お子さんが学校を休み始めて数週間。食べていない給食の請求だけが毎月届いて、モヤモヤしていませんか。
結論からお伝えすると、不登校の給食費は、学校に届け出れば停止できる自治体・学校がほとんどです。ただし黙っていても自動では止まりません。
こちらから連絡して、決められた手続きを踏む必要があります。この記事では、不登校の給食費を停止する手続きの流れと、学校への伝え方の文例までまとめました。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。
不登校の給食費は「届け出れば止められる」ことが多い
まず知っておいてほしいのは、給食は「在籍していれば必ず提供され続けるもの」ではなく、届け出によって停止できる仕組みを持つ自治体が多いということです。
ただし、学校側から「お休みが続いているので給食を止めましょうか」と案内してくれるケースはまれです。
手続きをしない限り、給食は「提供予定」のまま食材が発注され、給食費も発生し続けます。
逆にいえば、請求が続いているのは学校の嫌がらせでも催促でもなく、単に手続きがされていないだけ、ということがほとんどです。
給食費の扱いは自治体と学校によって異なります。教育委員会が一括管理している地域もあれば、学校ごとに集金している地域もあるので、正確な手続きは在籍校か、お住まいの自治体の教育委員会に確認してください。
停止までの流れ。川崎市の実際の手続き例
具体例があるとイメージしやすいので、手続きを公開している川崎市の例を紹介します。
川崎市では、在籍校に連絡して欠席の状況と給食停止について学校と確認したうえで「学校給食費区分変更届」を提出すると、学校が届出を受けた日の翌日から起算して8日目(土日・休日等を除く)以降、給食費の請求が停止されます(出典: 川崎市教育委員会「学校給食費に関するQ&A」[1] )。
名称や日数は自治体で違いますが、流れはだいたい共通しています。
- 学校に連絡する 担任か事務の先生に「給食を止めたい」と伝える
- 書類をもらう 「給食停止届」「欠食届」など、自治体指定の届を受け取る
- 提出する 停止開始日が決まる。即日ではなく数日〜数週間先になることが多い
- 再開したくなったら再度届け出る 行き始めたらまた申し込めばよい
ポイントは、食材の発注の都合で「届けを出した翌日から」にはならないことです。止めると決めたら早めに連絡するほど、無駄な支払いが減ります。また、いったん止めても再開できるので、「もう学校に戻らない宣言」にはなりません。
学校への伝え方。そのまま使える文例
「なんて切り出せばいいのか」で止まってしまう方が多いので、文例を用意しました。電話でも連絡帳でも使えます。
「お世話になっております。〇〇の母(父)です。しばらくお休みが続きそうなので、給食を一度停止する手続きをお願いしたいです。必要な書類があれば教えてください。」
これだけで十分です。理由を詳しく説明する必要はありませんし、謝る必要もありません。事務的な手続きの依頼として、淡々と伝えて大丈夫です。毎朝の欠席連絡の負担を減らす伝え方は、こちらの記事で例文つきで解説しています。
>>学校への欠席連絡は何て言う?不登校が続くときの伝え方と、そのまま使える例文集
なお、給食そのものが苦手で学校に行きづらくなっているお子さんの場合は、お金の手続きより先に向き合いたいことがあります。こちらの記事にまとめています。
>>給食が食べられない子の不登校。苦手な理由に向き合うことから始める
給食費以外のお金も一緒に整理する
学校に払うお金は給食費だけではありません。停止の連絡をするタイミングで、まとめて確認しておくと二度手間になりません。
- 教材費・ドリル代 使っていない副教材を止められるか、学期の切り替え時に確認できる
- PTA会費 扱いは学校ごとに違うが、相談はできる
- 就学援助 給食費や学用品費の援助制度。不登校でも対象になり得る
とくに就学援助を受けている家庭は、給食を停止すると援助の給食費分の扱いが変わることがあるので、手続きの前に学校へひとこと確認してください。就学援助と不登校の関係はこちらの記事で解説しています。
>>不登校でも就学援助は受けられる?打ち切りの心配と申請の考え方
また、自治体によっては給食費相当額を別途給付してくれる地域もあります。
手続きをためらう気持ちについて
ここまで読んで、手続き自体は簡単なのに、なぜか踏み切れない。そんな方もいると思います。給食を止めることが「この子は当分学校に行かない」と認めることのように感じられるからです。
僕自身、不登校だったころに親から言われていちばんきつかったのは「いつまで休むの」という言葉でした。逆に「あなたが元気ならそれでいい」と言われた日から、家が安全な場所になりました。
給食費を止めるのは、見捨てることではありません。「今は家で休んでいい」と環境のほうを子どもに合わせる、具体的な一歩です。再開の届けを出せばまた食べられるのですから、身軽に決めて大丈夫です。
クラスジャパン小中学園という選択肢
給食費の停止は、学校とのお金の関係を現状に合わせる手続きです。同じように、学びのほうも「毎日登校する前提」から現状に合う形へ組み替えられます。その選択肢のひとつとして、僕たちはオンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」を運営しています。
ネットの先生(担任)が一人ひとりに付いて伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる仕組みも、クラスジャパンが先駆けとなって学校や自治体と一緒につくってきました。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。
>>不登校とは?小中学生35万人の原因9つと、小・中・高で違うきっかけ・親の対応【2026年最新】
まとめ。今日できる一歩は「学校に一本連絡する」だけ
不登校の給食費は、届け出れば止められることがほとんどです。自動では止まらないので、今日、学校に電話か連絡帳で「給食停止の手続きを教えてください」とひとこと伝えてみてください。それだけで、毎月のモヤモヤがひとつ片づきます。
給食費のことをきっかけに、学校との付き合い方や学びの立て直しを考え始めた方は、LINEで無料相談を受け付けています。「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。
よくある質問
不登校の間の給食費は返金してもらえますか?
すでに支払った分の返金や精算の扱いは自治体によって異なります。年度末に年間の提供実績に合わせて精算する自治体もあるので、停止の届けを出すときに、あわせて学校か教育委員会に確認してください。
給食を止めたら、学校に行きたくなったときに困りませんか?
困りません。再開の届けを出せば、また給食を頼めます。準備の都合で再開まで数日かかることはありますが、「一度止めたら戻れない」仕組みではないので、今の状況に合わせて決めて大丈夫です。
給食費を止めたいと言ったら、学校に悪く思われませんか?
給食の停止は正式な手続きとして用意されている、事務的な届け出です。食材の無駄を減らせるので、学校側にとっても合理的な連絡です。理由を細かく説明したり謝ったりする必要はありません。
出典
