「大阪市 フリースクール」で検索すると、まとめサイトの「おすすめ〇選」ばかりが並んで、結局どの区にどんな施設があるのかが分かりにくい。そう感じたことはありませんか。大阪市は24区に分かれた大きな街で、施設は北区や淀川区など中心部に集まる一方、区によっては1か所も見つからないこともあります。
この記事では、大阪市内のフリースクールを区ごとに紹介します。 順位をつけたり、おすすめを選んだりするものではありません。あわせて、大阪市在住の家庭が使える補助金(習い事・塾代助成事業)についても、公式ページの記載どおりにまとめました。掲載しているのは、大阪府教育庁が公表している出席扱い実績のあるフリースクール等の一覧(別添資料)と、各施設の公式サイトで実在と情報を確認できた施設だけです。
自己紹介が遅れました。小幡和輝です。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。
大阪市のフリースクールと不登校の状況
大阪市教育委員会が公表している資料によると、令和6年度の大阪市立学校の不登校児童生徒数は小学校2,294人、中学校4,893人です。中学校の在籍比率は9.55%で、全国平均の6.79%を大きく上回っています。クラスに3人前後は学校に行っていない計算で、フリースクールを探すこと自体は、いまの大阪市ではまったく特別なことではありません。
令和6年度 大阪市立学校における暴力行為・いじめ認知・不登校数|大阪市
施設を探すときにまず見てほしいのが、大阪府教育庁の「不登校児童生徒への支援」ページからダウンロードできる別添資料(PDF、令和8年2月版)です。政令市を除く府内の公立小中学校が現在連携し、出席扱いしているフリースクール等のうち、大阪市内の施設だけで28か所が、所在地・費用・対象・活動日時つきで載っています。学校との連携実績が確認されている施設のリストなので、民間のまとめサイトより信頼できる出発点になります。
不登校児童生徒への支援(別添資料のダウンロードページ)|大阪府
大阪市で使える補助金(習い事・塾代助成事業)
大阪府には、2026年9月時点で府が保護者に直接支給するフリースクール利用料の助成制度はありません。そのかわり大阪市には、市内在住のすべての小学5年生〜中学3年生が使える「習い事・塾代助成事業」があります。学習塾や文化・スポーツ教室などの学校外教育にかかる費用を対象に、補助金として最大で月10,000円まで支給される制度で、所得制限はありません。
フリースクール専用の制度ではない点には注意が必要です。使えるのは、施設がこの事業の参画事業者として登録している場合だけです。この記事で紹介している施設にも「塾代助成カード利用可能」と明記しているところが複数ありますが、検討中の施設が対象かどうかは、事業公式サイトの教室検索か、施設への直接の問い合わせで確認してください。制度は年度替わりで変わることがあるので、最新情報は公式ページでご確認ください。
フリースクールでの学びは出席扱いになりうる
フリースクールや自宅での学習は、一定の要件を満たせば在籍校の出席として認めてもらえます。文部科学省が要件を示しており、最終的には在籍校の校長先生が判断します。実際、先ほどの府の一覧は「出席扱いの実績がある施設」のリストなので、大阪市内には実例が多数あります。
出席扱いの要件や手続きの進め方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>「不登校でも出席扱いに?」文部科学省の通知で出席扱いになる3つの要件を徹底解説
まだ外に出るのが難しい、近くに通える場所がないという方へ
大阪市は施設の多い街ですが、24区すべてにあるわけではなく、湾岸部や南部の区では電車を乗り継ぐ必要があります。そして、そもそもまだ家から出るエネルギーがない時期のお子さんも少なくありません。通える場所が近くにないのは、ご家庭の努力不足ではありません。
そういう場合の選択肢として、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。自宅にいながら、ネットの先生(担任)が伴走し、学習や生活リズムをサポートします。2018年の開校からこれまでに2000人以上の不登校の子どもたちを支えてきた実績があり、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いとなる仕組みも整っています。大阪府の別添資料でも、府内の学校と連携し出席扱いの実績があるオンライン施設のひとつとして掲載されています。
学習面ではAIサポートを取り入れているのも特徴です。学習AIが、わからない場面で答えをすぐに教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えてくれます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定があるので、安心して使えます。
大阪市のフリースクール(区別)
区ごとに1か所ずつ紹介します。順位をつけたものではありません。運営・所在地・対象年齢・料金は、大阪府の別添資料と各施設の公式サイトで執筆時点に確認できたもので、確認できなかった項目は「要お問い合わせ」としています。税込・税別の表記がそろっていないものもあるので、通う前には必ず各施設に直接ご確認ください。
北区
フリースクールみなも
運営: 特定非営利活動法人フリースクールみなも
所在地: 大阪市北区東天満1-4-3
対象年齢: 6歳〜20歳(入会は18歳まで)
料金: 入学金25,000円。月謝19,200円(月4日まで)または39,600円(月5日以上)
南森町駅・大阪天満宮駅から徒歩5分。2004年11月開設で、大阪市内でも歴史の長いフリースクールのひとつです。月・火・水・金の11時〜16時30分に開いていて、個別指導塾と通信制高校サポート校を併設。親の会と父親の会もあります。
淀川区
フリースペースなごむ
運営: 要お問い合わせ
所在地: 大阪市淀川区宮原5-6-3 ニュー大阪ハイツ204
対象年齢: 小学4年生〜高校生
料金: 入学金なし。初月は1回500円、以降は月額10,000円から
東三国駅から徒歩5分、新大阪駅から10分の少人数制の居場所です。週1回から通え、訪問サポートや保護者のみの相談、登校までの親子サポートもあります。大阪市の塾代助成クーポンが使えます。
東淀川区
フリースクールここ 淡路校【ういるも】
運営: 特定非営利活動法人ここ
所在地: 大阪市東淀川区菅原5-9-8
対象年齢: 6歳〜18歳
料金: 入学金22,000円。年間登録料11,000円、月謝44,000円
吹田市で2008年に始まったNPO法人ここの大阪市内の校舎で、2021年2月開設。月〜金の9時〜15時に開き、府の一覧には「生徒は全員が在籍校の出席認定を取得」と書かれています。キャンプや遠足などの行事、月1回の親の会、カフェの運営があります。
城東区
志塾フリースクール TRANSIT教室
運営: NPO法人志塾フリースクール
所在地: 大阪市城東区成育3-14-13 4階
対象年齢: 小学生〜おおむね20歳
料金: 入会金10,000円(兄弟姉妹在籍時は5,000円)。月会費29,000円、保険料年650円、空調費月500円(夏期・冬期のみ。諸費用は教室により異なる場合あり)
1997年に始まり全国に教室を持つNPO法人志塾フリースクールの、大阪市東部の教室です。旭区の本部教室(クロッキオ)と同じ運営で、オンラインでのサポートもあります。
旭区
志塾フリースクール クロッキオ教室
運営: NPO法人志塾フリースクール
所在地: 大阪市旭区高殿7-18-7
対象年齢: 小学生〜おおむね20歳
料金: 入会金10,000円(兄弟姉妹在籍時は5,000円)。月会費29,000円、保険料年650円、空調費月500円(夏期・冬期のみ)
志塾フリースクールの本部教室です。月・火・水・金は10時〜16時、木曜は13時〜16時に開いています。大阪市の塾代助成カードが使えます。
東成区
フリースクール・フォロ
運営: 特定非営利活動法人フォロ
所在地: 大阪市東成区中道1-3-43
対象年齢: 6歳〜19歳
料金: 体験入会4回10,000円。入会金20,000円、会費は半年一括200,000円(1か月あたり33,333円)
2001年10月に始まった、大阪市内でも活動の長いフリースクールです。火〜木は10時30分〜16時、月・金は11時30分〜16時の「あそぼうの時間」で、週4日まで通えます。学校連携ができ、大阪市の塾代助成のほか独自の割引制度と親の会があります。
阿倍野区
フリースクール「ラヴニール」
運営: 要お問い合わせ
所在地: 大阪市阿倍野区昭和町2-7-2
対象年齢: 小学生〜高校生年齢
料金: 入学金25,000円。月利用料3,000〜30,000円
2010年4月開設。平日の正午から17時に開いています。「記録」を中心に自分を見つめるプログラムを取り入れていて、府の一覧には出席認定の実例ありと書かれています。大阪市塾代助成事業の参画事業者として登録しています。見学は事前の問い合わせが必要です。
西成区
志塾フリースクール レヴィスタ教室
運営: NPO法人志塾フリースクール
所在地: 大阪市西成区鶴見橋2-10-20
対象年齢: 小学生〜おおむね20歳
料金: 入会金10,000円(兄弟姉妹在籍時は5,000円)。月会費29,000円、保険料年650円、空調費月500円(夏期・冬期のみ。諸費用は教室により異なる場合あり)
志塾フリースクールの大阪市南西部の教室です。市内に3教室あるので、通いやすい場所を選べます。
住吉区
NPO法人ろ~たす
運営: NPO法人ろ~たす
所在地: 大阪市住吉区苅田3-9-11
対象年齢: 小学1年生〜高校3年生
料金: 月額20,000〜40,000円
不登校や病気で学校に通えない子どもとその家族を支援するNPOで、2019年4月開設。月〜金の10時〜17時に開き、土日はイベントが多数あります。医療機関や地域とチームを組み、学校とも密に連携する方針で、訪問支援やアセスメント・相談支援、保護者コミュニティもあります。
掲載していない区について
大阪市は24区ありますが、この記事で紹介できたのは9区です。ほかの区にも施設はありますが、公式サイトで運営法人や料金まで確認できなかったところは、無理に載せていません。新設や移転で情報が変わることもあるので、通う前には必ず公式サイトと直接の問い合わせで確認してください。
公的な選択肢としては、教育支援センター(適応指導教室)もあります。まずは在籍校か大阪市教育委員会に相談してみてください。大阪市を含む府内全体の施設は、こちらの一覧記事にまとめています。
不登校の相談先を探している場合は、大阪府の相談窓口の一覧も参考にしてください。
>>大阪府の不登校相談窓口一覧。無料で頼れる公的・民間の相談先【2026年最新】
掲載のない地域にお住まいの場合も、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」なら地域を問わず自宅から利用できます。ネットの先生(担任)が伴走し、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになった実績も多数あります。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
クラスジャパン小中学園
まとめ 合うか合わないかで選んでいい
フリースクールは、優劣ではなく「その子に合うかどうか」で選ぶものです。同じ大阪市内でも、静かに過ごせる少人数の居場所と、行事やカフェ運営のあるにぎやかな場所では、合う子がまったく違います。今日できる一歩として、気になった施設を1つ選んで、見学の問い合わせメールを送ってみてください。ほとんどの施設が見学や体験を受け付けていて、複数を並行して見て回ってから決めてかまいません。
「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。
よくある質問
大阪市にフリースクールはいくつありますか?
大阪府教育庁が公表している別添資料(令和8年2月版)には、政令市を除く府内の公立小中学校と連携し出席扱いの実績があるフリースクール等として、大阪市内の施設だけで28か所が載っています。一覧に載っていない施設もあるため、実際にはさらに多くの選択肢があります。北区・淀川区など中心部に多く、区によって数の差が大きいのが特徴です。
大阪市でフリースクールの利用料に使える補助金はありますか?
フリースクール専用の助成制度はありませんが、大阪市在住のすべての小学5年生〜中学3年生が使える「習い事・塾代助成事業」があり、補助金として最大で月10,000円まで支給されます(所得制限なし)。施設がこの事業の参画事業者として登録している場合に利用でき、市内のフリースクールには塾代助成カードが使えるところが複数あります。
フリースクールに通うと学校の出席扱いになりますか?
一定の要件を満たせば、在籍校の校長先生の判断で出席扱いになりえます。文部科学省が要件を示しており、大阪府の別添資料に載っている大阪市内の施設は、実際に学校と連携し出席扱いされている実績があります。通いたい施設が決まったら、在籍校に相談してみてください。
