリースクールがあります。平日の日中に通えるフリースクールで、明光義塾の個別指導がベースにあるので、一人ひとりのつまずきを見つけて、そこから戻る学び方ができます。学習だけでなくプログラミングやeスポーツなどもあり、「学校ではないけれど通う場所」として機能します。学校の出席扱いや自治体の補助金対象になる実績も多数あります。

新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。

明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/

フリースクールを選ぶなら「出席扱い」もあわせて知っておこう

フリースクールを選ぶ場合、在籍している学校の校長先生の判断で、フリースクールでの活動を出席として認めてもらえる制度があります。文部科学省が要件を示しており、ポイントは3つです。

  1. 保護者と学校の間に連携・協力関係があること 担任の先生と定期的にやりとりできている状態が前提になります
  2. 計画的な学習プログラムであること フリースクールでの活動やICT教材での学習がこれにあたります
  3. 学習の状況を学校が把握できること 活動レポートや学習記録の提出が必要です

学びの多様化学校のように籍を移さなくても、記録を残して学校と共有する仕組みがあれば、学校の外の学びを出席として認めてもらう道があるということです。

出席扱いの根拠となる文部科学省の通知はこちらです。

不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)|文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm

まとめ。制度は増えている。選択肢を知っている人から楽になれる

学びの多様化学校は、不登校の子どものために教育課程そのものを変えられる正規の学校です。全国84校とまだ数は限られますが、国が力を入れて増やしている段階です。一方フリースクールは、今の学校に籍を置いたまま通える身近な選択肢で、出席扱いの制度と組み合わせれば学びの記録もきちんと残せます。

どちらが正解ということはありません。お子さんのエネルギーの量と気持ちに合わせて、無理のない順番で選んでいけば大丈夫です。

「うちの場合はどれが合っている?」という段階でも大丈夫です。僕の公式LINEでは不登校に関する情報発信や無料相談を行っています。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。

小幡和輝の無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp

X

\ X更新中! /

note

\ 明光みらい公式note /

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書、講演、メディア出演多数。

目次