「発達障害のあるうちの子に、通信制高校は合っているんだろうか」。中学の進路面談で通信制をすすめられたり、いまの高校がつらそうな様子を見たりして、この検索をされた方が多いと思います。
先に結論をお伝えします。通信制高校は、毎日の通学や集団生活を前提にしない仕組みなので、発達障害のある子にとって選びやすい進路のひとつです。
ただし「通信制ならどこでも大丈夫」ではありません。学校ごとの差がとても大きいので、個別指導・通学頻度・スクーリングの負担という3つの軸で具体的に比べることが大切です。この記事では、その見方を順番に解説します。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は約10年間の不登校を経験しました。当時はフリースクールで学びました。今は対面やオンラインのフリースクール、通信制高校の連携施設を運営する立場です。
発達障害のある子に通信制高校が合いやすい理由
まず仕組みの話です。通信制高校が合いやすいと言われるのには、制度上のはっきりした理由があります。
- 毎日通わなくていい 通信制高校の基本は自宅学習(レポート)+年に数回〜週数回のスクーリングです。感覚過敏で教室のざわつきがつらい子、集団の中で消耗しやすい子でも、刺激の量を自分で調整しながら学べます
- 単位制で留年がない 学年制の全日制と違い、多くの通信制は単位制です。取れなかった科目は翌年に持ち越せばよく、「1科目落として1年やり直し」が起きません。詳しい仕組みは文部科学省の解説ページで確認できます(https://www.mext.go.jp/tsushinseikoukou/about/)
- 入試のハードルが低い 多くの学校は書類・面接・作文が中心で、学力試験で落とす仕組みになっていません。中学で内申が取れなかった子でも入りやすい入口です
ここまでは、どの通信制高校にも共通する話です。問題はここからで、同じ「通信制」という看板でも、サポートの中身は学校によってまったく違います。
選び方の軸1. 個別指導かどうか
発達障害のある子の学び方は、一人ひとり本当に違います。書くのは苦手だけれど口頭なら答えられる子、興味のある分野は大人顔負けに調べるのに興味が持てない科目は一行も進まない子。集団一斉の授業では、この凸凹に対応しきれません。
だから最初に見るべきは、その学校の学習サポートが個別対応かどうかです。具体的には次を確認してください。
- レポートにつまずいたとき誰が教えてくれるか 「質問はメールで受け付けます」だけの学校と、対面で横について教えてくれる学校では、続けやすさが大きく違います
- 学び直しに対応しているか 中学で学校に行けなかった期間がある子は、中学範囲に空白があるのが普通です。高校の内容に入る前に、どこまで戻って教えてくれるかを聞いてください
- 担任や相談員が特性を引き継いでくれるか 年度が変わるたびに配慮事項をゼロから説明し直すのは、本人にも保護者にも大きな負担です
選び方の軸2. 通学頻度を変えられるか
通信制高校の通学コースは、週1日から週5日までさまざまです。ここで大事なのは「いま調子がいいから週3日」と入学時に決め打ちしないことです。
特性の現れ方は一人ひとり違いますが、環境の変化で調子が揺れやすい子の場合、入学直後は張り切って通えても、疲れがたまって数か月後に失速するケースを僕は何度も見てきました。だから確認すべきは「週何日か」ではなく、入学後に頻度を上げ下げできるか、変更に追加費用や手続きの壁がないかです。
週何日を選ぶかの考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/tsushinsei-shu-nannichi/
選び方の軸3. スクーリングの負担
見落とされがちなのがここです。通信制高校を卒業するには、スクーリング(対面の面接指導)と単位認定試験への出席が法律で必要です。この形式が学校によって大きく違います。
- 場所 通える範囲の施設で受けられるのか、遠方の本校まで行く必要があるのか。サポート校の中には自前のスクーリング施設を持たず、年に一度、長野や沖縄など遠くの本校へ行く形の学校もあります
- 宿泊の有無 3泊4日などの集中合宿型は、初めての場所・集団での宿泊・食事という慣れない要素が一度に重なります。感覚過敏や強いこだわりのある子には、ここが最大の関門になり得ます
- 一度に受ける人数 数百人規模の合同スクーリングか、少人数の教室型かでも負担はまったく違います
パンフレットの目立つところには書かれていないことが多いので、必ず質問して確認してください。
見学で確認すること。配慮のお願いは口頭ではなくメモで
軸が決まったら、候補を2〜3校にしぼって見学に行きます。このとき、お子さんの特性と配慮してほしいことを、あらかじめ紙に書いて持っていくことをおすすめします。「聴覚の刺激に敏感で、イヤーマフを使うことがあります」「口頭の指示は一度に1つずつだと動きやすいです」のような具体的なメモです。
理由は2つあります。ひとつは、口頭だと伝え漏れが出て、入学後に「聞いていなかった」となりやすいこと。もうひとつは、メモへの学校側の反応を見れば、その学校の本気度がわかることです。
2024年4月からは、障害者差別解消法の改正で、私立学校を含む民間の事業者にも合理的配慮の提供が義務化されました(内閣府 https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai.html)。
メモを見て「一緒にできる方法を考えましょう」と具体的に返してくれる学校は、入学後も相談しやすい学校です。
僕自身、不登校のあとフリースクールに初めて行った日のことをよく覚えています。前日はドキドキしていました。でも着いてみたら、誰も「なんで学校行ってないの」と聞かなかった。
それが衝撃で、ゲームが好きな子とすぐに仲良くなりました。環境が合うかどうかは、資料の比較だけではわからず、その場の空気で決まる部分があります。だからこそ見学は、できれば本人と一緒に行ってほしいのです。
見学・説明会で聞くべき質問の全体リストは、こちらの記事にまとめています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/tsushinsei-kengaku-shitsumon/
明光義塾高等学院という選択肢
この記事で挙げた「個別指導」の軸を最初から満たす場所として、僕が学院長を務める明光義塾高等学院を紹介させてください。高校卒業資格を目指しながら、日々の学びを個別指導で進められる場所です。
全国の明光義塾教室との連携で、中学範囲の戻り学習から大学受験対策まで一続きで見られるのが特徴です。「まず中2の数学からやり直したい」という相談も当たり前のこととしてサポートしています。
一斉授業ではないので、得意な科目はどんどん先へ、苦手な科目はつまずいた単元まで戻って、という凸凹に合わせた進め方ができます。通学の頻度やペースも、一人ひとりの状態に合わせて相談しながら決めていきます。
中学からの進学だけでなく、いまの高校からの転入・編入も受け入れています。「うちの子の特性でも大丈夫か」という段階のご相談からで構いません。資料請求はこちらからどうぞ。
【明光義塾高等学院】資料請求はこちら
https://gakuin.meikogijuku.jp/renkei
まとめ。今日できる一歩は「配慮してほしいことを3つ書き出す」
通信制高校は、発達障害のある子にとって仕組みの面で選びやすい進路です。ただし学校ごとの差が大きいので、個別指導かどうか・通学頻度を変えられるか・スクーリングの負担はどうか、の3つの軸で具体的に比べてください。
今日できる一歩として、お子さんの「配慮してほしいこと」を3つ、紙に書き出してみてください。見学のときにそのまま渡せますし、書き出す過程で「うちの子に本当に必要な環境」が具体的になります。学校選びの軸は、パンフレットではなくそのメモの中にあります。
「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。LINEでの無料相談も受け付けています。
小幡和輝への無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp
なお、発達障害の特性や診断については、この記事だけで判断せず、主治医や発達障害者支援センターなど専門機関にも相談しながら進路を考えていただければと思います。
よくある質問
発達障害があると通信制高校の入試で不利になりますか?
多くの通信制高校の入試は書類・面接・作文が中心で、学力で落とす仕組みではありません。面接で特性を正直に伝えたことが不利に働く学校は、そもそも入学後のサポートも期待しにくいので、選考の段階で学校を見極める材料になると考えてください。
通信制高校に発達障害への合理的配慮を求めることはできますか?
できます。2024年4月施行の改正障害者差別解消法により、私立学校を含む民間事業者にも合理的配慮の提供が義務化されました。ただし配慮の中身は学校との対話で決めるものなので、入学前の見学時に、配慮してほしいことを具体的に書面で伝えて反応を確認するのがおすすめです。
診断書がなくてもサポートは受けられますか?
診断の有無を問わず相談に応じる学校は多くあります。グレーゾーンの段階でも、困りごとを具体的に伝えれば対応を検討してもらえます。あわせて、地域の発達障害者支援センターなど専門機関にも相談しながら進めると安心です。
