鹿児島市でフリースクールを探している方へ。お子さんが学校に行きづらくなったとき、「市内のどこに通える場所があるのか」「費用はどれくらいかかるのか」が最初の心配ごとだと思います。
この記事では、鹿児島市内のフリースクール9施設と、市に隣接する日置市・姶良市の2施設を紹介します。鹿児島県と鹿児島市の教育委員会が公表している一覧に載っている施設を中心に、公式サイトで確認できた情報だけをフラットにまとめました。
自己紹介が遅れました。小幡和輝です。約10年間の不登校を経験し、当時の僕を支えてくれた場所がフリースクールでした。いまはそれを運営する側として、本を書いたり、2000人以上の子どもたちとご家庭に関わっています。
鹿児島市の不登校の状況と補助金
文部科学省の令和6年度の調査では、鹿児島県の小中学校の不登校は1,000人あたり38.2人で、全国(38.6人)とほぼ同じ水準です。[1]
鹿児島市には、市の教育支援センター「フレンドシップ」が5か所あります。長田・南・谷山・城西の4か所は中学校の中に、鴨池は勤労青少年ホームの中にあり、平日の9時から16時まで通えます。入口は市の教育相談室(099-226-1345)への相談で、面談と2週間の体験通級を経て正式に通う流れです。
まず正確にお伝えします。鹿児島市にも鹿児島県にも、フリースクールの利用料を保護者に助成する制度は、2026年8〜9月の調査時点で公式に確認できませんでした。 料金は施設ごとに大きく違うので、見学のときに月額と入会金を必ず確認してください。
申請の様式・受付期間・必要書類は年度ごとに変わります。制度ができた場合の問い合わせ先は、鹿児島市教育委員会の青少年課(099-227-1971)です。
施設を探すときに使える公的な一覧
鹿児島市には、民間施設を探すときの手がかりになる公的な一覧が2つあります。
1つ目は、鹿児島市教育委員会が令和3年度から年2回続けている、民間施設との意見交換会の参加施設の一覧です。施設名・主な支援・対象・所在地が五十音順に並んでいます。[2]
2つ目は、鹿児島県教育委員会の「不登校支援ガイド」です。県内の小中学生が利用していて、学校や教育委員会との連携の実績が確認されている民間施設が、電話番号や公式サイトと一緒に載っています。県は、民間施設での学びも一定の条件を満たせば在籍校での出席認定や成績評価の対象になると案内しています。[3]
この記事で紹介する施設は、基本的にこの2つの一覧のどちらかに載っているものです。どちらも、市内の全施設を網羅したものではない点に注意してください。
フリースクールは出席扱いになる?
フリースクールでの学びは、在籍校の校長が認めれば指導要録上の出席扱いになりえます。文部科学省が通知で要件を示しており、学校とフリースクールが連携していることなどがポイントです。[4]
鹿児島市での出席扱いの実例と、学校への相談の進め方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
まだ外に出るのが難しい、近くに通える場所がないという方へ
一覧に入る前に、先にお伝えしたいことがあります。学校に行きづらくなった直後は、家から出るエネルギーそのものがまだ戻っていない時期があります。鹿児島市の施設は中心部に集まっているところが多く、郊外や桜島側にお住まいだと、通うこと自体がハードルになることもあります。
そういうときの選択肢として、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が一人ひとりに伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちを支えてきました。
鹿児島市のフリースクール一覧
鹿児島市内の9施設を紹介します。順位をつけたものではなく、五十音順に並べています。運営・所在地・対象・料金は、各施設の公式サイトと県・市の一覧で執筆時点に確認できたもので、確認できなかった項目は「要お問い合わせ」としています。
料金は改定されることがあるので、通う前に必ず各施設に直接ご確認ください。
桜心学院 中等部
桜心学院 中等部
運営: 桜心学院
所在地: 鹿児島市西千石町3-21 有馬ビル6F
対象: 中学生(高校生は同じ学院の高等部=通信制高校のサポート校)
料金: 要お問い合わせ
天文館に近い西千石町のビルにある、中学生を対象にしたフリースクールです。少人数制の個別スタイルで、進路対策や検定試験の対策、体験学習などの独自のカリキュラムを組んでいます。
デジタル学習を取り入れているのも特徴です。体験入学の案内が公式サイトにあります。電話は099-813-7515です。
桜心学院の公式サイトかごしま中央高等学院
かごしま中央高等学院
運営: 一般社団法人久朋舎(中央高等学院グループ)
所在地: 鹿児島市中央町12-2 明治安田生命ビル1階(JR鹿児島中央駅から徒歩3分)
対象: 中学生(特に中学3年生)
料金: 要お問い合わせ
鹿児島中央駅から歩ける中央町にある、通信制高校のサポート校が開いている中学生コースです。週1回・約2時間から通えて、勉強は復習が中心です。高校進学や出席認定の相談にも乗っています。
高校生向けのコースとeスポーツのコースも同じ場所で運営していて、中学卒業後の進路も見通しやすい施設です。電話は0120-000-719です。
かごしま中央高等学院の公式サイトグッジョブスクール
グッジョブスクール
運営: グッジョブグループ
所在地: 鹿児島市泉町5-4 2階
対象: 通所受給者証を受けた子ども(市の一覧では小学生)
料金: 福祉サービスの利用者負担(受給者証によって決まるため要お問い合わせ)
天文館に近い泉町にある、児童発達支援・放課後等デイサービスの事業所です。福祉サービスなので、利用する前に市役所へ申請して「通所受給者証」の交付を受ける必要があります。ほかのフリースクールとは手続きが違うので注意してください。
学習支援と進路支援を柱にしていて、学校に行ったときに困らない学力の定着と、小学校と連携した出席認定を目指すと公式サイトで案内しています。
ネット学習やプログラミング、調理、製作・実験、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、イベントなど、活動の幅が広いのが特徴です。電話は099-800-5012です。
グッジョブスクールの公式サイト敬進フリースクール
敬進フリースクール
運営: 敬進塾
所在地: 鹿児島市石谷町(市の一覧の記載)と武岡の2か所
対象: 学年や在籍校を問わず個別に対応(市の一覧では中学生・高校生)
料金: 月額25,000円(教材費は実費。維持費・冷暖房費・年会費はなし)
鹿児島市で学習塾を運営してきた敬進塾が開いている不登校支援の教室です。平日の14時から17時まで、週1回から週5回で通えます。心の回復と学力の立て直しを同時に支え、高校・大学への進学まで見据えて進み方を一緒に考える方針です。
少人数制で、無理に通わせず本人のペースを最優先にしています。電話は武岡が099-802-3759、石谷が099-248-9303です。
敬進フリースクールの公式サイトしののめフリースクール
しののめフリースクール
運営: 特定非営利活動法人しののめフリースクール
所在地: 鹿児島市郡元1丁目16-50
対象: 未就学児から高校生まで、一般の相談も受付(市の一覧の記載)
料金: 要お問い合わせ
鴨池・郡元エリアにある、月曜から金曜の10時から17時まで開いているNPO法人のフリースクールです。教科の枠にしばられず、子どもの興味と関心に沿った居場所づくりをしています。
臨床心理士や公認心理師などの資格を持つ支援員による家庭訪問や、保護者のカウンセリング・心理検査もあり、家族ぐるみで相談できるのが特徴です。電話は080-9108-8436です。
しののめフリースクールの公式サイトトライ式中等部
トライ式中等部
運営: 株式会社トライグループ
所在地: 鹿児島市中央町10 キャンセビル5階(鹿児島中央キャンパス。鹿児島中央駅から徒歩3分)
対象: 中学1年生から3年生
料金: 要お問い合わせ(週あたりの登校回数で料金は変わらないと案内されています)
家庭教師のトライのグループが運営する中学生向けのフリースクールで、市の一覧では居場所と個別指導を主な支援として紹介されています。
いまの中学校に在籍したまま通え、キャンパスへの通学は週1日から5日まで選べます。同じ窓口で、通信制高校のサポート校であるトライ式高等学院も運営しています。電話は0120-919-439です。
トライ式中等部の公式サイトどんぐり自然学校
どんぐり自然学校
運営: NPO法人どんぐり自然学校・どんぐり幼児園
所在地: 鹿児島市吉野町9468
対象: 幼児から中学生まで(市の一覧では小学生・中学生。新1年生以外の転入は要相談)
料金: 小・中学部は入学金90,000円、学費月40,000円(授業料・施設費・教材費を含む)。NPOの年会費が別途
鹿児島市街地から車で20分ほどの吉野町にある、シュタイナー教育と自然体験を土台にしたオルタナティブスクールです。田植えから稲刈りまでを授業の一環として行い、キャンプや川遊びなどの体験活動も多くあります。
異年齢の子どもが一緒に活動するのも特徴です。オープンスクールや入学説明会が開かれています。電話は099-244-5759です。
どんぐり自然学校の公式サイトフリースペース大谷
フリースペース大谷
運営: 学校法人鹿児島大谷学園
所在地: 鹿児島市新町4-15 2階
対象: 小学生・中学生・高校生
料金: 月額15,000円(月〜金に利用可)、または10回チケット12,000円(2024年5月時点の公式サイトの案内)
大谷幼稚園を運営する学校法人が開いている居場所で、平日の9時から16時まで開いています。午前は自主学習、昼は支援スタッフが作った昼ごはんをみんなで食べ、金曜日はクッキングデーと、1日の流れがはっきりしています。
鹿児島県の「不登校支援ガイド」にも載っています。毎月第2・第4木曜日はオープンデー(10時〜15時)で、予約すれば見学できます。電話は099-223-6615(大谷幼稚園)です。
フリースペース大谷の公式サイトやさしいハリネズミの楽校
やさしいハリネズミの楽校
運営: 一般社団法人やさしいハリネズミ
所在地: 鹿児島市東郡元町12-5(鴨池校。JR南鹿児島駅から徒歩8分)
対象: HSC(繊細な気質を持つ子ども)の小学1年生から高校3年生
料金: 利用は無料(保護者の相談・見学は1組3,000円、出席認定の書類作成は年10,000円)
HSPやHSCと呼ばれる繊細な気質を持つ子どもと、その保護者を支えている団体の居場所です。鴨池校は平日の午後(14時〜17時)に開いていて、個室もあるので人見知りの子でも静かに過ごせます。
鹿児島市内の小中学校で出席扱いが認められた実績があると、公式サイトで案内されています。電話窓口はなく、問い合わせはメールか公式LINEで受け付けています。
やさしいハリネズミの楽校の公式サイトここまでで通える場所が見つからなかった方へ
鹿児島市内の施設は中学生を対象にしたところが多く、小学生、特に低学年で通える場所は限られます。オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」は小学1年生から利用でき、ネットの先生(担任)がついて自宅で学べます。通える場所が見つかるまでのつなぎとして使い、あとから通所と組み合わせることもできます。
近隣の選択肢(日置市・姶良市)
鹿児島市の西側からは日置市、北側からは姶良市の施設も通える距離です。2か所紹介します。
学びの杜学園フリースクール(日置市)
学びの杜学園フリースクール
運営: 学びの杜学園株式会社
所在地: 日置市伊集院町古城947
対象: 小学生から高校生まで(高校中退者の相談も可)
料金: 要お問い合わせ
鹿児島市の西隣、伊集院町にあるフリースクールです。県の「不登校支援ガイド」にも載っていて、市の一覧では学習支援と家族支援を主な支援として紹介されています。電話は099-272-5525です。
学びの杜学園フリースクールの公式サイト楠学園小中学部(姶良市)
森の学校 楠学園 小中学部
運営: NPO法人森の学校楠学園
所在地: 姶良市蒲生町白男2780-1
対象: 小学生・中学生(小学部への転入は基本的に3年生まで。中学部は要相談)
料金: 入学金42,000円、授業料年額420,000円(12分割で月35,000円。教材費・活動費・保険料を含む)
姶良市の蒲生町にある、学習支援と体験を通した学びを組み合わせるフリースクールです。県の「不登校支援ガイド」と市の一覧の両方に載っています。電話は0995-52-0385です。
森の学校 楠学園の公式サイト掲載していない施設について
鹿児島市の一覧には、このほかにも慈眼寺町のフリースクールなどが載っていますが、公式サイトで現在の活動を確認できなかった施設は、この記事では紹介していません。新設や移転で情報が変わることも多いため、通う前に必ず各施設に直接ご確認ください。
鹿児島県全体から探したい方は、市町村別の一覧記事もあわせてどうぞ。
>>鹿児島県のフリースクール一覧|離島も含めて市町村別に、補助金の状況と無料の居場所【2026年最新】
掲載のない地域にお住まいの場合も、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」なら地域を問わず自宅から利用できます。ネットの先生(担任)が伴走し、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになった実績もあります。
まとめ。合うか合わないかで選んでいい
フリースクールは優劣で選ぶものではなく、その子に合うか合わないかで選ぶものです。鹿児島市の施設は、学習塾が開く学習中心の教室、心理の専門職がいるNPO、自然の中で過ごすオルタナティブスクール、繊細な気質の子のための居場所と、性格がはっきり分かれています。
今日できる一歩をひとつ提案します。この記事の一覧から気になった施設をひとつ選んで、「見学はできますか」とだけ問い合わせてみてください。月額と入会金もそのときに確認しておくと、比べやすくなります。
完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。
よくある質問
鹿児島市にフリースクールはいくつありますか?
鹿児島市教育委員会が公表している、民間施設との意見交換会の参加施設の一覧には、鹿児島市内と近隣の施設が五十音順で載っています。この記事では、その一覧と鹿児島県の「不登校支援ガイド」をもとに、公式サイトで確認できた鹿児島市内の9施設と、日置市・姶良市の2施設を紹介しています。
鹿児島市でフリースクールの利用料の補助はありますか?
2026年8〜9月の調査時点では、鹿児島市にも鹿児島県にも、フリースクールの利用料を保護者に助成する制度は公式に確認できませんでした。市の教育支援センター「フレンドシップ」は市内5か所にあり、平日の9時から16時まで通えます。
フリースクールに通うと学校の出席扱いになりますか?
在籍校の校長が認めれば、指導要録上の出席扱いになりえます。文部科学省が通知で要件を示していて、鹿児島県の「不登校支援ガイド」も、民間施設での学びは一定の条件を満たせば在籍校での出席認定や成績評価の対象になると案内しています。まずは在籍校に相談してみてください。
出典
- 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」 PDF 本文へ戻る
- 鹿児島市教育委員会(青少年課)「意見交換会に参加している民間施設等の一覧」 PDF
- 鹿児島県教育委員会「不登校支援ガイド」 ページ
- 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」 ページ
