高卒認定と通信制高校はどちらを選ぶべき?最終学歴の違いと2026年度の科目変更まで解説

高校に行っていない、あるいは中退した。このあとの進路を調べていくと、必ずぶつかるのが「高卒認定試験と通信制高校、どちらを選べばいいのか」という問いだと思います。

最初に、いちばん大きな違いをお伝えします。通信制高校を卒業すると最終学歴が高卒になります。高卒認定は合格しても学歴は変わらず、大学や専門学校などを受験する資格が得られる試験です。 そして2026年度から高卒認定は試験科目が変わり、情報が必修に加わって合格に必要な科目は9〜10科目になりました。古い情報のまま準備を始めると計画が狂うので、この記事では最新の制度で整理します。

僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学んで、18歳で起業しました。今は運営者の立場で、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちとご家庭に関わってきました。その中には高卒認定を選んだ子も、通信制高校を選んだ子もいます。両方を見てきた立場から、選び方の軸までお伝えします。

目次

高卒認定試験とは。合格しても学歴は変わらない

高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)は、文部科学省が実施する国の試験です。合格すると、高校を卒業した人と同等以上の学力があると認定され、大学・短大・専門学校の受験資格が得られます。

制度の骨格は次のとおりです。

  1. 受験資格 受験する年度の終わりまでに満16歳以上になる人。高校に在籍したままでも受験できます
  2. 実施回数 年2回です。令和8年度は第1回が8月6日・7日、第2回が11月7日・8日に実施されます
  3. 合格の効力 18歳未満で合格した場合、大学入学資格としての効力は満18歳の誕生日から生じます。ただし年度内に18歳になる場合は、その年度の大学受験が可能です

注意してほしいのは、高卒認定はあくまで試験の合格であって、卒業ではないという点です。合格後に進学しなければ、履歴書の学歴欄は中卒のままです。就職の応募条件が高卒以上となっている場合の扱いは企業によって異なるので、進学を前提にするかどうかで価値が変わります。

高等学校卒業程度認定試験|文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/

2026年度から科目が変わった。情報が必修に

ここは検索で出てくる記事の多くがまだ古い情報のままなので、はっきり書いておきます。

2026年度(令和8年度)の試験から、必修科目に情報が加わりました。 合格に必要な科目は、国語、地理、歴史、公共、数学、英語、情報の7科目に加えて、理科の選び方で変わります。科学と人間生活を選ぶ場合は基礎科目1つとあわせて理科2科目、選ばない場合は物理基礎・化学基礎・生物基礎・地学基礎から3科目です。つまり合計9科目または10科目に合格する必要があります。

一度にすべて合格する必要はなく、合格した科目は次回以降に持ち越せます。数回に分けて積み上げていく受け方が一般的です。最新の科目と出題範囲は、必ず文部科学省の受験案内で確認してください。

通信制高校とは。3年かかるが卒業すれば高卒になる

通信制高校は、レポート(添削指導)、スクーリング(面接指導)、試験の3つで単位を修得していく高校です。卒業の条件は次の3つで、これは全日制と共通です。

  1. 74単位以上の修得 自分のペースで履修計画を組めます
  2. 通算3年以上の在籍 以前に高校へ在籍していた期間は通算できます
  3. 特別活動30単位時間以上 ホームルームや学校行事などへの参加です

通信制高校について|文部科学省
https://www.mext.go.jp/tsushinseikoukou/about/

卒業までに最低3年かかりますが、卒業すれば最終学歴は高卒です。また、学校である通信制高校の授業料には就学支援金が使えます。費用の最新事情はこちらの記事で詳しく解説しています。

通信制高校の学費は実際いくら?2026年度の所得制限撤廃でどこまで下がるのか
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/tsushinsei-gakuhi-shienkin/

4つの違いで整理する

  1. 最終学歴 通信制高校は卒業で高卒になります。高卒認定は合格しても学歴は変わらず、進学して初めて学歴が更新されます
  2. 期間 高卒認定は最短なら半年ほどで合格まで到達できます。通信制高校は通算3年以上の在籍が必要です
  3. 費用 高卒認定は受験料と教材費が中心で、独学なら費用を抑えられます。通信制高校は授業料がかかりますが就学支援金の対象です。高卒認定でも予備校や塾に通う場合、その費用は就学支援金の対象外です
  4. 伴走者の有無 通信制高校には先生がいて、履修計画やレポートの進み具合を一緒に見てくれます。高卒認定は原則として自分で計画を立て、自分で進める試験です

どちらを選ぶべきか。判断の軸は「最短」ではなく「続くかどうか」

期間だけを比べると高卒認定が速く見えます。ただ、2000人以上の子どもたちを見てきて感じるのは、最短ルートを選んで止まってしまうのが、いちばんの遠回りになるということです。

高卒認定は9〜10科目ぶんの学習を、締め切りも時間割もない中で自分で進める必要があります。得意な分野なら進むのですが、興味の持てない科目を計画的に、となると話が別です。僕自身、学校には行っていなかったけれど、クイズ番組や教育テレビで勉強したり、本を読んだりすること自体は好きでした。信長の野望という歴史のゲームがきっかけで日本史にハマり、大学生用の分厚い本まで読み込んでいたほどです。学校の外でも学びは進む。それは間違いありません。ただそれは、好きだから続いたのです。

だから判断の軸はこう置くことをおすすめします。

  1. 大学進学の目標が明確で、自分で勉強を進められる 高卒認定が向いています。浮いた時間を受験勉強に使えます
  2. 最終学歴を高卒にしておきたい、進学するかまだ決めていない 通信制高校が向いています。学歴が残るので、進路を後から選び直せます
  3. 一人で計画を立てて進めるのが苦手 通信制高校、あるいは伴走してくれるサポートのある環境が向いています。速さより完走できるかで選んでください

ちなみに両者は対立するものではなく、併用もできます。高校で修得した単位があれば、高卒認定の対応する科目の受験が免除される場合があります。 高校に1年以上在籍したことがある人は、在籍していた高校から単位修得証明書を取り寄せると、受験科目を減らせる可能性があります。

通信制高校を選んだ場合の卒業後の進路については、こちらの記事も参考にしてください。

通信制高校から大学受験はできる?全国の明光義塾と連携しながら卒業を目指せる学び方とは
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/tsushinsei_juken/

なお、僕が学院長を務める明光義塾高等学院は、全国の明光義塾教室との連携で、中学範囲の戻り学習から大学受験対策まで一続きで見られるのが特徴です。「まず中2の数学からやり直したい」という相談も当たり前のこととしてサポートしています。

通信制高校を選ぶなら。明光義塾高等学院

明光義塾高等学院

高卒認定ではなく「高校卒業」の道を選ぶなら、僕が学院長を務める明光義塾高等学院も選択肢に入れてもらえたらと思います。中学からの進学だけでなく、いまの高校からの編入も積極的に受け入れています。

全国の明光義塾教室との連携で、中学範囲の戻り学習から大学受験対策まで一続きで見られるのが特徴です。「まず中2の数学からやり直したい」という相談も当たり前のこととしてサポートしています。この記事で書いたとおり、どちらを選ぶかの軸は「最短」ではなく「続くかどうか」です。日々の学びを近所の明光義塾の教室で続けられる仕組みは、その「続くかどうか」に効きます。

迷っている段階での相談も歓迎です。資料請求の際に「高卒認定と迷っている」と書いていただければ、状況に合わせた話ができます。

【明光義塾高等学院】資料請求はこちら
https://gakuin.meikogijuku.jp/

まとめ。学歴が必要かどうかから逆算する

高卒認定は、大学などの受験資格を最短で得るための試験。通信制高校は、3年かけて高卒の学歴を手に入れる学校。この違いを押さえたうえで、速さではなく続けられるかどうかで選ぶのが、遠回りしないコツです。

今日できる一歩をひとつ挙げるなら、高校に1年以上在籍したことがある場合は、単位修得証明書の発行を高校に問い合わせてみてください。免除できる科目がわかると、高卒認定までの距離が具体的な数字で見えてきます。まだ高校に入っていない場合は、文部科学省の受験案内のページを一度眺めてみるだけでも、漠然とした不安が具体的な計画に変わり始めます。

お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。

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この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書、講演、メディア出演多数。

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