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北海道の不登校からの高校受験ガイド。内申の扱い・受け入れ校・選択肢【2026年度】

「欠席がこんなに多くて、北海道の公立高校は受けられるのだろうか」。北海道で不登校のお子さんの高校受験を考え始めたご家庭から、いちばん多く聞く不安です。先に結論をお伝えします。欠席日数が多いこと=不合格ではありません。

北海道教育委員会の入学者選抜実施要項には、個人調査書の「出欠の記録」を選抜の資料として使用しない、と明記されています。道立高校の一般入学者選抜・推薦入学者選抜・定時制の選抜、公立通信制の有朋高校、市立札幌大通高校のすべてに共通する扱いです。

そのうえで、学力検査を受けずに入学を目指せる公立の道も、定時制・通信制を中心に複数あります。私立や通信制まで含めれば、道は一つではなく複数あります。

この記事では「北海道 不登校 高校受験」で調べている方に向けて、北海道教育委員会と札幌市教育委員会が公表している入学者選抜実施要項と令和9年度の入試日程をもとに、個人調査書(内申)の扱い、欠席の記録の扱い、学力検査によらない公立の選択肢、私立・通信制の道を整理します。

内申点の一般論はこの記事では扱わず、北海道の制度に絞ってお話しします。

自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。通信制高校の連携施設を運営する立場でもあります。

目次

北海道の公立高校入試で内申(個人調査書)はどう使われるか

北海道の道立高校の一般入学者選抜(全日制)は、個人調査書の「各教科の評定」と5教科の学力検査の成績を組み合わせて選抜します。学力検査は各教科100点で、合計500点です。[1]

個人調査書の評定は、中1と中2の9教科の評定合計をそれぞれ2倍、中3の評定合計を3倍して足した数で、最高315点です。中3の評定は出願時点の学習状況をもとに記入されます。[2]

ここで知っておいてほしいのが、合格者の決め方が3段階に分かれていることです。

  1. 募集人員の70%程度 個人調査書の評定と学力検査の成績を同等に扱い、相関表を使って選抜します
  2. 募集人員の15%程度 個人調査書の内容等を重視して選抜します。重視する項目は学校ごとに決まっています
  3. 募集人員の15%程度 学力検査の成績を重視して選抜します。評定と学力検査の比率は学校ごとに決まっています

つまり、評定が厳しい状態でも当日の学力検査で挑める枠が、制度の中に最初から組み込まれています。学校ごとの重視する項目や比率は、北海道教育委員会が「学校裁量についての実施予定一覧表」として公表しています。

僕自身、不登校だった当時、フリースクールでの活動が学校の通知簿に反映されているのを見て、初めて自分のやっていることが「サボり」ではないと思えました。調査書は点数の話に見えて、子どもの自己肯定感にも関わるものです。数字だけを見て親子で追い詰められる前に、制度の全体像を知っておいてほしいと思います。

内申点の仕組みや、内申に頼らない受験の考え方の全般はこちらで解説しています。

>>不登校で内申点がないと高校受験はどうなる?内申に頼らない受験の進め方

「出欠の記録」は選抜の資料として使用しない。北海道の公式な扱い

北海道の個人調査書には、出欠の記録と「欠席の主な理由」を書く欄があります。ただし、道立高校の一般入学者選抜実施要項には「個人調査書の内容のうち『出欠の記録』については、選抜の資料として使用しないものとする」と明記されています。[1]

この扱いは全日制の一般入学者選抜だけではありません。推薦入学者選抜、定時制の課程の選抜、北海道有朋高校の単位制・通信制の選抜、市立札幌大通高校の選抜にも、同じ一文が置かれています。欠席日数そのものが点数のように比べられることはない、というのが北海道の公式な立場です。

一方で、神奈川県の「長期の欠席を理由とする選抜方法の取扱い申請」や福岡県の「長期欠席者特例措置」のように、欠席が多い生徒が評定を使わずに選考を受けられる申請制度は、北海道の要項にはありません。欠席の事情を書く自己申告書のような様式もありません。

北海道で欠席が多いお子さんが向き合うのは、欠席日数ではなく「評定がどうついているか」です。学校に行けなかった学年の評定が低い、あるいは空欄になっている場合は、前の項目で触れた学力検査重視の15%枠や、次の項目で紹介する学力検査を行わない課程が現実的な道になります。

なお、要項には受検に際して「特別な配慮」を必要とする生徒の手続きがあります。これは別室での受検や面接での聞き方の工夫など、受検上の配慮を中学校経由で高校と相談する仕組みで、北海道教育委員会は「特別な配慮が合否に影響を与えることはない」と説明しています。[3]

集団の中で検査を受けること自体に強い不安がある場合は、この仕組みの対象になる可能性があります。出願先が未定でも、できる限り早く中学校の先生に相談してほしい、というのが北海道教育委員会の案内です。

面接で欠席をどう説明するかは、次の記事に答え方の例をまとめています。

>>高校受験の面接で不登校・欠席日数をどう説明する?そのまま使える答え方の例

通信制という道を先に知っておきたい方には、僕が運営に関わる高校卒業資格が取れる学校があります。詳しくは後半で紹介します。

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学力検査を行わない公立の道。定時制・有朋高校・札幌大通高校

北海道の公立には、5教科の学力検査を受けずに入学を目指せる道が3つあります。

  1. 道立高校の定時制の課程 一般入学者選抜で学力検査を実施せず、個人調査書と面接の結果で選抜します。出欠の記録は資料にしません
  2. 北海道有朋高校(札幌市北区) 単位制の定時制と通信制を置く道立高校です。単位制は前期が作文と面接、通信制は個人調査書のみで選抜し、どちらも学力検査はありません
  3. 市立札幌大通高校(札幌市中央区) 午前部・午後部・夜間部のある市立の定時制で、自己推薦入学者選抜は面接と作文で選抜します

まず道立高校の定時制です。一般入学者選抜実施要項に「定時制の課程については、学力検査を実施しない」と定められ、選抜の資料は個人調査書と面接の結果です。道内各地の道立高校に定時制があり、中学校の欠席が多くても面接で自分の言葉を伝えられる入試です。[1]

次に北海道有朋高校です。単位制の定時制(普通科・事務情報科)の一般入学者選抜は、令和8年度の場合、前期が2026年3月10日から18日出願、3月24日に作文と面接、3月30日発表でした。学力検査はなく、個人調査書と作文・面接の結果で総合的に判定します。[4]

単位制には募集人員の30%程度を対象にした自己推薦による選抜もあり、令和8年度は1月19日から22日出願、2月10日面接でした。前期で欠員が出た場合は8月出願・9月検査の後期募集があり、後期のみ国語・数学・英語の学力検査が加わります。

有朋高校の通信制は、令和8年度の出願が2026年2月13日から3月18日、合格発表は3月30日でした。要項に「個人調査書又は出願理由書により入学者の選抜を行い、学力検査を実施しない」と定められ、出欠の記録は資料にしません。道内各地の協力校でスクーリングを受けられる仕組みがあります。

最後に市立札幌大通高校です。令和8年度の自己推薦入学者選抜は午前部・午後部・夜間部あわせて110名で、2月10日に面接と作文を実施し、自己推薦書・個人調査書・面接と作文の結果で総合的に評価します。出欠の記録は使いません。[5]

札幌大通高校の一般入学者選抜は、前期が道立高校と同じ日の学力検査と翌日の面接、後期が9月に国語・数学・英語の学力検査と面接・作文です。後期は前期の欠員分を募集する位置づけで、令和8年度は9月3日実施、9月10日発表でした。

令和9年度の道立高校の日程は、推薦入学の面接が2027年2月9日、学力検査が3月3日、追検査が3月10日、合格発表が3月16日です。[6]

有朋高校と札幌大通高校の令和9年度の出願期間や検査日は、この記事の制度説明のもとになった令和8年度の要項の翌年度版が公表されてから、中学校の先生と一緒に確認してください。

私立・通信制という道も並行して考える

公立だけに絞る必要はありません。私立高校は選考基準が学校ごとに異なり、欠席日数の見方もさまざまです。気になる学校があれば、説明会や個別相談で「欠席が多いのですが」と率直に聞いてしまうのが確実で早い方法です。

そして通信制高校です。私立の通信制は書類と面接が中心の学校が多く、中学時代の欠席日数が合否に直結しにくい仕組みです。北海道には道内に本校を置く私立の通信制が7校あり、札幌のほか函館・旭川・帯広・釧路などにキャンパスを持つ学校もあります。学校の一覧と学費の考え方はこちらにまとめています。

>>北海道の通信制高校一覧と選び方。学費と通いやすさで比較【2026年最新】

お子さん自身が「高校に行きたくない」と言っている場合は、受験の方法より先に、進路の全体像から整理するほうが順番として自然です。

>>高校に行きたくないと言う中3へ。進学しない選択肢と無理なく卒業資格を取る道

明光義塾高等学院という選択肢

明光義塾高等学院

通信制という道を検討し始めた方に、僕が運営に関わっている高校卒業資格が取れる明光義塾高等学院も紹介させてください。全国の明光義塾教室との連携で、中学範囲の戻り学習から大学受験対策まで一続きで見られるのが特徴です。「まず中2の数学からやり直したい」という相談も当たり前のこととしてサポートしています。

不登校で学習の空白がある状態からのスタートを、最初から想定している場所です。北海道内には札幌市や旭川市、函館市、帯広市、釧路市をはじめ各地に64の明光義塾の教室があり、日々の学習サポートを自宅の近くの教室で受けられます。

広い北海道では「通える学校が近くにない」が進路選びの壁になりがちですが、自宅の近くの教室で学べる仕組みなら、その壁を越えられます。中学からの進学も受け入れているので、いま中3で進路を探している段階でも、そのまま選択肢に入れられます。

入試は面接のみで、学力試験はありません。高校卒業資格を目指しながら個別指導で学びたい方は、資料請求から始めてみてください。

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今日できる一歩

まず、中学校の担任の先生に「個人調査書の評定は、いまの時点でどの教科にどうついていますか」と一言聞いてみてください。電話や連絡帳でかまいませんし、三者面談を待つ必要もありません。

北海道では欠席日数は選抜の資料になりませんから、見るべきは評定です。評定の状態が分かれば、学力検査重視の枠を狙うのか、面接中心の定時制・通信制を軸にするのかが具体的になります。

あわせて、お子さんと一緒に「学校に行かなかった期間に続けていたこと」を1つだけ話してみてください。それが面接や作文の最初の1行になります。

まとめ。欠席日数=不合格ではない

北海道の不登校からの高校受験には、少なくともこれだけの道があります。個人調査書の出欠の記録は選抜の資料として使用しないと、道立・市立を問わず要項に明記されていること。全日制の一般入学者選抜には学力検査を重視する15%程度の枠があること。

道立高校の定時制は学力検査がなく面接で選抜されること。有朋高校の単位制は作文と面接、通信制は書類のみで選抜されること。札幌大通高校の自己推薦入学者選抜は面接と作文で受けられること。そして私立・通信制、さらに明光義塾高等学院で高校卒業資格を目指すという選択肢です。

お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。

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よくある質問

欠席日数が多いと、北海道の公立高校には合格できないのでしょうか?

そんなことはありません。北海道教育委員会の入学者選抜実施要項には、個人調査書の「出欠の記録」を選抜の資料として使用しないと明記されています。

この扱いは道立高校の一般・推薦・定時制の選抜、有朋高校、市立札幌大通高校に共通です。

評定が厳しい場合も、学力検査の成績を重視して選抜する募集人員の15%程度の枠があります。

北海道には、欠席が多い生徒が評定を使わずに受けられる申請制度はありますか?

北海道の実施要項には、神奈川県や福岡県のような長期欠席者向けの申請制度や自己申告書の様式はありません。

その代わりに出欠の記録そのものを資料にしない扱いになっています。受検上の配慮(別室受検や面接での聞き方の工夫など)は「特別な配慮」として中学校経由で相談でき、合否には影響しないと北海道教育委員会が説明しています。

学力検査なしで受験できる北海道の公立高校はありますか?

あります。道立高校の定時制の課程は学力検査を実施せず、個人調査書と面接で選抜します。北海道有朋高校の単位制は前期が作文と面接、通信制は個人調査書のみの選抜で学力検査はありません。市立札幌大通高校の自己推薦入学者選抜は、自己推薦書・個人調査書と面接・作文で選抜します。

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出典

  1. 北海道教育委員会「令和8年度(2026年度)道立高等学校一般入学者選抜実施要項」(令和8年度道立高等学校入学者選抜の手引) PDF / 手引の掲載ページ ページ  本文へ戻る
  2. 北海道教育委員会「令和8年度(2026年度)一般入学者選抜様式」(別記様式3 個人調査書・備考「個人調査書の記入について」) PDF  本文へ戻る
  3. 北海道教育委員会「令和8年度版 道立高等学校を受検する生徒・保護者の皆さんへ 特別な配慮を必要とする生徒の出願について」 PDF  本文へ戻る
  4. 北海道教育委員会「令和8年度(2026年度)北海道有朋高等学校入学者選抜実施要項」 PDF  本文へ戻る
  5. 札幌市教育委員会「令和8年度(2026年度)市立札幌大通高等学校入学者選抜実施要項」 PDF / 「市立高等学校の入学者選抜」 ページ  本文へ戻る
  6. 北海道教育委員会「令和9年度北海道立高等学校入学者選抜 学力検査日、追検査日、推薦入学面接日及び合格発表日について」 ページ  本文へ戻る
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この記事を書いた人

小幡 和輝のアバター 小幡 和輝 株式会社明光みらい 代表取締役社長 / クラスジャパン小中学園 校長

1994年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、定時制高校を経て、その後、国立大学へ進学。不登校の専門家として、不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の校長として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい 親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』(エッセンシャル出版社)、『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』(小学館)など。

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