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【実例あり】名古屋市で不登校の出席扱いが認められた方法

子どもが学校に行けなくなったとき、多くの保護者の方が気になるのが「このまま欠席が積み重なって、進路に影響しないだろうか」という不安ではないでしょうか。

結論から言えば、学校に登校しなくても、フリースクールや自宅での学習を在籍校の「出席」として認めてもらえる制度があります。 そして名古屋市には、すでにその承認事例があります。

さらに名古屋市は、2026年度に保護者向けのフリースクール利用料補助金を新設した街です。就学援助を受けている世帯なら、補助金として最大で月22,000円まで支給されます。

最初の申請受付は令和8年9月1日から30日まで、つまりちょうど今月です。この記事では、名古屋市で出席扱いを進める手順と、この新しい補助金、公的な教育支援センター「なごやフレンドリーナウ」まで、まとめてお伝えします。

自己紹介が遅れました。小幡和輝です。約10年間の不登校を経験し、当時の僕を支えてくれた場所がフリースクールでした。

いまはそれを運営する側として、本を書いたり、2000人以上の子どもたちとご家庭に関わっています。

不登校の専門家として言えるのは、出席扱いの制度と補助金を知っているかどうかで、不登校になった後の選択肢は大きく変わるということです。

目次

名古屋市で実際に出席扱いが認められた事例

まず知っていただきたい事実からお伝えします。

名古屋市内の学校で、フリースクールに入会したあとすぐに活動レポートを学校へ提出することで、出席扱いが認められた事例があります。

「うちの子の学校でも認めてもらえるのだろうか」と不安な方は多いと思います。ただ、名古屋市にはすでに前例があります。前例があるということは、学校側にとっても判断しやすいということです。

名古屋市は不登校の人数が急に増えている自治体でもあります。市教育委員会の有識者会議のまとめによると、令和5年度の市内の小中学校の不登校児童生徒は5,888人で、令和元年度からの5年間でほぼ2倍になりました。

しかもそのうち2,574人、全体の43.7%は、学校の内外どこの専門機関からも相談や指導を受けていない状態でした。[1] 市がフリースクールの利用料補助や後で紹介するオンラインの支援を急いで整えている背景には、この数字があります。

学校の外での学びをどう扱うかは、名古屋市の学校にとってすでに日常的な課題で、フリースクールの出席扱いも特別な話ではありません。

そもそも「出席扱い」とは

出席扱いとは、学校に登校していなくても、自宅やフリースクールでの学習を在籍校の出席として認めてもらえる制度です。文部科学省が要件を示しており、最終的には在籍校の校長先生が判断します。[2]

ポイントは大きく4つあります。

  1. 保護者と学校の連携 担任の先生と定期的にやりとりできている状態が前提になります。

  2. 計画的な学習プログラム ICT教材やフリースクールでの活動がこれにあたります。

  3. 訪問等による対面指導 自宅で学ぶ場合は、先生の家庭訪問や面談など、対面のやりとりが定期的にあることが求められます。

  4. 学習状況の把握 活動レポートや学習記録を提出し、学校が状況をつかめるようにします。

つまり「なんとなく家で勉強している」ではなく、記録を残して学校と共有し、先生とも顔を合わせる仕組みさえあれば、出席扱いは十分に目指せます。

名古屋市は「学校に戻ること」だけをゴールにしていない

ここが名古屋市の特徴です。市教育委員会は令和7年3月に「不登校児童生徒の多様な学びの保障に向けた支援方策 Nagoya HEART Plan(なごやハートプラン)」を策定しました。誰一人取り残されない学びの保障を目的に、学校の中だけでなく外にも学びの場を用意する方針です。[3]

保護者が知っておくと役立つのは、この方針に沿って学校の外の学びを支える仕組みが、実際に複数動いていることです。

  1. フリースクールの利用料補助 2026年度に新設された保護者向けの補助金です。詳しくは次の章でお伝えします。

  2. 民間団体との連絡会 市教育委員会は「不登校児童生徒を支援する民間団体(施設)連絡会」を毎年開き、参加した施設の一覧を公開しています。学校側から見て「市が把握している施設」があるということです。[4]

  3. 自宅から参加できる市の学びの場 令和8年度からは、教育用メタバースを使った「Nagoya Compass Campus」が始まりました。市立小中学校に在籍し、年間30日以上欠席していて家から出にくいお子さんが対象で、自宅のタブレットやパソコンから月・水・金の授業や仲間との交流に参加できます。あわせて、年間30日以上欠席しているお子さんは、市が用意した民間のオンライン学習教材「すらら」を使うこともできます。どちらも在籍校を通じて申し込みます。[5]

  4. 校内の教室以外の居場所 令和8年度は市立中学校111校と小学校5校に、教室とは別のリラックスできる部屋が置かれています。「学校には行けるけれど教室には入れない」という段階のお子さんの選択肢です。[6]

つまり名古屋市の学校は、「学校の外や自宅で学ぶ子ども」を制度として想定して動いています。フリースクールの出席扱いを相談するときも、この前提があるぶん話が通りやすい街です。

なぜ出席扱いが重要なのか

第一に挙げられるのは、進学や受験への影響です。欠席日数が内申に響くのではないかという不安は、多くの保護者の方が抱えるものだと思います。

ただ、この影響は昔に比べると小さくなってきています。受験の合否判定で出席日数を考慮しない自治体が増えてきているためです。

だからこそ僕は、もうひとつの視点をお伝えしたいです。

僕自身、不登校の当時はフリースクールに通っていた当事者です。当時は、学校に行っていない自分への否定的な気持ちや「このままでいいのかな」という不安がずっと心のどこかにありました。

でも、フリースクールでの学びが出席扱いになったことで、自分がやっていることを学校が認めてくれた。 「これでいいんだ」と思えるようになったんです。その結果、少しずつ自己肯定感が高まっていきました。

出席扱いは、単に欠席日数を減らすための制度ではありません。学校の外での学びも認められているという安心感を子どもに届けられる制度です。だからこそ僕は、出席扱いを大事にしてほしいと思っています。

出席扱いの仕組みを持つオンラインフリースクールについては、こちらで学び方を紹介しています。

>>クラスジャパン小中学園の学び方を見る

名古屋市での進め方。実例ベースの4ステップ

実際に承認された事例をもとに、流れを整理します。

  1. フリースクールや教材を決める 出席扱いの実績があるところを選ぶと話が早く進みます。学校への説明資料や連携の型をすでに持っているためです。名古屋市の場合は、次の章の補助金の対象になる施設かどうかも、この段階で施設に直接確かめておくと後が楽です。

  2. 担任の先生に相談する 「出席扱いにしてほしい」といきなり交渉するのではなく、「文科省の通知に沿って、フリースクールでの活動を出席扱いにできないか相談したい」と伝えるのがスムーズです。判断するのは校長先生なので、担任の先生経由で話を上げてもらいます。名古屋市では、市がフリースクール利用料の補助を始めていることも、学校の外の学びを前提にした話がしやすい材料になります。

  3. 活動レポートを提出する 名古屋市の事例では、入会後すぐにレポートの提出を始めたことが承認の決め手になりました。学習内容や時間、お子さんの様子が伝わることで、先生も安心して判断できます。

  4. 出席扱いが承認される その後も定期的にレポートを共有し、学校との連携を続けていきます。

もし学校の反応が鈍かったときの動かし方は、こちらの記事にまとめています。

>>出席扱いを学校に断られたときはどうする?校長判断を動かす3つの材料

名古屋市の補助金。2026年度から利用料の一部が戻ってくる

お金の話も正確にお伝えします。愛知県には、県が保護者に直接支給するフリースクール利用料の助成はありません(2026年9月時点)。そのかわり名古屋市が、2026年度に「名古屋市フリースクール等利用料補助金(不登校児童生徒支援)」を新設しました。[7]

  1. 対象者 名古屋市立の小学校・中学校・特別支援学校(小学部・中学部)に在籍し、民間のフリースクール等を利用するお子さんの、市内在住の保護者

  2. 補助額 就学援助の認定を受けている世帯等は利用料の2分の1、補助金として最大で月22,000円まで。それ以外の世帯は4分の1、最大で月11,000円まで

  3. 対象施設 不登校の子どもへの支援を主な目的とする、愛知県内の民設・民営の通所型フリースクール等。放課後等デイサービスや私立学校は対象外

  4. 対象経費 平日の通所にかかる利用料のみ。入学費・体験利用料・教材費・行事参加費・交通費・弁当代は対象外

  5. 申請時期 令和8年4月分以降の利用料が対象で、申請受付は令和8年9月1日から30日まで。この期間の後に通所を始めた場合は令和9年2月15日まで申請できます

申請の様式・必要書類は年度で変わります。制度の詳しい条件と申請先は、記事末の出典に挙げた名古屋市のページと、担当の教育委員会事務局 新しい学校づくり推進課(052-211-8932)で確認できます。

注意点は2つです。1つは、名古屋市には別に「フリースクール等設置者補助事業」がありますが、こちらは施設の運営者向けで、保護者が受け取るお金ではないこと。

もう1つは、通所型の施設が対象なので、オンラインだけのフリースクールは対象にならないことです。

オンラインの学びを選ぶ場合は、費用そのものが対面型より低く抑えられていることが多いので、補助金の有無と月々の実際の負担額を並べて比べてみてください。

出席扱いと補助金は別々の手続きですが、どちらも「フリースクールでの活動記録を残す」ことが土台になります。領収書を利用料と教材費で分けて月ごとに保管し、活動レポートは学校用と自分用にひとつずつ取っておくと、両方の手続きが同時に進みます。

名古屋市内の民間フリースクールの料金や場所、補助金の対象になる施設の探し方は、こちらの記事で区ごとに紹介しています。

>>名古屋市のフリースクールと補助金一覧。通える場所を地域で探せます【2026年最新】

名古屋市で利用できる2つの選択肢

選択肢1:自宅で学べる「オンラインフリースクール」

オンラインフリースクール クラスジャパン小中学園

「まだ外に出るエネルギーがない」というお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」という選択肢があります。

自宅にいながら、ネットの先生(担任)が伴走し、学習や生活リズムをサポートします。

2018年の開校からこれまでに2000人以上の不登校の子どもたちを支えてきた実績があり、一定の要件を満たし校長先生が認めれば在籍校の出席扱いとなる仕組みも整っています。

出席扱い制度はクラスジャパンが先駆けとなって学校や自治体と一緒につくってきた取り組みなので、学校との連携もスムーズです。名古屋市のように市そのものが自宅からのオンライン学習を支援の選択肢に入れている地域では、先生にも仕組みを説明しやすい環境です。

学習面では最先端のAIサポートを取り入れているのも特徴です。生徒一人ひとりにカスタマイズされた学習AIが、わからない場面で答えをすぐに教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えてくれます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定があるので、安心して使えます。

>>クラスジャパン小中学園について詳しく見る

選択肢2:通える距離の「明光フリースクール」

明光フリースクール

外に出て仲間と過ごしたいお子さんには、明光義塾がつくる明光フリースクールがあります。

名古屋市内では、不登校の小中学生を対象にした校舎の開校を準備しているところです(2026年9月時点)。

場所や開校日はまだ公開されていませんが、開校前でも電話(0120-963-279、平日9時から18時)や校舎ページから資料請求や個別相談ができます。

明光フリースクールでは、学び直しのサポートに加えて、プログラミングやeスポーツなど、子どもが「楽しい」と思えるコンテンツを用意しています。学校ではないけれど、仲間と過ごしながら通う場所として機能します。学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になった実績も他の地域で多数あります。

新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。

>>【名古屋市】明光フリースクール 名古屋(開校準備中)の詳細はこちら

名古屋市の公的な相談窓口も知っておこう

フリースクールとあわせて、名古屋市の公的な支援も知っておくと安心です。

名古屋市の教育支援センター(適応指導教室)は「なごやフレンドリーナウ」という愛称で、市内4か所にあります。

本部は西区城西の浄心(地下鉄鶴舞線 浄心駅2番出口から南へ約400m、052-521-9640)で、ほかに南区の笠寺サテライト(JR笠寺駅、市バス 日本ガイシスポーツプラザ下車)、中区の鶴舞サテライト(JR・地下鉄 鶴舞駅、052-262-2320)、北区の大曽根サテライト(地下鉄名城線 大曽根駅・平安通駅、052-750-8971)があります。

対象は、心理的な理由で登校していない名古屋市在住の小中学生とその保護者です。[8]

中身は2段階です。まず教育相談部で、お子さんと保護者が定期的に1回50分の教育相談を受けます。通所を始めるときは「体験部」から入り、曜日を決めて週1回から2回、午前か午後の2時間だけ通います。

慣れてきたら週3回まで増やし、その先の「本部」(小学部・中学部)では週5日、午前から午後まで通して過ごすこともできます。自習の時間も組み込まれています。

いきなり毎日通わなくていい設計なので、家から出るのに時間がかかる子でも入りやすい仕組みです。

利用の流れは、まず電話で見学を予約し、見学のあとに在籍校から申込書を受け取って学校に提出します。学校を通す形なので、出席の扱いや学校との情報共有もその中で相談できます。電話の応対時間は月曜から金曜の8時45分から17時30分です。

教育支援センターの通い方や費用の考え方はこちらの記事で、愛知県内の相談窓口はこちらの記事で詳しく紹介しています。

>>教育支援センター(適応指導教室)とは?通い方・費用・出席扱いをわかりやすく解説

>>愛知県の不登校相談窓口一覧。無料で頼れる公的・民間の相談先【2026年最新】

公的な教室とフリースクールは、どちらかを選ばなければいけないものではありません。お子さんの状態や相性に合わせて、複数の選択肢を並行して検討してみてください。

まとめ。名古屋市は「前例」と「補助金」があるから動きやすい

出席扱いは校長先生の判断で決まるため、前例があるかどうかが大きく影響します。名古屋市にはすでに承認事例があり、市は学校の外の学びを前提にした支援方策を動かし、2026年度からはフリースクールの利用料補助も始まりました。

今日できる一歩として、連絡帳や学校への連絡メールに「フリースクールでの活動を出席扱いにできないか、一度相談したい」と一文書いてみてください。

あわせて、フリースクールを利用しているなら今月の利用料の領収書を1枚、補助金の申請用に取り分けておいてください。この2つで、出席扱いと補助金の両方の入口ができます。

学校に行かない期間があっても、学びと出席、そしてお金の心配を減らす方法はあります。完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。僕の公式LINEでは不登校に関する情報発信や無料相談を行っています。

>>不登校の専門家 小幡和輝の無料LINE相談

よくある質問

名古屋市で不登校の出席扱いは認められますか?

名古屋市内の学校で、フリースクール入会後すぐに活動レポートを学校へ提出することで出席扱いが認められた事例があります。

文部科学省の通知に沿って、最終的な判断は在籍校の校長先生が行います。名古屋市は令和7年3月のなごやハートプランで学校の外の学びを含めた支援を進めており、担任の先生を通じて校長先生に相談する流れが基本です。

名古屋市にフリースクールの補助金はありますか?

あります。2026年度に新設された名古屋市フリースクール等利用料補助金です。名古屋市立の小中学校・特別支援学校に在籍するお子さんの市内在住の保護者が対象で、就学援助認定世帯等は利用料の2分の1で補助金として最大で月22,000円まで、それ以外の世帯は4分の1で最大で月11,000円までが支給されます。

対象は愛知県内の通所型フリースクール等で、申請受付は令和8年9月1日から30日までです。愛知県が保護者に直接支給する利用料助成はありません。

名古屋市の教育支援センター(適応指導教室)はどこにありますか?

なごやフレンドリーナウという愛称で、西区の浄心本部、南区の笠寺サテライト、中区の鶴舞サテライト、北区の大曽根サテライトの4か所にあります。

心理的な理由で登校していない市内在住の小中学生と保護者が対象で、1回50分の教育相談から始まり、週1回から2回の体験部、週5日通える本部へと段階的に通所できます。

利用は見学を予約し、在籍校から申込書を受け取って提出する流れです。問い合わせは浄心本部(052-521-9640)で受け付けています。

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出典

  1. 名古屋市教育委員会「不登校児童生徒の多様な学びの保障に向けた支援方策を検討する有識者会議 まとめ」(令和6年度) PDF  本文へ戻る
  2. 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」(令和元年10月25日) ページ  本文へ戻る
  3. 名古屋市「不登校児童生徒の多様な学びの保障に向けた支援方策 Nagoya HEART Plan(なごやハートプラン)」(令和7年3月) ページ  本文へ戻る
  4. 名古屋市「不登校児童生徒を支援する民間団体(施設)連絡会」 ページ  本文へ戻る
  5. 名古屋市「教育用メタバースを活用した不登校児童生徒支援」 ページ、「民間オンライン学習プログラムによる学習支援」 ページ  本文へ戻る
  6. 名古屋市「校内の教室以外の居場所づくり」 ページ  本文へ戻る
  7. 名古屋市「名古屋市フリースクール等利用料補助金(不登校児童生徒支援)」 ページ  本文へ戻る
  8. 名古屋市「なごやフレンドリーナウ(不登校の支援機関)」 ページ  本文へ戻る
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この記事を書いた人

小幡 和輝のアバター 小幡 和輝 株式会社明光みらい 代表取締役社長 / クラスジャパン小中学園 校長

1994年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、定時制高校を経て、その後、国立大学へ進学。不登校の専門家として、不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の校長として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい 親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』(エッセンシャル出版社)、『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』(小学館)など。

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