毎朝、子どもと一緒に学校まで歩く。教室の前で離れようとすると泣かれるので、廊下でしばらく立って待つ。帰り道に「付き添い登校はいつまで続くんだろう」とため息が出る。そんな毎日を過ごしていませんか。
先に結論をお伝えすると、付き添い登校に「いつまでに終わらせるべき」という期限はありません。小1の1学期でひと区切りつく子もいれば、年単位で続く子もいて、どちらも珍しくありません。大事なのは期限を決めて焦ることではなく、親が一人で抱え続けなくて済むように出口を複数用意しておくことです。この記事では、付き添い登校が続く背景と手放し方の段階の作り方、そして親が同伴しなくても子どもが安心して通える場所という選択肢まで整理します。
申し遅れました。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。小幡和輝と申します。
付き添い登校に期限はない。目安より子どものサインを見る
「小1の1学期まで」「長くても1年生のうち」という目安を目にすると、それを過ぎている我が子が遅れているように感じてしまいます。でも、付き添いが必要な期間は子どもによってまったく違います。数週間で終わる子もいれば、2年生、3年生まで続く子もいます。
むしろ気をつけたいのは、周囲との比較で焦って付き添いを打ち切ることです。子どもにとって付き添いは「安心の土台」なので、土台を急に外すと不安が一気に強まり、行き渋りが本格化してしまうことがあります。付き添いをやめるタイミングは、カレンダーではなく子どものサインで決めます。「今日は昇降口まででいいよ」と自分から言う、通学路で友達と合流したがる、親が少し離れても振り返らなくなる。こうした変化が出てきたら、少しずつ手を離す時期です。
付き添いが続くのは甘えではなく、不安のサイン
「いつまでも付き添っていたら自立できないのでは」と心配になるかもしれませんが、付き添いを求めるのは甘えではありません。親と離れることへの不安が強い、教室のざわざわした環境が苦手、一度怖い思いをした場所に一人で入れない。理由は子どもごとに違いますが、共通しているのは「不安を親の存在でなんとか抑えて登校している」状態だということです。
文部科学省の調査では、令和6年度の小学生の不登校は13万7,704人にのぼります(出典: 文部科学省 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査)。この数字の手前には、付き添いでなんとか登校を保っている子がたくさんいます。付き添い登校は、子どもが「それでも行こうとしている」証拠でもあるのです。
僕自身、朝ランドセルを背負って玄関までは行けたのに、そこから足が動かなくなった経験があります。学校に行ったふりをして、近所の公園でブランコに乗りながら時間が過ぎるのを待っていました。行きたくないのではなく、行きたくても行けない。付き添っても校門から先に進めない日があるのは、サボりではありません。
なお、朝になると腹痛や頭痛など体の症状が出る場合は、無理に登校の練習を続けず、小児科やスクールカウンセラーなど専門機関に相談してください。
親の負担が限界になる前に考えたいこと
付き添い登校のもう一つの現実は、親の生活への影響です。毎朝1時間の付き添いが仕事の始業と重なる、下の子の送りと時間がぶつかる、いつ終わるかわからないので予定が立たない。子どものためと思って続けるうちに、親のほうが先に消耗してしまうケースを僕は何度も見てきました。
限界が来る前に、付き添いを親一人の仕事にしない工夫を始めてください。曜日で夫婦や祖父母と分担する、学校に相談して引き継ぎ場所を調整してもらう、といった方法があります。学校側も付き添い登校の家庭には慣れていることが多く、「昇降口で支援員に引き継ぐ」「別室で朝の時間を過ごしてから教室に入る」といった形を提案してくれることがあります。
不登校や行き渋りと仕事の両立については、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-oya-shigoto/
付き添いを手放すための段階の作り方
付き添いは「ある日突然やめる」のではなく、段階を作って少しずつ手前に引いていくとうまくいきやすいです。
- 引き継ぎ地点を一段階ずつ手前にする 教室の前まで行っているなら昇降口まで、昇降口なら校門まで、校門なら通学路の角まで。1つの地点に慣れるまで数週間かけてかまいません
- 人に引き継ぐ形を作る 担任や支援員、仲のよい友達に校門で引き継げないか学校に相談します。親から離れる瞬間に「次の安心できる人」がいると、切り替えがぐっと楽になります
- 行けない日の行き先を決めておく 段階を作っても、付き添っても入れない日は出てきます。その日を「失敗した日」にせず、家や別の場所で過ごしていい日にしておくと、翌日また挑戦する力が残ります
3つ目が実はいちばん大事です。学校に行くか行けないかの二択にしてしまうと、行けなかった日がすべて失敗になってしまいます。学校以外にもう一つ、子どもが安心して過ごせる場所があると、親子ともに息がつけます。
明光フリースクールという選択肢
平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間もあり、「学校ではないけれど通う場所」として機能しています。
付き添い登校が続いているご家庭にとって大きいのは、大人数の教室に置いてくるのではなく、スタッフと安心できる関係を作るところから始められることです。「親がいないと過ごせない」から「ここなら一人で大丈夫」への移行を、子どものペースで進められます。親の同伴なしで過ごせる場所が学校以外に一つできると、それ自体が子どもの自信になります。
学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。
小学生のフリースクール利用について詳しくはこちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/freeschool-nansai-kara/
新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。
明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/
まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。
クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/
今日できる一歩
連絡帳か電話で、担任の先生に「付き添いの引き継ぎ場所を、今より一段階手前にする練習をしたいので協力してほしい」と伝えてみてください。学校側に意図が共有されているだけで、うまくいかなかった日のフォローも変わってきます。
まとめ
付き添い登校はいつまで、という期限はありません。周りと比べて焦るより、子どものサインを見ながら段階を作ること、そして親一人で抱えずに引き継ぎ先と「行けない日の行き先」を用意しておくことが、結果的にいちばんの近道になります。
「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。LINEで無料相談を受け付けています。
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よくある質問
付き添い登校は甘やかしになりませんか?
なりません。付き添いを求めるのは、不安を親の存在で抑えながらそれでも学校に行こうとしているサインです。安心の土台を急に外すと行き渋りが本格化することがあるため、子どものペースで段階的に手を離していくほうがうまくいきやすいです。
付き添い登校をやめるタイミングの目安はありますか?
「小1の1学期まで」といった期限で決める必要はありません。「今日は昇降口まででいい」と自分から言う、通学路で友達と合流したがるなど、子どもからのサインが出てきたら、引き継ぎ地点を一段階ずつ手前にしていくのがおすすめです。
仕事があって付き添いを続けられないときはどうすればいいですか?
家族での分担に加えて、学校に相談すると昇降口で支援員に引き継ぐなどの形を提案してもらえることがあります。また、学校への登校だけを唯一の選択肢にせず、フリースクールなど親の同伴なしで通える場所や、自宅で学べるオンラインフリースクールを組み合わせる方法もあります。
