「今週ずっと休んでいるけれど、これって不登校なの?」。お子さんの欠席が続き始めると、カレンダーを見ながら不安になりますよね。先に答えをお伝えすると、文部科学省の定義では不登校は年間30日以上の欠席が基準です。ただし、この30日は統計を取るための線引きにすぎません。30日になるのを数えて待つ必要はなく、大事なのはむしろ欠席が続き始めた最初の数週間の動き方です。この記事では、定義の正確な中身と、いま親ができることを順番に整理します。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。
不登校は何日から?文科省の定義は「年間30日以上」
文部科学省は不登校を次のように定義しています。
何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの。
出典: 文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm
押さえておきたいポイントは3つあります。
- 連続30日ではない 飛び飛びの欠席でも、年度内(4月1日〜翌年3月31日)の合計が30日に達すれば該当します。週1日ペースの欠席でも、1年続けば30日を超えます
- 病気や経済的理由は除く 入院や通院による欠席はこの定義には含まれません。ただし「朝になるとお腹が痛い」というように、はっきりした病名がつかないまま欠席が続く場合は、不登校として数えられることが多いです。腹痛や頭痛が続くときは、起立性調節障害など体の側に原因があることもあるので、まずは小児科で診てもらってください
- 年度でリセットされる 学年が変わると欠席日数のカウントは新しく始まります
この定義で数えると、令和5年度の小・中学校の不登校の子どもは34万6,482人。1クラスに1人以上いる計算で、決して珍しいことではありません。
30日は「統計の線」数えて待つものではない
ここがいちばんお伝えしたいところです。年間30日という基準は、国が全国の状況を集計するための統計上の線引きであって、「30日未満ならまだ大丈夫」「30日を超えたら手遅れ」という意味はどちらもありません。
実際、文部科学省も30日に満たない長期欠席や、教室に入れない状態への支援の必要性を認めていて、教育機会確保法という法律では、学校を休むことの休養としての意味や、学校以外の場での学びの重要性が明記されています。教育機会確保法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/kyoiku-kikai-kakuhoho/
だから、カレンダーに欠席日数を書き込んで「あと何日で不登校になってしまう」と数えるのは、今日でやめて大丈夫です。日数はお子さんの状態を表しません。見るべきはお子さんの表情と体調です。
僕自身の始まりもそうでした。朝、ランドセルを背負って玄関までは行けたのに、そこから足が動かなくなったんです。学校に行ったふりをして、近所の公園でブランコに乗りながら、ただ時間が過ぎるのを待っていました。あのときの僕は「何日休んだか」ではなく、「行きたくても行けない」状態そのものがつらかった。サボりではないんです。定義の日数より先に、そこを分かってもらえると子どもは救われます。
欠席が続き始めた最初の2週間でやること
30日を数える代わりに、欠席が1〜2週間続き始めた段階でできることを4つ挙げます。
- 「休んでいい」を先に伝える 行くか行かないかの攻防を毎朝続けると、親子とも消耗します。「しばらく休んで大丈夫」と言葉にして伝えるだけで、家が安全な場所になります
- 欠席連絡の負担を軽くする 毎朝の電話連絡は親の大きな負担です。「欠席が続くあいだは連絡帳やメールでまとめて」と学校に相談できます。伝え方の例文はこちらの記事にまとめています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/gakko-kesseki-renraku-reibun/ - 体のサインを確認する 腹痛や頭痛、眠れないなどの症状が続く場合は、無理に登校を促す前に小児科や専門機関に相談してください。体の症状は子どもが出しているサインで、医療の視点が必要な場合もあります
- 選択肢の情報だけ集め始める すぐに決めなくて構いません。フリースクールや教育支援センターなど「学校以外の行き先」があると知っているだけで、親の焦りは減ります
不登校になりやすいサインや原因を全体的に知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/hutoukou/
30日を超えそうなら知っておきたい「出席扱い」制度
欠席が長引きそうなときに必ず知っておいてほしいのが出席扱い制度です。文部科学省の通知により、フリースクールなど学校外の施設での学習や、自宅でのICT教材を使った学習が、一定の要件を満たせば在籍校の出席として扱われます。
出典: 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
つまり、学校の教室に戻ることだけが「欠席を止める」方法ではありません。学校の外で学びながら出席と認められる道が、制度として用意されています。欠席日数が気になっている方ほど、この制度を早めに知っておくと選択肢が広がります。
今日できる一歩を1つ提案します。今日の欠席連絡のときに「欠席が続いているので、連絡の仕方を電話以外に変えられますか」と一言添えてみてください。毎朝の攻防が1つ減るだけで、家の空気は目に見えて変わります。
明光フリースクールという選択肢
平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間もあり、「学校ではないけれど通う場所」として機能しています。
欠席が続き始めた段階のご家庭にとって大きいのは、「平日の行き先がある」こと自体です。行き先ができると、親は欠席日数を数える生活から離れられますし、子どもは「今日も休んでしまった」ではなく「今日はフリースクールに行った」と1日を締めくくれます。欠席30日を待たず、行き渋りの段階から使えます。
学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。
新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。
明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/
まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。
クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/
まとめ。日数より、いまの子どもの状態を見る
不登校の定義は年間30日以上の欠席ですが、それは統計のための線であって、支援を受けられるかどうかの線ではありません。30日を数えて待つより、欠席が続き始めたいまの時点で、休ませる決断・連絡の負担減らし・体のサインの確認・選択肢の情報集めを始めるほうが、親子の消耗はずっと少なくて済みます。
「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。無料のLINE相談はこちらからどうぞ。
小幡和輝の無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp
よくある質問
何日休んだら不登校になりますか?
文部科学省の定義では、心理的・情緒的・身体的・社会的な要因で年間30日以上欠席した場合を不登校としています(病気や経済的理由による欠席は除く)。連続した欠席である必要はなく、年度内の合計で数えます。
欠席が30日未満なら問題ないということですか?
いいえ。30日は統計を取るための基準であり、日数に関係なく支援は受けられます。教育機会確保法でも、休養の必要性と学校以外の場での学びの重要性が認められています。日数よりお子さんの表情や体調を優先してください。
欠席日数が増えると進級や進学に影響しますか?
小・中学校では欠席日数を理由に進級できないことは基本的にありません。また、フリースクール等での学習が要件を満たせば出席扱いになる制度があり、高校受験の際も欠席理由を説明する機会が設けられている学校が多くあります。早めに制度を知っておくことが安心につながります。
