子どもが学校に行けなくなって、まず「不登校の相談先はどこ?」と検索したものの、学校・自治体・病院・民間と窓口が多すぎて、結局どこにもかけられないまま数日たっていませんか。
先に結論です。不登校の相談先は「どこが正解か」ではなく、いま何をしてほしいかで選ぶのがいちばん早く楽になります。「話を聞いてほしい」なら電話やスクールカウンセラー、「学校との調整を動かしてほしい」なら担任やスクールソーシャルワーカー、「体のサインが出ている」なら医療。この記事では公的・民間の相談窓口を一覧にしたうえで、その使い分けと、電話をかけるときの最初の一文までお伝えします。
なお、フリースクールや学習支援など「支援サービス全体の地図」は別の記事でまとめているので、ここでは「誰に話すか」に絞ります。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。
相談先は「聞いてほしい」か「動いてほしい」かで分ける
窓口の名前を覚える前に、相談先を2つに分けておくと迷いません。
- 聞いてほしい相談先 親の不安を整理し、子どもの気持ちを一緒に読み解いてくれる場所。スクールカウンセラー、教育相談センター、電話相談、親の会
- 動いてほしい相談先 出席の扱い、別室の用意、学校との連絡頻度、福祉や医療との連携など、具体的に環境を変えてくれる場所。担任、スクールソーシャルワーカー、教育委員会、児童相談所、医療機関
実際には両方が必要になります。ただ、最初の一本をどこにかけるかで迷うなら、「いま自分が限界に近いなら1、子どもの生活に具体的な困りごとが出ているなら2」と決めてしまってかまいません。
文部科学省の令和6年度調査では、小中学校の不登校児童生徒数は約35万4千人で過去最多でした。一方で、学校内外の機関で専門的な相談や指導を受けていない子どもが約13万6千人います。相談先がないのではなく、相談先にたどり着く前に止まっている家庭が多いのが実態です。
令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果|文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00006.htm
学校の中にある相談先
まず頼りやすいのは、在籍校の中にいる次の4人。ここから始めてみてください。
- 担任の先生 欠席連絡の窓口であると同時に、出席の扱いや別室登校、プリントの受け取り方など実務の大半を動かす人です。「相談の時間を30分ください」と先に枠を取るのがコツです
- スクールカウンセラー 心理の専門家。子ども本人が行けなくても、保護者だけの面談ができます。聞いてほしいときの第一候補です
- スクールソーシャルワーカー 福祉の専門家。家庭の事情や医療・福祉との橋渡しなど、環境を整える方向で動いてくれます。学校や教育委員会経由で依頼できます
- 養護教諭 保健室の先生。体調や生活リズムの相談に乗ってくれるほか、教室に入れない子の居場所づくりの相談相手にもなります
スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーのどちらに何を相談すべきかは、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/sc-ssw-chigai/
自治体の相談先
学校の外にも、無料で使える公的な窓口があります。名称は自治体ごとに少しずつ違うので、「〇〇市 教育相談」で検索するか、市役所や教育委員会に「不登校の相談窓口を教えてください」と聞けば案内されます。
- 教育相談センター(教育相談室) 教育委員会が運営する相談窓口。電話相談と来所相談があり、保護者だけの相談も受け付けています
- 教育支援センター(適応指導教室) 自治体が運営する学校外の通いの場。相談窓口を兼ねていることが多く、在籍校の出席扱いになるのが一般的です
- 児童相談所 虐待対応だけの場所ではありません。こども家庭庁の「児童相談所相談専用ダイヤル」(0120-189-783、通話無料)は、子どもの福祉に関する幅広い相談を受け付けています
- ひきこもり地域支援センター 都道府県・政令市に設置。家から出られない期間が長くなってきたときの家族相談に対応します
児童相談所虐待対応ダイヤル「189」・相談専用ダイヤルについて|こども家庭庁
https://www.cfa.go.jp/policies/jidougyakutai/gyakutai-taiou-dial
今すぐ電話やLINEで話せる窓口
夜や休日に不安が膨らんだとき、誰かの声が聞きたい場面があります。子ども本人も使える全国共通の窓口を挙げておきます。
- 24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310(通話無料)。文部科学省が設置し、いじめやその他の悩みについて24時間相談できます。子どもだけでなく保護者もかけられます
- 子どもの人権110番 0120-007-110(通話無料)。法務省の人権擁護機関の窓口で、平日8時30分から17時15分まで。いじめや虐待など子どもの人権に関わる相談に対応し、大人からの相談も受けます
- 親子のための相談LINE こども家庭庁が進めているLINE相談で、18歳未満の子どもと保護者が子育てや親子関係の悩みを相談できます。受付時間や利用方法は都道府県ごとに案内されています
24時間子供SOSダイヤルについて|文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112210.htm
子どもの人権110番|法務省
https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken112.html
医療と民間の相談先
朝の腹痛や頭痛、眠れない、食べられないといった体のサインが2週間以上続いているなら、教育の窓口と並行して小児科や児童精神科、心療内科に相談してください。不登校の原因を医療が決めつけることはありませんが、体の不調を我慢で乗り切ろうとするのは先に止めたほうがいい、というのが2000人以上のご家庭を見てきた僕の実感です。
民間では、対面やオンラインのフリースクールの多くが無料の相談を受け付けています。「入会ありき」ではなく、いまの状況でどんな選択肢があるかを聞くだけでも使ってかまいません。同じ経験をした保護者が集まる親の会も、聞いてほしい相談先として強い場所です。地域の会は自治体の教育相談窓口で紹介してもらえることがあります。
フリースクールや学習支援、オンラインの選択肢まで含めた全体像は、こちらの記事で整理しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-support/
相談の最初の一文と、「こんなことで」の壁
2000人以上のご家庭と関わってきて思うのは、相談先を知らない人より、「こんなことで相談していいのか」で止まっている人のほうがずっと多いということです。週に1日休んだだけ、まだ不登校と呼ぶほどじゃない、という段階でも相談していい。むしろその段階の相談のほうが、選べる手が多いです。
電話やメールの最初の一文は、これで十分です。
「子どもが学校に行けていなくて、親として何をすればいいか整理したいので、一度相談の時間をいただけますか」
原因の説明も、子どもの状態の正確な報告もいりません。「整理したい」と言えば、相手が質問で引き出してくれます。
僕自身が不登校だったころ、親から言われていちばんきつかったのは「いつまで休むの」でした。逆に「あなたが元気ならそれでいい」と言われた日から、家が安全な場所になりました。親がそう言えるようになるには、親自身の不安を外に出す場所が先に必要です。相談先は子どものためだけでなく、親が「元気ならそれでいい」と言える状態になるためにあります。
クラスジャパン小中学園という選択肢
相談して気持ちが整理できたあと、次に必要になるのは「日常の中で、子どもの様子を一緒に見てくれる人」です。月1回の面談だけでは、日々の小さな変化は拾いきれません。
まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、僕たちが運営するオンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。担任は学習の進み具合だけでなく、「今日は声の調子がよかった」「最近ログインの時間が遅くなってきた」といった日常の変化も保護者と共有するので、相談窓口に行く前の段階で相談相手ができる、という使い方をしているご家庭も多いです。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる仕組みで、出席扱い制度はクラスジャパンが先駆けとなって学校や自治体と一緒につくってきました。
クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/
まとめ。今日できる一歩
不登校の相談先は、学校の中(担任・スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー・養護教諭)、自治体(教育相談センター・教育支援センター・児童相談所)、全国共通の電話やLINE、医療、民間と、思っているより多くあります。選ぶ軸は「聞いてほしいか、動いてほしいか」。どちらか一本で十分なので、正解探しはしなくて大丈夫です。
今日できる一歩として、担任の先生への連絡帳かメールに「一度、相談の時間を30分ほどいただけますか」とだけ書いて送ってみてください。内容は当日、相手の質問に答える形で出せば足ります。
「うちの場合はどう進めればいい?」という段階でも大丈夫です。まずは話を聞いてみるだけでも、気持ちが少し軽くなるはずです。
【無料】不登校の専門家・小幡和輝のLINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp
よくある質問
不登校の相談は、最初にどこへすればいいですか?
迷ったら在籍校の担任かスクールカウンセラーが最初の一本になります。気持ちの整理が先ならスクールカウンセラーや教育相談センター、出席の扱いや別室の用意など具体的に動いてほしいなら担任やスクールソーシャルワーカーが向いています。どこか一本にかければ、必要に応じて次の窓口を紹介してもらえます。
まだ数日休んだだけでも相談していいですか?
かまいません。むしろ早い段階のほうが選べる手が多く、相談窓口側もその段階の相談を前提にしています。「こんなことで」と思う必要はなく、「親として何をすればいいか整理したい」と伝えれば十分です。
夜や休日に不安になったとき、話せる窓口はありますか?
文部科学省の24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)は24時間対応で、保護者もかけられます。こども家庭庁の児童相談所相談専用ダイヤル(0120-189-783)も子どもの福祉に関する幅広い相談に対応しています。受付時間は窓口ごとに異なるため、各公式ページで確認してください。
