いまのフリースクールが合わない。途中で変えてもいい?移り方の考え方

思い切って入会したフリースクールなのに、子どもの足が向かなくなってきた。合わないなら変えればいいと頭では思っても、また環境を変えて大丈夫なのか、今度こそどこにも行けなくなってしまわないか。そんな不安のなかで検索されたのだと思います。

結論からお伝えします。フリースクールが合わないと感じたら、途中で変えてかまいません。フリースクールには学校のような転校手続きがなく、お子さんの在籍はもともとの学校のままです。利用する場所を変えるだけなので、年度の区切りを待つ必要もありません。ただし「合わない」の中身を分けて考えないと、次の場所でも同じことが起きます。この記事では、変える前の見きわめ方と、移るときに確認すべき手続きを整理します。

自己紹介が遅れました。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。小幡和輝と申します。

目次

フリースクールは途中で変えていい

まず前提の整理です。フリースクールに通っていても、お子さんの学籍は地元の小中学校にあります。フリースクール自体には学籍がないので、別の施設に移ることは「転校」ではなく、利用先の変更にすぎません。手続きとして必要なのは、いまの施設の退会と、次の施設の入会だけです。

僕たちが運営する校舎にも、別のフリースクールから移ってきた子や、対面からオンラインに切り替えた子がいます。決して珍しいことではありません。学校選びと違って、フリースクール選びは「入ってみないとわからない」部分がどうしても残ります。一度で最適な場所に出会えるほうがむしろ幸運です。

避けたいのは、合わない場所に義理で通い続けて、外に出ること自体が嫌になってしまうことです。場所を変える負担より、こちらの損失のほうがずっと大きいと僕は考えています。

「合わない」の中身を3つに分ける

ひとことで合わないと言っても、原因によって取るべき対応が変わります。大きく3つに分けてみてください。

  1. 場が合わない 人数の多さ、にぎやかさ、活動の内容がお子さんの好みとずれているケースです。集団での活動が中心の場に、一人で静かに過ごしたい子が入ると疲れてしまいます。逆もあります。これは施設を変えることで解決しやすいタイプです
  2. 人が合わない スタッフや特定の子との相性の問題です。まず施設に相談すれば、関わるスタッフや過ごす時間帯の調整で解決することがあります。調整しても難しければ、場所を変える判断になります
  3. 時期が合わない 場所の問題ではなく、外に出て人と過ごすエネルギーがまだ足りていないケースです。この場合、別の施設に移っても同じことが起きます。頻度を減らすか、いったんオンラインに切り替えて、エネルギーがたまるのを待つほうが合っています

3つ目の見きわめがいちばん難しいところです。僕が関わってきた現場でも、半年間ひとことも話さなかった子が、eスポーツの大会の日に初めて声を出したことがあります。保護者の方は泣いていました。同じ場所にいても、変化が出るまでの時間は子どもによってまったく違います。「合わない」のか「まだ変化の途中」なのか、お子さんが通ったあとの表情を手がかりに見てあげてください。通うこと自体は嫌がらないなら、時間の途中かもしれません。

辞める前に、いまの施設に相談してみる

すぐに退会を決める前に、試してほしいことが2つあります。

1つ目は、頻度や過ごし方の変更をいまの施設に相談することです。週3回を週1回にする、午前は行かず午後だけにする、参加する活動を絞る。フリースクールはもともと一人ひとりに合わせて設計を変えられる場所なので、この相談は歓迎されるはずです。

2つ目は、お子さん本人の言葉で理由を聞くことです。「やめたいの?」と正面から聞くと、責められたように感じて答えられない子が多いので、「どの時間がいちばんしんどい?」のように場面を区切って聞いてみてください。「みんなでやる活動がしんどい」「行き帰りが疲れる」など、具体的な答えが返ってくれば、変えるべきは施設そのものなのか、通い方なのかが見えてきます。

相談しても変わらなければ、そのときが変えるタイミングです。

変えるときの手続き。出席扱いと補助金は引き継がれない

移るときに見落としやすいのが、制度まわりの手続きです。2つ確認してください。

まず出席扱いです。フリースクールでの活動を在籍校の出席として扱う制度は、施設単位で学校と連携して成り立っています。文部科学省の通知(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm)に基づいて校長が判断する仕組みなので、施設を変えたら在籍校に報告し、新しい施設で改めて連携し直す必要があります。自動では引き継がれません。出席扱いの要件はこちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/shusseki-atukai/

次に自治体の補助金です。フリースクール利用料の助成には、対象施設の要件を定めている自治体が多くあります。いまの施設が対象でも、移り先が対象とは限りません。移る前に、自治体の担当窓口か移り先の施設に確認しておくと安心です。

なお、移り先への入会は年度途中でも問題ありません。入会時期の考え方と慣れるまでの流れはこちらの記事にまとめています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/freeschool-tochu-nyukai/

明光フリースクールという選択肢

明光フリースクール

平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導がベースにあるので、一人ひとりのつまずきを見つけて、そこから戻る学び方ができます。学習だけでなくプログラミングやeスポーツの時間もあり、「学校ではないけれど通う場所」として機能しています。

前の場所が合わなかったお子さんの場合は、見学のときに何が合わなかったのかを率直に教えてください。少人数がベースなので、集団での活動が中心の場に疲れてしまった子でも、自分のペースを保ったまま通い始められます。入会前に見学や体験で本人の表情を確かめてから決められるので、「また合わなかったらどうしよう」という不安ごと相談してもらえれば大丈夫です。

学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。

明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/

「通う」という形そのものがいまは重いお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。

クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

今日できる一歩

今日やるのは退会の連絡ではありません。いまの施設に「最近、通うのをしんどがっているので、過ごし方を相談したい」と一文だけ送ってみてください。メールでも連絡帳でもかまいません。それで通い方が変わるならそれでよし、変わらなければ、施設を変える判断材料が1つ手に入ります。

まとめ

フリースクールが合わないと感じたら、途中で変えていい。在籍校はそのままなので、手続きは退会と入会だけです。ただ、その前に「場・人・時期」のどれが合っていないのかを分けて考えると、次の場所選びの精度が上がります。出席扱いと補助金は自動で引き継がれないので、移るときはそこだけ確認を忘れずに。

お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。

無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp

よくある質問

フリースクールを変えるとき、在籍している学校への手続きは必要ですか?

退会と入会の手続きは施設との間だけで完結し、学校への届け出は原則不要です。ただし出席扱いを受けていた場合は別で、在籍校に施設が変わることを報告し、新しい施設で改めて学校と連携し直す必要があります。

年度の途中でもフリースクールを変えられますか?

変えられます。多くのフリースクールは随時入会を受け付けており、学校のような転校手続きもありません。合わない場所に区切りまで通い続けるほうが、外に出る気力を削ってしまいます。

次のフリースクールも合わなかったらどうすればいいですか?

対面の施設同士で変えるだけでなく、オンラインのフリースクールに切り替える選択肢があります。外に出るエネルギーがたまっていない時期は場所を変えても同じことが起きやすいので、自宅から参加できる形で学びと人とのつながりを保つ方法を検討してみてください。

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この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい/英治出版』『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方/小学館』など計6冊。講演、メディア出演も多数。

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