「フリースクールに通わせたいけれど、送迎はどうすればいいのか」。校舎まで少し距離がある、共働きで平日の日中に動けない、下の子の予定もある。見学を申し込む前の段階で、フリースクールの送迎がネックになって足が止まっているご家庭は少なくありません。
結論からお伝えします。送迎は、親がずっとやり続ける前提で考えなくて大丈夫です。通い始めの時期だけ手をかけて、段階を踏んで一人で通える形に移していく。それがまだ難しい時期は、通う回数を減らしたりオンラインを組み合わせたりする。この組み立てを知っておくと、送迎の問題はかなり小さくなります。
自己紹介が遅れました。小幡和輝です。約10年間の不登校を経験し、当時の僕を支えてくれた場所がフリースクールでした。いまはそれを運営する側として、本を書いたり、2000人以上の子どもたちとご家庭に関わっています。この記事では、フリースクールの送迎の現実的な選択肢と、一人で通えるようになるまでの段取り、共働き家庭の工夫を、運営者の立場から整理します。
フリースクールの送迎、みんなはどうしている?
学校と違って、フリースクールにはスクールバスや集団登校がありません。送迎サービスを持っているスクールも一部にはありますが、多くはありません。実際のご家庭の形は、だいたい次の4つに分かれます。
- 親が送り迎えする 車や自転車、徒歩で付き添う形。通い始めはほとんどのご家庭がここから始まります
- 公共交通で一人で通う 電車やバスで通所する形。フリースクールへの通学にも、条件を満たせば通学定期券が使える制度があります
- 家族や地域の手を借りる 祖父母のほか、自治体のファミリー・サポート・センター事業(地域の援助会員が有償で送迎や預かりを担う公的な仕組み)を使う形。「お住まいの自治体名 ファミリーサポート」で検索すると、自治体の公式ページで料金と申込先を確認できます
- オンラインを組み合わせる 送迎が組めない曜日は自宅から、動ける曜日は通所と使い分ける形
ここで知っておいてほしいのは、フリースクールは毎日通う前提の場所ではないということです。たとえば僕たちの明光フリースクールは週1回から通えます。「週5日の送迎」を想像して無理だと感じていた方も、「週1回、動ける曜日だけ」なら現実的になるはずです。料金や通い方の仕組みはこちらの記事で解説しています。
>>明光フリースクールの料金と通い方。週1回2万円からの中身を正直に解説
通学定期券の制度と、窓口で断られたときの対処はこちらにまとめています。
>>フリースクールに通学定期は使える?交通費の補助と、窓口で断られたときの対処法
一人で通えるようになるまでの4つの段階
送迎の負担を減らす一番の近道は、送迎そのものを外注することではなく、子どもが一人で通えるようになることです。ただし、いきなり一人にはなりません。現場で見ていると、うまくいくご家庭は次の段階を踏んでいます。
- 親子で一緒に見学する 場所・経路・部屋の雰囲気を子どもと一緒に確認します。ここで本人が「行けそう」と思えるかがすべての土台です
- 同伴で通う 最初の数回は行き帰りとも付き添います。期間は子どもによって数回で終わることも、1〜2か月かかることもあります
- 片道だけ付き添う 行きは一緒に行って帰りは一人、あるいはその逆。「帰りだけお迎え」の形は共働き家庭でも組みやすい中間段階です
- 一人で通う 慣れた経路なら小学生でも一人で通えるようになります。心配な間はGPS端末や「着いたら連絡」のルールで補えます
僕自身、フリースクールに行く前日はドキドキしていました。でも着いてみたら、誰も「なんで学校行ってないの」と聞かなかったのが衝撃で、ゲームが好きな子がいてすぐに仲良くなりました。行き帰りの緊張は、「あの場所は安心だ」と本人がわかるにつれて軽くなっていきます。だから同伴の時期は遠回りではなく、そのあと一人で通い続けるための投資です。
なお、学校への付き添い登校で消耗しているご家庭には、こちらの記事も参考になるはずです。
>>付き添い登校はいつまで続く?親が同伴しなくても通える場所という選択肢
共働き家庭の現実的な工夫
平日の日中に親が動けない場合は、次の順番で考えてみてください。
まず、曜日と時間帯を親の予定から決めることです。学校と違って、フリースクールは通う曜日も滞在時間も相談して決められる場所です。在宅勤務の日に重ねる、始業前に送って帰りは夕方に迎える、といった調整は普通のことなので、遠慮なく相談してください。
次に、送りと迎えを別の手段で組むことです。「朝は親が送る、帰りはファミリーサポートの援助会員にお願いする」のように、往復セットで考えない方が組みやすくなります。
そして、送迎のために仕事を辞める判断を先にしないことです。不登校をきっかけに離職や休職を考える保護者は多いのですが、収入と親自身の世界を手放す前にできる工夫はたくさんあります。詳しくはこちらの記事で解説しています。
>>子どもが不登校に。親は仕事は辞めるべき?4人に1人が離職・休職している今、知ってほしい「辞めない選択肢」
明光フリースクールという選択肢
平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間もあり、「学校ではないけれど通う場所」として機能しています。
送迎に悩んでいるご家庭にとっての良さは、通い方を最初から一緒に設計できることです。週1回から始められるので、親が動ける曜日だけで組めますし、「最初の1か月は親子で一緒に」「慣れるまで帰りだけお迎え」といった通い始めの段取りも、見学の段階からスタッフに相談できます。学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。
新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。
まだ外に出るエネルギーがないお子さんや、送迎がどうしても組めない時期には、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べるので、送迎の問題そのものがなくなります。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。
今日できる一歩
気になっているフリースクールに、「見学は親子同伴でできますか。通い始めの時期は、同伴やお迎え時間の相談ができますか」と一通メールを送ってみてください。送迎の柔軟さはサイトに書かれていないことが多く、聞けばすぐ分かります。この質問に丁寧に答えてくれるかどうかは、そのスクールが家庭の事情に寄り添ってくれるかを見きわめる材料にもなります。
まとめ
フリースクールの送迎は、「親が毎日やるか、諦めるか」の二択ではありません。週1回から曜日を選んで始める、同伴から片道付き添いへと段階を踏む、ファミリーサポートや通学定期の制度を使う、難しい時期はオンラインでつなぐ。組み合わせれば、共働き家庭でも現実的に回せます。
「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。LINEでの無料相談を受け付けています。
よくある質問
送迎サービスがあるフリースクールはありますか?
一部にはありますが、多くはありません。送迎サービスの有無だけで選ぶより、週1回から通えるか、曜日や時間帯を相談できるか、通い始めの同伴を歓迎してくれるかを確認する方が、結果的に長く通える場所選びになります。
何年生から一人で通わせて大丈夫ですか?
年齢よりも、経路の複雑さと本人の安心度で判断してください。慣れた経路なら小学生でも一人で通えるようになりますが、いきなりではなく、同伴、片道だけ付き添い、一人通所と段階を踏むのが確実です。心配な間はGPS端末や到着連絡のルールで補えます。
共働きで平日に送迎できません。通わせるのは無理ですか?
無理ではありません。在宅勤務の日に合わせて週1回から始める、帰りだけファミリー・サポート・センターの援助会員に頼む、といった組み方ができます。どうしても送迎が組めない時期は、担任が伴走するオンラインフリースクールを使えば、自宅にいながら学びと居場所を確保できます。
