AIに宿題をやらせる子への向き合い方。使い方を教えるという発想

「子どもが宿題をAIにやらせていた」。読書感想文がやけに整っていた、計算ドリルの途中式がない、スマホの履歴にChatGPTが並んでいた。そんな場面に出くわして、取り上げるべきか、叱るべきか迷っている方に向けて書きます。先に僕の考えをお伝えすると、取り上げることはおすすめしません。AIはこの先も子どもの生活から消えない道具なので、禁止するより「使い方を教える」ほうが、長い目で見て子どもを守ります。この記事では、AIに宿題を丸投げする子への向き合い方を、家庭でできる手順まで具体的に書きます。なお「AI教材で勉強させること自体の是非」は別のテーマなので、ここでは扱いません。

申し遅れました。不登校の専門家の小幡和輝といいます。僕は約10年間の不登校を経験しました。当時はフリースクールで学び、18歳で起業しています。今は対面やオンラインのフリースクール、通信制高校の連携施設を運営する立場です。

目次

AIに宿題をやらせるのは「ずるい」のか。まず線引きを親が知る

最初に整理したいのは、「AIを使うこと」と「AIに丸投げすること」は別物だという点です。

文部科学省は「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」を出していて、AIの成果物をそのまま自分の作品やレポートとして提出することは不適切な例に挙げる一方、使い方を学ぶこと自体は情報活用能力の育成として位置づけています。つまり国の方針も「禁止」ではなく「線引きを教える」です。

出典: 文部科学省「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン」
https://www.mext.go.jp/a_menu/other/mext_00001.html

この線引きを親が知らないまま「AI=ずる」と決めつけると、子どもとの会話が成り立ちません。逆に線引きさえ共有できれば、「答えを写すのはダメだけど、ヒントをもらうのはうまい使い方だね」という会話ができるようになります。

頭ごなしに禁止すると、こっそり使うようになるだけ

「AI禁止。自分の頭でやりなさい」と言いたくなる気持ちはわかります。ただ、僕は2000人以上の不登校の子どもたちとご家庭に関わってきて、禁止がうまくいった例をほとんど見たことがありません。起きるのはたいてい次のことです。

  1. 隠れて使う 親の見ていない時間や友だちのスマホで使うようになり、使い方がむしろ雑になる
  2. 会話が消える 「どうやって使ったの?」と聞ける関係が先に壊れて、親が実態を把握できなくなる
  3. 道具への苦手意識が残る これから進学先でも仕事でも使う道具なのに、「怒られるもの」という印象だけが残る

ゲームでもスマホでも同じ構図を何度も見てきました。取り上げて解決した家庭より、付き合い方を一緒に決めて落ち着いた家庭のほうが圧倒的に多いです。子どもへの声かけ全般については、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/hutoukou-taiou/

「使い方を教える」への転換。家庭でできる3つのステップ

では具体的にどうするか。順番が大事です。

  1. 教わる側に回る 「そのAI、どうやって使ってるの?お母さんにも教えて」と、まず子どもを先生にします。叱る前に聞くことで、丸写しなのかヒント利用なのか、実態が見えます
  2. 一緒に使ってみる 同じ宿題をAIに聞かせて、「答えだけ聞く聞き方」と「ヒントだけもらう聞き方」を並べて見せます。出てきた答えが間違っていることも実際にあるので、「AIは間違える」という体験も一緒にできます
  3. ルールを子どもと一緒に決める 「漢字と計算は使わない」「調べ学習は使っていいけど、最後は自分の言葉で書く」のように、宿題の種類ごとに線を引きます。親が一方的に決めたルールは守られません。決める場に子どもを入れることが本体です

ポイントは、ルールの完成度より「AIの使い方を親子で話せる関係」を先に作ることです。ルールは使いながら直せますが、関係は一度壊れると直すのに時間がかかります。

丸投げの背景に「宿題ができない」が隠れていることもある

もうひとつ、運営者として必ずお伝えしたいことがあります。AIに宿題を丸投げする子の中には、「楽をしたい子」ではなく「その宿題が解けない子」が一定数いるという事実です。

学年相当の宿題が出ていても、つまずきが2学年前にあれば、その子にとって宿題は毎晩の拷問になります。AIに投げるのは、白紙で出して怒られるよりマシだからです。もしお子さんが学校を休みがちだったり、特定の教科だけ丸投げしていたりするなら、疑うべきは怠けではなく学習の空白です。この場合、AIのルールを整えるだけでは解決しません。つまずいた単元まで戻る学び直しについては、こちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-manabinaoshi-chugaku/

僕自身、不登校の間のゲーム時間は合計3万時間くらいありました。大人から見れば「無駄なことに没頭している子」だったはずです。でも、ゲームの大会を自分で企画したことが、人を集めて何かをやる原体験になり、18歳での起業の第一歩になりました。子どもが夢中で触っている道具を、大人の物差しだけで取り上げないでほしいと思うのは、この経験があるからです。AIも同じで、付き合い方さえ身につけば、その子の武器になり得ます。

クラスジャパン小中学園という選択肢

オンラインフリースクール クラスジャパン小中学園

「答えを教えないAI」は、家庭で一から作らなくても、そういう設計のAIと一緒に学べる環境を選ぶという方法があります。

クラスジャパン小中学園は、まだ外に出るのが難しいお子さん向けのオンラインフリースクールです。2018年の開校からこれまでに2000人以上をサポートしてきました。学習教材に加えて、生徒一人ひとりにカスタマイズされた学習AIが付きます。このAIは答えをすぐに教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考える設計になっていて、わからない場面でもつまずかずに答えまで自力で辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定が入っているので、「宿題の丸投げに使われないか」という心配もいりません。

そしてAI任せではなく、ネットの先生(担任)が人として伴走します。学習の進み具合を見ながら声をかけてくれるので、自宅で一人で学ばせる不安がありません。一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる制度もあり、ICT教材を使った出席扱いの仕組みはこちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/ict-kyozai-shusseki/

【クラスジャパン小中学園】詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

今日できる一歩

今日、宿題の時間に「そのAI、どんなふうに使ってるか見せて。お母さん(お父さん)も使い方知りたい」と、教わる側に回って聞いてみてください。叱る空気を出さずに聞ければ、それだけで実態の8割はわかります。

まとめ。禁止ではなく、使い方を一緒に決める

子どもがAIに宿題をやらせていたとき、親にできるのは取り上げることではなく、線引きを教えることです。文科省の方針も丸投げは不適切としつつ、使い方を学ぶことは推進しています。まず教わる側に回って実態を知り、一緒に使い、ルールを子どもと一緒に決める。そして丸投げの背景に学習の空白が隠れていないかを見てあげてください。

うちの子の場合はどうすればいいか、個別に相談したい方のために、無料のLINE相談をやっています。お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。

【無料】LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp

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この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書、講演、メディア出演多数。

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