不登校が続くと、「これは病院に行くべきなのだろうか。行くなら何科なのか」と迷いますよね。腹痛や頭痛を訴える朝が続くと心配になる一方で、「病気扱いするのは違う気もする」というためらいもあるはずです。
先に結論をお伝えします。不登校というだけで病院に行く必要はありません。ただし、体の症状が続いているなら受診する価値は十分にあります。入り口はかかりつけの小児科で大丈夫です。この記事では、受診を考える目安、症状別の何科の考え方、そして病院と並行して学びと居場所を止めない方法までを整理します。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。
不登校で病院に行くべきか。受診を考える3つの目安
2000人以上のご家庭を見てきた経験から、受診を考えてほしいサインは次の3つです。
- 体の症状が2週間以上続いている 朝の腹痛や頭痛、吐き気、立ちくらみ、めまいなど。学校を休んだ日は軽くなるとしても、症状そのものは本物です
- 生活の土台が崩れている 眠れない、朝まったく起きられない、食欲が落ちて体重が減ってきた。昼夜逆転が長く続いている場合も含みます
- 気持ちの落ち込みが深い 好きだったことにも興味を示さない、「消えたい」という言葉が出る。この場合は様子を見ずに、早めに専門機関へつないでください。今すぐ誰かと話したいときは「#いのちSOS 0120-061-338」、子ども本人・保護者の相談は「24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310」があります
逆に、体の症状がなく、家では元気に過ごせているなら、急いで病院に行く必要はありません。その場合に必要なのは治療よりも、安心できる環境と日中の過ごし方の再設計です。
何科を受診する?症状別の考え方
「何科か」で迷ったら、次の順番で考えるのがシンプルです。
- まずは小児科 子どもの体の不調の入り口はかかりつけの小児科で大丈夫です。腹痛・頭痛などの身体症状の評価はもちろん、朝起きられない・立ちくらみが強い場合は起立性調節障害の検査もここから始まります
- 児童精神科・児童思春期外来 不安が強い、気持ちの落ち込みが続くなど、心の面が大きいと感じる場合の選択肢です。予約が数か月先になる地域もあるため、早めに問い合わせだけでもしておくと安心です
- 心療内科 ストレスと体の症状が絡み合っているケースが対象で、主に中学生以上が目安になります。対象年齢は医療機関によって異なるため、受診前に電話で確認してください
どの科でも、初診の予約時に「不登校に関する相談で、こういう症状がある」と伝えれば、適切な科や医療機関を案内してもらえます。合わなければ変えていい、というくらいの気持ちで大丈夫です。
朝起きられない症状と不登校の関係は、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/kiritsusei-chosetsu-shogai-futoko/
「仮病では?」と思ったら。本人にしか見えない苦しさがある
検査で異常が見つからないと、「結局サボりなのでは」という疑いが頭をよぎるかもしれません。でも、行きたくても体が動かない状態は本当にあります。
僕自身、不登校が始まったころ、朝ランドセルを背負って玄関までは行けたのに、そこから足が動かなくなりました。学校に行ったふりをして、近所の公園でブランコに乗りながら、ただ時間が過ぎるのを待っていたことを覚えています。怠けていたのではなく、体が拒否していたのです。
受診して「異常なし」だったとしても、それは「問題がない」ではなく「体の病気ではなかった」という情報です。責める材料ではなく、環境を整える方向へ舵を切るきっかけにしてください。
病院と並行して、学びと居場所を止めない
治療が続き、体調が整うまでには時間がかかります。その間、学びと日中の居場所が空白になると、体調が戻ったあとの再スタートが重くなります。だから受診と並行して、無理のない形の学びを細く続けておくことが大切です。
自宅でのICT学習やフリースクールでの活動は、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる制度があります(文部科学省の通知 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm)。「休んでいる間も進んでいるものがある」という感覚は、子どもの自己肯定感を守ってくれます。
学校以外の相談先の全体像は、こちらの記事で一覧にしています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-sodansaki-doko/
明光フリースクールという選択肢
平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間もあり、「学校ではないけれど通う場所」として機能しています。
体調に波がある子にとって大きいのは、毎日通うことを前提にしなくていい点です。調子のいい日に、行ける時間だけ。それでも「今日はここに行った」という事実が積み重なると、生活のリズムと表情が少しずつ変わっていきます。学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。
新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。
明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/
まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。
クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/
今日できる一歩
今日から1週間、お子さんの症状と時間帯をメモしてみてください。「月曜7時30分に腹痛、10時には回復」のような短い記録で十分です。受診したとき、この記録が医師にとっていちばんの情報になり、初診の質が大きく変わります。
まとめ
不登校で病院に行くべきかは、体の症状・生活の土台・気持ちの落ち込みの3つの目安で考えましょう。何科か迷ったら入り口は小児科で大丈夫です。そして受診と並行して、学びと居場所を細く続けておくことが、体調が整ったあとの再スタートを軽くします。
お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。
無料のLINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp
なお、この記事は受診の入り口を整理するもので、診断に代わるものではありません。気になる症状があるときは、必ず医療機関や専門機関に相談してください。
よくある質問
不登校というだけで病院に行くべきですか?
不登校というだけで受診する必要はありません。ただし腹痛や頭痛などの体の症状が2週間以上続く、眠れない・起きられないなど生活の土台が崩れている、気持ちの落ち込みが深いという場合は受診を考えてください。迷ったときは、かかりつけの小児科への相談から始めるのが安心です。
不登校の子どもは何科を受診すればいいですか?
入り口はかかりつけの小児科がおすすめです。体の症状の評価や起立性調節障害の検査はここから始められます。心の面が大きい場合は児童精神科や児童思春期外来、ストレスと体の症状が絡む中学生以上は心療内科も選択肢です。対象年齢や予約状況は医療機関によって違うため、事前に電話で確認してください。
子どもが受診を嫌がる場合はどうすればいいですか?
無理に連れて行く必要はありません。多くの医療機関や自治体の相談窓口では、保護者だけの相談を受け付けています。まず親だけで受診・相談して状況を伝え、医師や専門家と関わり方の方針を立ててから、本人のタイミングを待つ形で大丈夫です。
