名古屋市でフリースクールを探すとき、いちばん知っておいてほしいのは、2026年度から名古屋市に保護者向けの利用料補助金が新設されたことです。
就学援助を受けている世帯は利用料の2分の1、補助金として最大で月22,000円まで、それ以外の世帯も4分の1、最大で月11,000円までが支給されます。最初の申請受付は令和8年9月1日から30日、つまりちょうど今月です。
この記事では、名古屋市のフリースクールを公式サイトと市の公式一覧で確認できたものだけ、順位をつけずに一覧で紹介し、補助金の要件と申請の流れもあわせてまとめます。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。
名古屋市のフリースクールと不登校の状況
愛知県教育委員会の公表によると、令和6年度の愛知県内の不登校児童生徒数は小学校10,028人・中学校14,899人の合計24,927人で、「小中学校共に、これまでで最も多い」と書かれています。その中心が名古屋市で、施設も市内に集まっています。
名古屋市内の施設を探すときの出発点になるのが、市教育委員会が毎年開いている「不登校児童生徒を支援する民間団体(施設)連絡会」の参加団体一覧です。令和7年8月20日実施分で約40団体が、区・住所・URL付きでPDF公開されています。
ただしこの一覧には放課後等デイサービス(受給者証が必要な障害福祉サービス)や通信制高校のサポート校も混ざっているので、平日の日中に通えるフリースクールかどうかは各施設のサイトで確認が必要です。この記事の一覧は、その確認を済ませたものだけを載せています。
公的な選択肢としては、名古屋市の教育支援センター「なごやフレンドリーナウ」が浄心・笠寺・鶴舞・大曽根の市内4か所にあり、心理的な理由で登校していない小中学生の通所支援を行っています。民間のフリースクールと並行して検討できます。
愛知県全体の施設は、こちらの県版一覧記事にまとめています。
>>愛知県のフリースクールと補助金一覧。市区町村別に紹介します【2026年最新】
名古屋市のフリースクール補助金(2026年度新設)
名古屋市フリースクール等利用料補助金(不登校児童生徒支援)が2026年度に新設されました。愛知県には県が保護者に直接支給する利用料助成がないため、名古屋市在住の方はこの市の制度が柱になります。ポイントは次のとおりです。
- 対象者 名古屋市立の小学校・中学校・特別支援学校(小学部・中学部)に在籍し、民間のフリースクール等を利用する児童生徒の、市内在住の保護者
- 補助額 就学援助の認定を受けている世帯等は利用料の2分の1、補助金として最大で月22,000円まで。それ以外の世帯は4分の1、最大で月11,000円まで
- 対象施設 不登校の児童生徒への支援を主たる目的とする、愛知県内の民設・民営の通所型フリースクール等。放課後等デイサービスと私立学校は対象外
- 対象経費 平日日中の通所にかかる利用料のみ。入学費・体験利用料・教材費・行事参加費・交通費などは対象外なので、領収書を利用料と分けておくと手続きが楽になります
- 申請時期 令和8年4月分以降の利用料が対象で、申請受付は令和8年9月1日〜30日。この期間の後に通所を始めた場合は令和9年2月15日まで申請できます。オンラインまたは郵送で申請します
名古屋市フリースクール等利用料補助金(不登校児童生徒支援)|名古屋市
気をつけてほしい点が2つあります。名古屋市には別に「フリースクール等設置者補助事業」がありますが、こちらは施設の運営者向けの補助で、保護者が受け取るお金ではありません。
また、利用料補助は名古屋市立の学校に在籍していることが要件なので、隣の市から名古屋市内の施設に通っている場合は使えません。制度は年度で変わるため、最新情報は必ず市の公式ページでご確認ください。
フリースクールでの学びは出席扱いになりうる
フリースクールでの学習は、一定の要件を満たせば在籍校の出席として認めてもらえます。文部科学省が要件を示しており、最終的には在籍校の校長先生が判断します。
今回紹介する施設の多くが、在籍校への通所報告や出席扱いの実績を公式サイトに載せています。見学のときに「在籍校への報告をしてもらえますか」と必ず聞いてみてください。出席扱いの3つの要件はこちらの記事で解説しています。
>>「不登校でも出席扱いに?」文部科学省の通知で出席扱いになる3つの要件を徹底解説
まだ外に出るのが難しい、近くに通える場所がないという方へ
一覧に入る前に、先にお伝えしたいことがあります。
名古屋市は施設の数こそ多いのですが、名駅・栄・今池といった中心部に集中していて、港区や緑区、守山区の外れからだと地下鉄とバスを乗り継ぐ通所になります。
毎日その距離を移動するのがつらい時期もありますし、そもそもまだ家から出るエネルギーがない時期のお子さんも少なくありません。それはご家庭の努力が足りないという話ではまったくありません。「通う場所を探す」より前の段階があっていいんです。
そういう場合の選択肢として、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。
自宅にいながら、ネットの先生(担任)が伴走し、学習や生活リズムをサポートします。
2018年の開校からこれまでに2000人以上の不登校の子どもたちを支えてきた実績があり、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いとなる仕組みも整っています。
学習面ではAIサポートを取り入れているのも特徴です。生徒一人ひとりにカスタマイズされた学習AIが、答えをすぐに教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えてくれます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定があるので、安心して使えます。
名古屋市のフリースクール一覧
名古屋市内の施設を紹介します。順位をつけたものではありません。料金や活動内容は執筆時点で公式サイトから確認できたもので、変わることがあるため、必ず最新の情報をご確認ください。
明光フリースクール 名古屋(開校準備中)
明光フリースクール
運営: 株式会社明光みらい
所在地: 名古屋市内で開校準備中(詳細は要お問い合わせ)
対象年齢: 不登校の小中学生
料金: 週1回20,000円から
明光義塾がつくる小中学生対象のフリースクール。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営が特徴です。プログラミングやeスポーツといった新しい学び、体験ができる子どもたちの居場所です。
名古屋市内での開校を準備中で、開校前でもオンラインでの相談や資料請求ができます。開校前のため市の連絡会一覧には掲載されていませんが、明光フリースクールは他地域で学校の出席扱いや自治体の補助金等の対象になった実績があります。最新の開校情報・ご相談は校舎ページからどうぞ。
なお、この記事を掲載しているメディアは明光フリースクールが運営しています。自社の施設なので詳しく書けている部分がありますが、順位づけの意図はありません。
フリースクールカシオペア(熱田区)
フリースクールカシオペア
運営: NPO法人子ども支援室カシオペア
所在地: 名古屋市熱田区森後町7-14 沼田ビル3階
対象年齢: 小学生・中学生・高校生
料金: 1回3,500円(1時間20〜30分+保護者への報告10分)。登録費月500円、報告書作成料月1,000円
月・火・水の午前10時と午後1時の2コマ制で、月額ではなく1回単位で利用できる少人数制のフリースクールです。「5分学習、5分遊ぶ」という短時間学習で負荷をかけずに学べて、報告書の提出により学校の出席日数として扱われる仕組みがあります。市の連絡会一覧と県の一覧の両方に載っています。
飛鳥未来中等部・初等部 名古屋教室(中村区)
飛鳥未来中等部・初等部 名古屋教室
運営: 学校法人三幸学園
所在地: 名古屋市中村区亀島1-10-22 新晃ビル1階
対象年齢: 小学4年生〜中学3年生
料金: 入学金50,000円。月額授業料は2DAYコース30,000円、3DAYコース38,000円、スタンダードコース(週5日)52,000円、ネットコース15,000円(施設設備費・教材費を含む)
名古屋駅から徒歩圏の亀島にある、通信制高校を運営する学校法人の小中学生向け教室です。週2日から週5日、ネットコースまで通う日数を選べるのが特徴で、2025年度は希望者の出席扱い率100%、名古屋市の利用料補助金の対象になることも公式サイトで案内されています。
YUMEスクール名古屋中央校(中村区)
YUMEスクール名古屋中央校
運営: 一般社団法人YUME
所在地: 名古屋市中村区名駅南1-3-17 2階
対象年齢: 小学生〜高校生
料金: 月額は週1回コース15,000円〜週5回コース55,000円(別途システム利用料等。入会金は要お問い合わせ)
名駅南にある、個別学習とプログラミング、調理実習、理科実験、図工・美術、企業による特別授業や校外学習を組み合わせたフリースクールです。在籍校の校長先生の許可を前提に出席扱いに対応すると公式サイトに書かれています。市の連絡会一覧に載っています。
ルネ中等部 名古屋校(中区)
ルネ中等部 名古屋校
運営: ブロードメディア株式会社
所在地: 名古屋市中区栄3-18-1 ナディアパークビジネスセンター10F
対象年齢: 小学5年生〜中学3年生
料金: 昼の部は入会金50,000円・週1日37,400円〜、夕方の部は入会金20,000円・週1日13,800円〜(いずれも初回設備費15,000円。ベーシッククラスは学習費月6,000円が別途)
栄駅から徒歩7分、矢場町駅から徒歩5分のビルにある、通信制のルネサンス高校グループが運営する中等部です。
eスポーツやプログラミング、カードゲーム・ボードゲームを入り口に、コミュニケーション力や論理的思考力を育てるクラスを開いていて、在籍中学校との連携による出席扱いの案内もあります。市の連絡会一覧に載っています。
ステラBASE千種校(千種区)
ステラBASE千種校
運営: 株式会社GUTS
所在地: 名古屋市千種区今池2-1-6 千種橋ビル5階A号
対象年齢: 小学生・中学生
料金: 週1回13,200円、週2回25,300円、週3回以上37,400円(税込、別途教材費・諸経費)
今池駅近くのビルで、不登校や発達障害の専門学習塾が運営しているフリースクールです。プログラミングやITリテラシー、アート・ものづくり、科学実験といった体験型の内容を生徒の興味に合わせて組み立てるスタイルで、出席扱い制度への対応実績も公式サイトに書かれています。市の連絡会一覧に載っています。
敬倫塾のフリースクール(北区)
敬倫塾
運営: 個人運営の学習塾(1976年に北区で設立)
所在地: 名古屋市北区水切町6-90-2
対象年齢: 小学生〜高校生(塾としては年中児から受け入れ)
料金: 小中学生は週1回10,000円〜週5回35,000円(月額)。教材費は必要な分だけ実費
1976年から続く地域の個別指導塾が、登校が困難になった小中学生・高校生向けに開いている小規模フリースクールです。平日の午前10時〜12時は塾長等による個別指導、午後は付属の敬倫メイツスタッフによる個別指導があり、週1回から通えます。上飯田駅が最寄りです。
まなび場(瑞穂区)
まなび場
運営: 個人運営の私塾(代表 幸伊知郎)
所在地: 名古屋市瑞穂区弥富町字紅葉園36-1
対象年齢: 10〜20歳
料金: 入会金25,000円。月会費は参加日数に応じて月4日以内・合計8時間以内10,000円から月13日以上30,000円まで(経済的に困難な家庭への減免制度あり)
2002年開設、名古屋市内でも活動歴の長いフリースクールのひとつです。代表は中学・高校の数学教師を17年務めた方で、自由時間・対話・探究・ゼミ・英会話・軽い運動をどう組み合わせるかを本人が決める運営です。
総合リハビリセンター駅から徒歩7分。校長判断による出席扱いや名古屋市の補助金の案内も公式サイトにあります。
掲載していない区について
名古屋市は16区ありますが、今回の一覧に載せられなかった区があります。市の連絡会一覧に名前がある団体でも、公式サイトで運営や料金が確認できなかったり、放課後等デイサービス(受給者証が必要で市の利用料補助の対象外)だったりした施設は載せていません。
新設や移転で情報が変わることもあるため、通う前に必ず公式サイトと直接の問い合わせでご確認ください。
近くに施設がない区でも、先ほど紹介した市の教育支援センター「なごやフレンドリーナウ」(浄心・笠寺・鶴舞・大曽根の4か所)に無料で相談・通所できます。在籍校やなごや子ども応援委員会を通じて教育委員会に相談することもできます。
掲載のない地域にお住まいの場合も、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」なら地域を問わず自宅から利用できます。
ネットの先生(担任)が伴走し、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになった実績も多数あります。
2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
クラスジャパン小中学園
まとめ 合うかどうかは見学で確かめてください
フリースクールは優劣ではなく、お子さんに合うか合わないかで選ぶものです。1回単位で使えるカシオペア、eスポーツから入るルネ中等部、本人が過ごし方を決めるまなび場と、同じ名古屋市内でも中身はまったく違います。複数を並行して見学して構いませんし、途中で変えても構いません。
今日できる一歩をひとつ挙げるなら、気になった施設に見学の問い合わせを1件送ってみてください。そして通い始めたら、利用料の領収書を月ごとに分けて保管してください。名古屋市の補助金申請は令和8年9月1日〜30日が受付で、それ以降に通所を始めた分も令和9年2月15日まで申請できます。
「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。
よくある質問
名古屋市にフリースクールの補助金はありますか?
あります。2026年度に新設された名古屋市フリースクール等利用料補助金です。名古屋市立の小中学校・特別支援学校に在籍する児童生徒の市内在住の保護者が対象で、就学援助認定世帯等は利用料の2分の1・補助金として最大で月22,000円まで、それ以外の世帯は4分の1・最大で月11,000円までが支給されます。申請受付は令和8年9月1日〜30日です。
名古屋市内のフリースクールはどうやって探せばいいですか?
名古屋市教育委員会が「不登校児童生徒を支援する民間団体(施設)連絡会」の参加団体一覧(約40団体)をPDFで公開しており、これが市内では最も網羅的な公式情報です。ただし放課後等デイサービスやサポート校も混ざっているため、平日日中に通えるフリースクールかどうかは各施設の公式サイトで確認してください。
フリースクールに通うと学校の出席扱いになりますか?
一定の要件を満たせば出席扱いになりえます。文部科学省が要件を示しており、最終的には在籍校の校長先生の判断です。名古屋市内の施設の多くが在籍校への通所報告に対応しているので、見学時に確認してみてください。
