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新潟県の不登校からの高校受験ガイド。内申の扱い・受け入れ校・選択肢【2026年度】

「欠席がこんなに多くて、新潟県の公立高校は受けられるのだろうか」。新潟県で不登校のお子さんの高校受験を考え始めたご家庭から、いちばん多く聞く不安です。先に結論をお伝えします。欠席日数が多いこと=不合格ではありません。

新潟県の公立高校入試では、令和8年度の選抜から調査書の様式が「各教科の学習の記録(評定)」だけになり、出欠の記録の欄そのものがなくなりました。

欠席が多かった事情を自分の言葉で高校に伝える「自己申告書」の仕組みもあり、県教育委員会は「提出の有無や記載内容が合否判定に影響することはない」と説明しています。

そのうえで、令和9年度からは制度が新しくなり、新潟市立明鏡高校には調査書の評定を使わずに選抜する募集枠ができました。3教科と面接で受けられる単位制の定時制が県内に9校あり、公立の通信制2校は学力検査がありません。私立や通信制まで含めれば、道は一つではなく複数あります。

この記事では「新潟県 不登校 高校受験」で調べている方に向けて、新潟県教育委員会が公表した令和9年度の選抜の概要と学校ごとの選抜方法、令和8年度の入学者選抜要項をもとに、内申(調査書)の扱い、自己申告書の仕組み、学力検査の負担が軽い公立の選択肢、私立・通信制の道を整理します。

内申点の一般論はこの記事では扱わず、新潟県の制度に絞ってお話しします。

自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。通信制高校の連携施設を運営する立場でもあります。

目次

新潟県の公立高校入試で内申(調査書)はどう使われるか

新潟県の公立高校入試は、令和9年度(2027年4月入学)の選抜から制度が変わります。2月に行われていた「特色化選抜」がなくなり、一般選抜の中に「一般枠」と「学校設定枠」の2つの募集枠が置かれます。[1]

  1. 一般枠 すべての学校・学科が設ける枠で、志願者全員が出願します。これまでの一般選抜と同じ検査で選抜します
  2. 学校設定枠 各校のアドミッション・ポリシーを踏まえて校長が設ける枠で、希望する人が一般枠に加えて同じ学校に出願できます。中学校長の推薦は要りません

一般枠の全日制では、調査書の評定と5教科の学力検査を使います。評定は中1から中3までの9教科分の合計で135点満点、学力検査は各教科100点の500点満点です。それぞれを1000点満点に換算し、各校が決めた比重(7:3から3:7までの5段階)で合算した1000点満点の総合得点で選抜します。

一般枠の定時制は、評定の合計135点、国語・数学・英語の3教科の学力検査300点、面接100点を合算した535点満点です。学校設定枠では調査書と学力検査の比重を一般枠と変えられるほか、志願理由書や面接などの「その他の検査等」が最大500点で加わります。

学校設定枠の合格者を先に選抜し、そのあとで一般枠の合格者を選抜する順番です。評定が厳しい状態でも、学力検査重視の比重を選んでいる学校なら当日の得点で挑めますし、学校設定枠という2つ目の入口も用意されています。

僕自身、不登校だった当時、フリースクールでの活動が学校の通知簿に反映されているのを見て、初めて自分のやっていることが「サボり」ではないと思えました。調査書は点数の話に見えて、子どもの自己肯定感にも関わるものです。数字だけを見て親子で追い詰められる前に、制度の全体像を知っておいてほしいと思います。

内申点の仕組みや、内申に頼らない受験の考え方の全般はこちらで解説しています。

>>不登校で内申点がないと高校受験はどうなる?内申に頼らない受験の進め方

新潟県の調査書には出欠の記録がない。令和8年度から評定だけの様式に

ここが新潟県のいちばん大きな特徴です。県教育委員会は令和6年11月に、令和8年度の選抜から調査書の様式を変えると発表しました。

それまであった「観点別評価」「行動の記録」「出欠の記録」「特別活動の記録」「総合的な学習の時間の記録」「総合所見」を削除し、記載事項を「各教科の学習の記録(評定)」だけにしています。[2]

つまり、欠席日数は調査書に書かれません。志願先の高校は、調査書からは欠席の日数も理由も知りようがない、ということです。県はこの変更の考え方を「合否判定に真に必要な事項のみに精選し、透明性・客観性を高める」と説明しています。

あわせて令和8年度の要項では、入学者の選抜方法も「総合得点表を資料とする」に改められました。それまでの「評定以外の調査書の記載事項を併せて審議する」という文言は削除されています。[3]

評定そのものは残るので、テストを受けられなかった教科の評定が低いままなら、その分は総合得点に響きます。だからこそ次に紹介する自己申告書と、評定を使わない枠や比重の軽い学校を組み合わせて考えるのが現実的です。

欠席の事情を自分の言葉で伝える「自己申告書」(様式5)

新潟県の公立高校入試には、欠席が多かった理由や志望の動機、高校生活への抱負を志願者本人が高校に直接伝える「自己申告書」があります。令和7年度の選抜から導入されました。[3]

  1. 提出できる人 中学校のいずれかの学年で欠席日数が30日以上の人。または、欠席日数と「教育支援センター(フリースクールを含む)への通所などで出席扱いになった日数」の合計が30日以上の人です
  2. 出し方 中学校長に提出したいと申し出て様式を受け取り、本人が記入します。原本を厳封して封筒に「自己申告書在中」と朱書きし、中学校長に渡すと、出願書類と一緒に志願先の高校へ届きます
  3. 提出できる選抜 一般選抜、欠員補充のための2次募集、通信制の課程のいずれでも出せます。写しを取っておけば、志願変更や2次募集で別の高校に出すときにコピーで済みます

要件に注目してください。フリースクールや教育支援センターに通って出席扱いになった日も、日数に含めて数えます。「出席扱いになっているから対象外」ではありません。

県教育委員会のQ&Aでは、提出は任意で、「提出の有無や記載内容が合否判定に影響を与えることはありません」と明記されています。高校長は提出された内容を、志願者の状況を理解するための参考にします。入学が決まったあと、高校生活を支えるために内容を参考にすることもある、という位置づけです。[4]

厳封したあとは中学校の先生も中を読めませんが、書いている段階で先生に助言を求めるのは差し支えないとされています。「なぜ行けなかったか」だけでなく「その間に何をしていたか」「高校で何をしたいか」まで書くと、読む側に伝わりやすくなります。

面接で欠席をどう説明するかは、次の記事に答え方の例をまとめています。自己申告書の文章づくりにもそのまま使えます。

>>高校受験の面接で不登校・欠席日数をどう説明する?そのまま使える答え方の例

通信制という道を先に知っておきたい方には、僕が運営に関わる高校卒業資格が取れる学校があります。詳しくは後半で紹介します。

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評定を使わない枠がある。市立明鏡高校の学校設定枠と、単位制の定時制9校

令和9年度の「学校・学科ごとの募集人数と選抜方法等」を見ると、新潟市立明鏡高校の普通科午前部に、調査書の評定を使わない学校設定枠があります。[5]

  1. 募集人数 15人です
  2. 総合得点 調査書の学習の記録は0点、国語・数学・英語の学力検査300点を1000点に換算、その他の検査等が500点で、合計1500点満点です
  3. その他の検査等 事前に提出する志願理由書と、学力検査の翌日に行う個人面接です

定時制の学校設定枠は、要項の概要で「調査書の学習の記録によらず、学力検査のみで1000点満点に換算することができる」と定められていて、明鏡高校はこの方式を選んでいます。令和9年度に学校設定枠を設けた定時制は、県内でこの1校です。

明鏡高校が求める生徒像には「自己の将来を考え、向上する心や挑戦する心をもって自分らしく学ぶ生徒」と書かれています。

学校設定枠に出願する人は、同じ学校の一般枠にも自動的に出願する形になるので、枠で合格にならなくても一般枠で再度選抜の対象になります。

次に、単位制による定時制です。新潟県には午前部を中心に学べる単位制の定時制が9校あり、一般枠は国語・数学・英語の3教科の学力検査と、当日の面接(100点)で選抜します。午後の授業も組み合わせれば3年で卒業できる学校もあります。

  1. 荒川高校 村上市。午前部

  2. 西新発田高校 新発田市。午前部

  3. 新潟翠江高校 新潟市西区。午前部

  4. 長岡明徳高校 長岡市。午前部と夜間部

  5. 出雲崎高校 出雲崎町。午前部

  6. 堀之内高校 魚沼市。午前部

  7. 高田南城高校 上越市。午前部

  8. 佐渡高校相川分校 佐渡市。午前部

  9. 新潟市立明鏡高校 新潟市中央区。午前部

このほか十日町高校に学年制の定時制があり、こちらも3教科と個人面接です。定時制の面接は集団面接の学校が多く、相川分校・十日町・明鏡は個人面接です。募集学級と募集人数は令和8年10月末までに決まります。

学力検査のない道。公立通信制の2校と、令和9年度から変わる2次募集

学力検査を受けずに公立高校に入る道も2つあります。

まず通信制の課程です。県内の公立通信制は新潟翠江高校(新潟市西区)と高田南城高校(上越市)の2校で、志願者全員に面接を行い、出願書類と面接の結果で選抜します。学力検査はありません。[3]

令和8年度の出願期間は2月16日から4月2日、合格発表は4月9日まででした。令和9年度も同じ内容で実施すると県が公表しています。自己申告書は通信制でも提出できます。

次に、欠員補充のための2次募集です。令和9年度から、2次募集では学力検査を実施しなくなりました。1人でも欠員が出たすべての学校・学科で、調査書と面接(学校によっては別の検査も)で選抜します。一般選抜の学力検査を受けた人は、その結果を参考にされることがあります。[1]

令和9年度の主な日程は、一般選抜の出願が2027年2月8日から10日、志願変更が2月16日から18日、本検査が2月25日と26日、合格発表が3月8日です。追検査は3月2日と3日にあります。2次募集は出願が3月11日と12日、選抜が3月15日、合格発表が3月16日です。[6]

集団の中で検査を受けること自体に強い不安がある場合は、別室受検などの「特別な配慮を必要とする者の受検上の措置」を中学校長経由で申請できます。令和8年度は様式4の申請書を出願期間内に志願先の高校に出す形でした。

なお、東京都のチャレンジスクールのように「不登校の生徒のため」と名前を付けた選抜枠は新潟県にはなく、いちばん近いのが明鏡高校の学校設定枠です。県内の「学びの多様化学校」は小千谷市と上越市の中学校の分校2校で、高校段階の設置はありません。[7]

令和9年度の入学者選抜要項そのものは、この記事を書いている2026年9月時点ではまだ公表されていません(令和8年度は2025年12月5日公表)。自己申告書の要件や様式の番号は令和8年度の要項に基づいているので、要項が出たら中学校の先生と一緒に確認してください。

私立・通信制という道も並行して考える

公立だけに絞る必要はありません。私立高校は選考基準が学校ごとに異なり、欠席日数の見方もさまざまです。気になる学校があれば、説明会や個別相談で「欠席が多いのですが」と率直に聞いてしまうのが確実で早い方法です。

そして通信制高校です。私立の通信制は書類と面接が中心の学校が多く、中学時代の欠席日数が合否に直結しにくい仕組みです。新潟県には県内に本校を置く私立の通信制が5校あり、公立の2校と合わせて7校から選べます。学校の一覧と学費の考え方はこちらにまとめています。

>>新潟県の通信制高校一覧と選び方。学費と通いやすさで比較【2026年最新】

お子さん自身が「高校に行きたくない」と言っている場合は、受験の方法より先に、進路の全体像から整理するほうが順番として自然です。

>>高校に行きたくないと言う中3へ。進学しない選択肢と無理なく卒業資格を取る道

明光義塾高等学院という選択肢

明光義塾高等学院

通信制という道を検討し始めた方に、僕が運営に関わっている高校卒業資格が取れる明光義塾高等学院も紹介させてください。全国の明光義塾教室との連携で、中学範囲の戻り学習から大学受験対策まで一続きで見られるのが特徴です。「まず中2の数学からやり直したい」という相談も当たり前のこととしてサポートしています。

不登校で学習の空白がある状態からのスタートを、最初から想定している場所です。新潟県内には新潟市や長岡市、上越市、三条市、燕市をはじめ各地に38の明光義塾の教室があり、日々の学習サポートを自宅の近くの教室で受けられます。

南北に長い新潟県では、公立の通信制が新潟市西区と上越市の2校しかなく、村上や魚沼、佐渡からは「通える学校が近くにない」が進路選びの壁になりがちです。

自宅の近くの教室で学べる仕組みなら、その壁を越えられます。中学からの進学も受け入れているので、いま中3で進路を探している段階でも、そのまま選択肢に入れられます。

入試は面接のみで、学力試験はありません。高校卒業資格を目指しながら個別指導で学びたい方は、資料請求から始めてみてください。

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今日できる一歩

まず、中学校の担任の先生に「自己申告書を出したいので、様式をもらえますか」と一言聞いてみてください。電話や連絡帳でかまいませんし、三者面談を待つ必要もありません。提出は本人が中学校長に申し出るところから始まるので、先生に伝えた時点で準備が動き出します。

あわせて、お子さんと一緒に「学校に行かなかった期間に続けていたこと」を1つだけ話してみてください。それが自己申告書と面接の最初の1行になります。

まとめ。欠席日数=不合格ではない

新潟県の不登校からの高校受験には、少なくともこれだけの道があります。令和8年度から調査書に出欠の記録がなく、欠席日数が高校に伝わらないこと。欠席30日以上(出席扱いの日を含めて数えてよい)なら、事情を自分の言葉で伝える自己申告書を出せて、合否には影響しないこと。

市立明鏡高校の学校設定枠は評定を使わず、3教科と志願理由書・面接で選抜されること。単位制の定時制9校は3教科と面接で受けられること。公立通信制の2校は面接だけで、令和9年度からは2次募集にも学力検査がないこと。そして私立・通信制、さらに明光義塾高等学院で高校卒業資格を目指すという選択肢です。

お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。

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よくある質問

欠席日数が多いと、新潟県の公立高校には合格できないのでしょうか?

そんなことはありません。新潟県の公立高校入試では令和8年度の選抜から調査書の記載事項が各教科の評定だけになり、出欠の記録の欄がなくなりました。

欠席日数は高校に伝わりません。選抜は評定と学力検査の総合得点で行われ、比重は学校ごとに7:3から3:7の範囲で決まっているので、学力検査重視の学校なら当日の得点で挑めます。

新潟県の自己申告書は誰が出せて、どう扱われますか?

中学校のいずれかの学年で欠席日数が30日以上の人、または欠席日数とフリースクールなどへの通所で出席扱いになった日数の合計が30日以上の人が提出できます。

本人が記入して厳封し、中学校長を通じて志願先の高校に届きます。提出は任意で、県教育委員会は提出の有無や記載内容が合否判定に影響することはないと説明しています。

学力検査の負担が軽い新潟県の公立高校はありますか?

あります。新潟市立明鏡高校の学校設定枠(15人)は調査書の評定を使わず、国語・数学・英語の3教科と志願理由書・個人面接で選抜します。

荒川・西新発田・新潟翠江・長岡明徳・出雲崎・堀之内・高田南城・佐渡相川分校・明鏡の単位制の定時制9校は3教科と面接です。

新潟翠江高校と高田南城高校の通信制は面接だけで学力検査がなく、令和9年度からは2次募集でも学力検査が行われません。

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出典

  1. 新潟県教育庁高等学校教育課「令和9年度新潟県公立高等学校入学者選抜の概要について」(令和8年3月10日) PDF / 同(簡易説明版) PDF / 掲載ページ「高等学校入学者選抜に関する情報」 ページ  本文へ戻る
  2. 新潟県教育庁高等学校教育課「令和8年度新潟県公立高等学校入学者選抜における『調査書』の様式について」(令和6年11月26日報道資料) PDF  本文へ戻る
  3. 新潟県教育委員会・新潟市教育委員会「令和8年度新潟県公立高等学校入学者選抜要項」(Ⅲ一般選抜 第8 自己申告書・第13 入学者の選抜方法、Ⅵ通信制の課程の入学者選抜) PDF / 「入学者選抜要項の主な改訂点」 PDF  本文へ戻る
  4. 新潟県教育委員会・新潟市教育委員会「新潟県公立高等学校入学者選抜における『自己申告書』に関するQ&A」 PDF  本文へ戻る
  5. 新潟県教育委員会「令和9年度新潟県公立高等学校 学校・学科ごとの募集人数と選抜方法等」(令和8年6月時点) PDF  本文へ戻る
  6. 新潟県教育庁高等学校教育課「令和9年度新潟県公立高等学校入学者選抜以降の選抜日程について」(令和7年8月25日報道資料) PDF  本文へ戻る
  7. 文部科学省「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置者一覧」 ページ  本文へ戻る
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この記事を書いた人

小幡 和輝のアバター 小幡 和輝 株式会社明光みらい 代表取締役社長 / クラスジャパン小中学園 校長

1994年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、定時制高校を経て、その後、国立大学へ進学。不登校の専門家として、不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の校長として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい 親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』(エッセンシャル出版社)、『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』(小学館)など。

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