岩手県でフリースクールを探している方へ。この記事では、岩手県のフリースクールを市区町村別に1か所ずつ、順位づけなしで紹介します。あわせて、公式サイトで確認できた補助金の情報もまとめました。岩手県には、フリースクールの利用料をそのまま補助するめずらしい制度を持つ市があります(宮古市。くわしくは後述します)。
自己紹介が遅れました。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。
この記事の情報は、岩手県教育委員会の公表資料と各施設の公式サイトで確認したものだけを載せています。確認できなかった項目は「要お問い合わせ」と書きました。
岩手県のフリースクールの状況
文部科学省の令和6年度調査によると、岩手県の1,000人当たりの不登校児童生徒数は33.3人です。全国平均の38.6人よりは少ないものの、およそ30人に1人の割合であり、どの学校にも学びの場を必要としている子どもがいる状況です。
出典: 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の公式ページ
岩手県教育委員会は、市町村教育委員会から情報提供のあったフリースクール等民間団体の一覧を公表しています。盛岡市から県北・沿岸部まで、2026年8月時点で18団体が掲載されており、施設探しの出発点として信頼できる一次情報です。
岩手県「フリースクール等民間団体」
フリースクール等民間団体の公式ページ
補助金については、県レベルの保護者向け利用料助成は2026年8月時点で確認できませんでした。一方、市町村レベルでは宮古市に注目すべき制度があります。
宮古市フリースクール等利用児童生徒支援補助金
小中学生の子どもがフリースクール等に在籍し、利用料を負担している保護者が対象です。フリースクール等に支払う利用料そのものが補助対象で(入学料・諸費用・保険料・施設設備費などは除く。ほかの団体から助成を受けている場合はその額を差し引きます)、月額いくらまでという上限は公式ページに記載されていません。令和7年(2025年)7月1日以後の利用料から適用され、申請書には在籍する学校の確認欄への証明が必要です。問い合わせ先は宮古市教育委員会事務局 学校教育課(0193-62-2111)です。
利用料の多くをカバーしうる保護者向け補助は全国的にもまだ少なく、宮古市在住の方はぜひ確認してほしい制度です。制度は年度で変わることがあるため、最新情報は公式ページでご確認ください。
フリースクールの費用の全体像や全国の補助金の考え方は、こちらの記事でくわしく解説しています。
>>【小中学生向け】フリースクールの費用相場はいくら?補助金や後悔しない選び方まで解説
フリースクールでの学びは出席扱いになりうる
フリースクールでの学習は、一定の要件を満たし在籍校の校長が認めれば、指導要録上の出席扱いになる可能性があります。根拠は文部科学省の通知です。
要件の中身や、学校に断られたときの進め方はこちらの記事にまとめています。
>>出席扱いを学校に断られたときはどうする?校長判断を動かす3つの材料
まだ外に出るのが難しい、近くに通える場所がないという方へ
岩手県は面積が広く、通えるフリースクールが近くにない地域が実際にあります。それはご家庭の努力不足ではありません。また、家から出るエネルギーがまだ戻っていない時期のお子さんもいます。
そういう場合の選択肢として、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べる仕組みです。2018年の開校からこれまでに2000人以上の不登校の子どもたちを支えてきました。一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる仕組みも整っています。学習ではAIがヒントを出しながら一緒に考えてくれて、学習以外に使えないフィルタリング設定があるので、ネット漬けを心配される保護者の方も安心して任せられます。
岩手県のフリースクール(市区町村別)
市区町村ごとに1か所ずつ紹介します。順位をつけたものではありません。いずれも岩手県の一覧または公式サイトで実在を確認しています。
盛岡市
フリースクールblanket(盛岡ユースセンター)
運営: 認定NPO法人盛岡ユースセンター
所在地: 盛岡市本宮字荒屋101 盛岡市中央公園BeBA TERRACE内
対象年齢: 小中学生
料金: 要お問い合わせ
盛岡市中央公園の開放的な施設内にあるフリースクールで、2025年4月から盛岡ユースセンターが運営を引き継ぎました。同法人は不登校や高卒資格取得の支援に長く取り組んでいる団体です。
滝沢市
たきざわスポラ
運営: 特定非営利活動法人Future Seeds
所在地: 滝沢市砂込389-18 馬っ子パーク・管理研修棟内
対象年齢: 小学1年生〜高校3年生
料金: 無料
毎週火・水・木曜の9時〜15時に開所しているフリースペースです。生活環境にかかわらずすべての子どもに学びと体験の機会を届けることを掲げ、利用料無料で運営されているのが大きな特徴です。
紫波町
フリースクールこといろ
運営: 学校法人岩手キリスト教学園(認定こども園ひかりの子)
所在地: 紫波郡紫波町日詰下丸森130
対象年齢: 要お問い合わせ
料金: 要お問い合わせ
2016年に認定こども園ひかりの子から生まれたフリースクールで、自己肯定感を育むことを大切にしています。開所は月〜金曜(水曜は午前の学習支援のみ)。こども園と同じ敷地で異年齢の交流もあります。
花巻市
キャリノバフリースクール(いわて南ユースセンター)
運営: 特定非営利活動法人はなのば
所在地: 花巻市桜台2丁目27-14
対象年齢: 小学生〜中学生
料金: 月謝8,800円(年会費10,000円。就学支援対象者は月謝5,500円)
月〜金曜の9時30分〜12時に開所。学校に行けなくなった子どもたちの居場所として、同じ状況の仲間と過ごしながら、興味のある分野を自由に学べます。10代のキャリア支援に取り組む法人の運営です。
北上市
NPO法人わらすば
運営: NPO法人わらすば
所在地: 北上市大堤南一丁目1-8
対象年齢: 小学生・中学生・高校生
料金: 要お問い合わせ
小学生から高校生までがどなたでも気軽に来られる場所として運営されている居場所・フリースクールです。県の一覧にも掲載されています。開所日や料金は公式サイトに記載がないため、直接お問い合わせください。
一関市
虹の学園
運営: 一般社団法人虹パーク
所在地: 一関市花泉町花泉字天王沢沖90(旧花泉小学校)
対象年齢: 小学1年生〜中学3年生
料金: 月5,000円(一関市外は月7,000円。入会金は年10,000円)
2024年4月に旧花泉小学校の校舎で開園したオルタナティブスクール型のフリースクールです。花壇や畑、山羊と鶏の飼育などのプロジェクト学習と、昼食をみんなでつくる食育が学びの中心。平日9時〜15時開所で、送迎の相談もできます。
大船渡市
児童家庭支援センター大洋
運営: 社会福祉法人大洋会
所在地: 大船渡市立根町字下欠125-15
対象年齢: 要お問い合わせ(子どもと家庭の相談全般に対応)
料金: 相談無料
フリースクールではなく、子どもと家庭の相談に無料で応じる児童家庭支援センターですが、不登校の相談先として岩手県のフリースクール等民間団体一覧に掲載されています。月〜土曜の9時〜19時に相談でき、夜間の緊急時は24時間対応です。
宮古市
フリースクール花鶏学苑
運営: 一般社団法人花鶏学苑
所在地: 宮古市神田沢町1-5
対象年齢: 中学生(高等部は高校在籍中・中退した方)
料金: 中等部は通所とオンライン併用で月25,000円から(オンラインのみは月15,000円から)
2016年開設のフリースクールで、中等部と、通信制高校と連携した高等部があります。在籍校との連携を必須とする方針で、通うペースは週1〜2回から相談できます。前述の宮古市の補助金制度と合わせて検討したい施設です。
久慈市
子ども第三の居場所 COCO.R Room
運営: NPO法人mazel.be
所在地: 久慈市新中の橋第37地割65-4
対象年齢: 市内在住の小学生〜18歳以下(不登校や、家庭環境に困難を抱える子どもが対象。市の利用認定が必要)
料金: 要お問い合わせ
2024年5月に開所した「子ども第三の居場所」です。学習支援や生活習慣づくり、夕食の提供まで行い、学校からの送迎もあります。利用は久慈市の子育て世代包括支援センターへの認定申請から始まります。
掲載していない市区町村について
奥州市・釜石市・遠野市など、今回掲載していない市町村もあります。公式サイトで内容を確認できる民間フリースクールが見つからなかったためで、施設が存在しない、という意味ではありません。新設や移転で情報は変わりますので、通う前に必ず公式サイトと直接の問い合わせで確認してください。
また、どの市町村にも公的な選択肢として教育支援センター(適応指導教室)があります。高校生には、岩手県立総合教育センターが開設する居場所「ふれあいルーム花巻・盛岡」もあります。まずは在籍校か市町村の教育委員会に相談してみてください。
掲載のない地域にお住まいの場合も、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」なら地域を問わず自宅から利用できます。ネットの先生(担任)が伴走し、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになった実績も多数あります。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
クラスジャパン小中学園
他の都道府県をお探しの方へ
全国47都道府県のフリースクールと補助金の一覧は、こちらのまとめからご覧いただけます。
>>【全国版】47都道府県のフリースクールと補助金一覧。お住まいの県から探せます【2026年最新】
まとめ 合うかどうかで選んでいい
フリースクールは優劣で選ぶものではなく、お子さんに合うか合わないかで選ぶものです。無料の施設から月2万円台の施設まで、雰囲気も学び方もそれぞれ違います。見学して決めていいですし、複数を並行して検討してもかまいません。
今日できる一歩をひとつ挙げるなら、気になった施設に「見学はできますか」とメールか電話で聞いてみることです。宮古市にお住まいなら、学校教育課(0193-62-2111)に補助金の申請書類を確認するところから始めてもいいと思います。
お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。
よくある質問
岩手県にフリースクールはどのくらいありますか?
岩手県教育委員会が公表している「フリースクール等民間団体」の一覧には、2026年8月時点で盛岡市・花巻市・北上市・一関市・宮古市など各地の18団体が掲載されています。掲載を希望した団体のみの一覧なので、実際にはこれ以外にも居場所があります。
岩手県でフリースクールの利用料の助成はありますか?
県レベルの保護者向け助成は2026年8月時点で確認できませんが、宮古市に「フリースクール等利用児童生徒支援補助金」があります。小中学生の保護者が対象で、入学料などを除く利用料そのものが補助されます。最新の要件は宮古市の公式ページでご確認ください。
フリースクールに通うと学校の出席扱いになりますか?
一定の要件を満たし、在籍校の校長が認めれば、指導要録上の出席扱いになる可能性があります。文部科学省の通知が根拠です。施設選びの段階で、在籍校との連携や出席扱いの実績について確認しておくと進めやすくなります。
