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再登校したのにまた行けなくなった。不登校の再発への備えと、学びを切らさない方法

やっと学校に行けるようになった。そう思った矢先に、また朝起きられなくなった。再登校のあとにまた行けなくなる、いわゆる不登校の再発は、一度目より親も子もこたえます。「せっかく戻れたのに」という言葉が、喉の奥まで来ている方もいると思います。

先に結論を書きます。再登校のあとにまた行けなくなるのは、珍しいことでも、後退でもありません。 元気を取り戻す途中には、良い日と悪い日の波があります。再登校はその波の上でたまたま高いところにいた状態で、波が下がれば行けない日も出ます。

この記事では、なぜ二度目がきついのかを整理したうえで、再び休み始めた直後の関わり方、そして「学校に行けるかどうか」に左右されずに学びを続ける備え方を書きます。不登校の段階や元気が戻る時期のサインの話は別の記事に任せ、ここでは再登校のあとの揺れに絞ります。

自己紹介が遅れました。小幡和輝です。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。

目次

不登校の再発が一度目よりきつい3つの理由

再び行けなくなったとき、ご家庭の落ち込みは一度目より深くなりがちです。理由は3つあります。

  1. 期待が上がっていた 再登校の数日で、親も子も「もう大丈夫」という気持ちを持ちます。落差がそのまま失望になります
  2. 子ども本人が自分を責めている 「また行けなかった」は、子どもにとって「約束を破った」に近い感覚です。親が何も言わなくても自分で自分を叩きます
  3. 周囲の目が再び集まる 担任や祖父母から「行けるようになったんだね」と言われた直後ほど、休むことの説明が重くなります

僕自身、親から言われていちばんきつかった言葉は「いつまで休むの」でした。逆に「あなたが元気ならそれでいい」と言われた日から、家が安全な場所になりました。二度目の休みは、この二つの言葉のどちらが出るかで、その後の空気が大きく変わります。

再登校で使うエネルギーは、想像の何倍も大きい

なぜ行けたのに行けなくなるのか。よく「原因が解決していないから」と説明されますが、僕は少し違う見方をしています。学校に行けなかった期間がある子にとって、教室に入るという行為そのものが大量のエネルギーを使います。

久しぶりに会う同級生の視線、遅れた授業の内容、「どこ行ってたの」と聞かれる場面。一つひとつは小さくても、一日に何十回もあります。数日は気力で持ちますが、貯金が切れると体が動かなくなります。

だから再登校は、本人の意志の強さの問題ではありません。エネルギーの残量の問題です。行けた日を「戻れた」と見るのではなく、「今日は残量があった」と見ると、行けない日を責める理由がなくなります。

文部科学省の通知も、不登校の子への支援は「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指す必要がある、と示しています。[1] 登校日数を増やすことだけを目標にすると、この揺れのたびに家族全員が消耗します。

>>二度目の休みで揺れている今の状況を、小幡和輝の無料LINE相談で話してみる

また休み始めた最初の1週間にやること、やらないこと

再び行けなくなった直後の対応で、その後の数か月が変わります。最初の1週間は、次の3つだけを守ってください。

  1. 行けなくなった理由を聞き出さない 本人もわかっていないことが多く、聞かれるほど「答えられない自分」を責めます。「今日は休むんだね、わかった」で止めます
  2. 学校への連絡を親が引き取る 「明日は行けるかも」を子どもに言わせないでください。「今週は休みます。来週また連絡します」と親が週単位で伝えると、毎朝の判断が消えます
  3. 生活の枠だけ残す 起きる時間と食事の時間は、登校していたときのまま残します。学校に行くかどうかと、生活のリズムを切り離すためです

やらないほうがいいのは、行けた日の話を持ち出すことです。「先週は行けたじゃない」は励ましのつもりでも、本人には「今の自分はだめだ」と聞こえます。

学校に行けなくなった子への基本的な関わり方は、こちらの記事で段階ごとに整理しています。

>>不登校の段階とは?前兆期から動き出しの時期まで、段階ごとの子どもの状態と親の関わり方

次の再登校の前に、「休むルール」を先に決めておく

これから再登校を考えるご家庭に、いちばん伝えたいことがこれです。行く前に、休み方を決めておいてください。 多くのご家庭は「行けるようになったら毎日行く」を暗黙の前提にしています。この前提があると、1日休んだだけで「失敗」になります。

代わりに、行く前に親子で次のようなルールを紙に書きます。

  1. 週の登校日数の上限を決める 最初の月は週2日まで、のように上限を設けます。行けそうでも上限で止めるのがポイントです。エネルギーの貯金を残すためです
  2. 休む日の連絡の言い方を決める 「体調を見て休みます」と一言で済む文を親子で決めておきます。理由を毎回考えなくてよくなります
  3. 休んだ日に行く場所や、やることを決めておく 家で過ごすなら何をするか、外に通う場所があるならそこへ行くか。休む日を「何もない日」にしないことが、次の登校の負担を減らします

このルールがあると、休む日は「想定内」になります。想定内の休みは、子どもの自責も親の落胆も小さく済みます。

元気が戻ってきた時期に親がやりがちな先回りと、その言い換え方は、こちらの記事に詳しく書きました。

>>元気が戻ってきた時期のサインと、次の場所へ動き出すときの順番

学びのバックアップを、学校とは別の場所に持っておく

再登校の揺れで一番損なわれやすいのは、気持ちではなく学習の連続性です。行けた週は授業を受け、行けない週は何もない。この繰り返しが半年続くと、学習の空白がまだらに残ります。

そこで、学校に行けるかどうかに左右されない学びの場を、再登校の前から一つ持っておくことをおすすめします。学校と併用できる対面のフリースクールや、自宅で担任がつくオンラインフリースクールがそれです。

学校に行けた週も、その場所での学習は細く続ける。行けない週は、その場所が主になる。こうしておくと、登校の波がそのまま学習の波にならなくなります。

義務教育段階では、学校外の施設や自宅でのICT学習が、一定の要件を満たせば在籍校の校長判断で指導要録上の出席扱いになる制度があります。[1] 出席扱いの要件は、こちらの記事で解説しています。

>>「不登校でも出席扱いに?」文部科学省の通知で出席扱いになる3つの要件を徹底解説

学校とフリースクールを併用するときの週の組み方は、こちらの記事にまとめています。

>>フリースクールと学校は併用できる?週の組み方と出席扱い・在籍校との関係

クラスジャパン小中学園という選択肢

オンラインフリースクール クラスジャパン小中学園

再登校の揺れの時期に学びのバックアップとして使いやすいのが、僕たちが運営するオンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」です。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

ネットの先生(担任)がつき、自宅から自分のペースで学べます。学校に行けた週は短い時間だけ、行けなかった週はしっかりと。登校の波に合わせて学びの量を変えられるので、「行けない週は何もしていない」という空白ができません。

学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、久しぶりに机に向かう日でも、つまずいたまま止まらずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。

学校に行けなくなった直後は、担任から「今日は行けたよ」と聞かれる場所ではなく、「今日は何を進める?」から始まる場所があるだけで、子どもの表情が変わります。一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる制度があり、その運用はクラスジャパンが先駆けとなって学校や自治体と一緒につくってきました。

>>登校の波に左右されない学び方を見る。クラスジャパン小中学園の詳細はこちら

今日できる一歩

今日できる一歩として、お子さんに一言だけ伝えてください。「行けても行けなくても、あなたが元気ならそれでいい」。それ以上の説明は要りません。

そのあとで、次に登校を考えるときのために、「週に何日までにするか」を親御さんの中で一度考えてみてください。お子さんに提案するのは、まだ先でかまいません。

>>不登校とは?小中学生35万人の原因9つと、小・中・高で違うきっかけ・親の対応【2026年最新】

まとめ

再登校のあとにまた行けなくなる不登校の再発は、後退ではなく、元気を取り戻す途中の波です。教室に入るという行為は大量のエネルギーを使うので、貯金が切れれば行けない日が出ます。それは意志ではなく残量の問題です。

再び休み始めた最初の1週間は、理由を聞かず、学校への連絡は親が週単位で引き取り、生活の枠だけ残します。次の再登校の前には、登校日数の上限と休む日のルールを先に決めます。そして学校に行けるかどうかに左右されない学びの場を、別に一つ持っておいてください。

「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。

>>不登校の専門家 小幡和輝の無料LINE相談

よくある質問

再登校したのにまた行けなくなりました。前より悪くなったのでしょうか?

悪くなったわけではありません。学校に行けなかった期間がある子にとって、教室に入る行為は大量のエネルギーを使います。行けた日はエネルギーの残量があった日、行けない日は切れた日と考えてください。元気を取り戻す途中には良い日と悪い日の波があり、再登校のあとの休みはその波の一部です。

また休み始めた子に、行けた日のことを話して励ましてもいいですか?

避けたほうがよいです。「先週は行けたじゃない」は励ましのつもりでも、本人には「今の自分はだめだ」と聞こえ、自責を強めます。最初の1週間は理由を聞き出さず、「今日は休むんだね、わかった」で止め、学校への連絡は親が週単位で引き取ってください。

不登校の再発を防ぐために、次の再登校の前にできることはありますか?

行く前に休み方を決めておくことです。最初の月は週2日までのように登校日数の上限を設け、休む日の連絡の言い方と、休んだ日に行く場所ややることを親子で紙に書いておきます。加えて、学校に行けるかどうかに左右されない学びの場を別に一つ持っておくと、登校の波が学習の空白になりません。

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出典

  1. 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日 ページ  本文へ戻る
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この記事を書いた人

小幡 和輝のアバター 小幡 和輝 株式会社明光みらい 代表取締役社長 / クラスジャパン小中学園 校長

1994年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、定時制高校を経て、その後、国立大学へ進学。不登校の専門家として、不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の校長として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい 親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』(エッセンシャル出版社)、『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』(小学館)など。

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