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定時制と通信制はどっちを選ぶ?生活スタイル別の向き不向き

全日制以外の高校を考え始めたとき、多くの家庭が最初にぶつかるのが「定時制と通信制はどっちがいいのか」という問いです。学費の情報や学校の一覧を見比べても、どちらが自分の子に合うのかはなかなか見えてきません。

先に結論をお伝えします。分かれ目は「決まった時間に毎日通う生活を、これから続けられる見通しがあるか」です。

通える見通しがあるなら定時制は有力な選択肢ですし、通学そのものがハードルになっているなら、時間の設計を自分でできる通信制が現実的です。

学力や偏差値の問題ではなく、生活スタイルの問題として考えるのがこの選択のコツです。

僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。

通信制高校の連携施設を運営する立場でもある小幡和輝です。この記事では、定時制と通信制の違いと、生活スタイル別の向き不向きを整理します。

目次

定時制と通信制の違いを整理する

どちらも高校卒業資格が取れる点は同じです。違うのは「学び方の形」です。

  1. 定時制 決まった時間に毎日登校して、教室で授業を受けます。夜間の学校が中心ですが、昼間に授業をする学校もあります。授業の形は全日制に近く、修業年限は3年以上で、4年かけて卒業する学校が多いのが特徴です
  2. 通信制 毎日の登校は必要ありません。自宅でのレポート作成(添削指導)、年に数回から週数回のスクーリング(面接指導)、単位認定試験の3つで単位を取り、これに特別活動への参加を加えて卒業を目指します。学ぶ時間帯を自分で決められるのが最大の違いです

通信制の制度の詳細は、文部科学省の公式ページで確認できます。
[1]

つまり、定時制は「時間帯をずらした学校生活」、通信制は「時間の使い方ごと自分で設計する学校生活」です。この違いが、次の向き不向きに直結します。

生活スタイル別の向き不向き

2000人以上の子どもたちと関わってきた経験から、判断の目安をまとめます。

  1. 夕方から夜に生活が回っている・働きながら学びたい 定時制が向いています。日中に仕事やスポーツなどの活動があり、夜は決まった時間に動ける生活リズムなら、毎日の授業がペースメーカーになります
  2. 朝起きられない・昼夜逆転が続いている 通信制が現実的です。「夜の学校なら起きられるのでは」と考えがちですが、昼夜逆転している子の生活は毎日一定ではありません。調子のいい日と動けない日の波があるうちは、決まった時間の登校自体が負担になります
  3. 教室や集団がしんどくて学校から離れた 通信制が向いています。定時制の教室は全日制より少人数のことが多いものの、毎日集団の中で過ごす形は同じです。人との距離感を自分で決められる通信制のほうが再スタートしやすいです

2つ目について補足します。昼夜逆転は意思の弱さではなく、学校に行かない生活の中で自然に起きる現象です。

無理に「夜の学校」で矯正しようとするより、生活リズムの立て直しと学習を分けて考えるほうがうまくいきます。昼夜逆転の戻し方はこちらの記事で解説しています。

>>不登校の子の昼夜逆転はどう戻す?生活リズムを整える現実的な5ステップ

「毎日通える」という前提を疑ってみる

僕自身の話をすると、不登校が始まったころ、朝ランドセルを背負って玄関までは行けたのに、そこから足が動かなくなったことがあります。学校に行ったふりをして、近所の公園でブランコに乗りながら時間が過ぎるのを待っていました。

行けなかった理由は、時間帯でも授業内容でもありません。「毎日決まった場所に行く」という形そのものが、当時の僕には越えられないハードルでした。

もしお子さんが同じ状態なら、全日制を定時制に変えても、ハードルの種類は変わりません。時間帯の問題なのか、通うこと自体の問題なのか。ここを見極めるのが、定時制と通信制の選択でいちばん大事なポイントです。

学費と就学支援金の正確な話

お金の面では、定時制と通信制のどちらも、国の高等学校等就学支援金の対象です。令和8年度から所得制限が撤廃され、授業料の支援が受けられます。制度の詳細は文部科学省の公式ページで確認してください。
学費と就学支援金の正確な話の公式ページ

ひとつ注意点があります。通信制でサポート校を併用する場合、就学支援金の対象になるのは学校である通信制高校の授業料だけで、学校ではないサポート校の費用は対象外です。パンフレットの金額を見比べるときは、どこまでが支援の対象かを分けて確認してください。

迷ったときの決め方

理屈で決めきれないときは、次の順番で考えてみてください。

  1. 直近1か月の生活を振り返る 決まった時間に外出できた日が週に何日あったか。それが現時点で無理なく通える日数の実力です
  2. その日数で通える形を選ぶ 毎日通えるなら定時制も候補に。週数日以下なら、通学日数を選べる通信制から始めるのが安全です
  3. 増やす方向で調整する 少なく始めて慣れたら増やすのは簡単ですが、多く始めてつまずくと再スタートに時間がかかります

通信制の通学日数の選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

>>通信制高校の通学コースは週何日を選べばいい?無理なく続く頻度の決め方

明光義塾高等学院という選択肢

明光義塾高等学院

通信制を軸に考えるなら、学習面の支えがある場所を選ぶと安心です。僕が学院長を務める明光義塾高等学院は、高校卒業資格を目指しながら、個別指導で日々の学習を進められる場所です。

全国の明光義塾教室との連携で、中学範囲の戻り学習から大学受験対策まで一続きで見られるのが特徴です。「まず中2の数学からやり直したい」という相談も当たり前のこととしてサポートしています。不登校の期間があって学習に空白がある子でも、どこからでも立て直せます。

定時制か通信制かで迷っている段階の相談も歓迎です。まずは資料請求から始めてみてください。

【明光義塾高等学院】資料請求はこちら

今日できる一歩

お子さんの直近1か月を、カレンダーに書き出してみてください。決まった時間に外出できた日に印を付けるだけです。週に何日あったかが、定時制と通信制のどちらが現実的かを判断する、いちばん確かな材料になります。

まとめ

定時制と通信制はどっちがいいか。決め手は学力ではなく、決まった時間に毎日通う生活を続けられる見通しがあるかどうかです。夜に安定して動けるなら定時制、生活リズムに波があるなら時間を自分で設計できる通信制。迷ったら、少なく始めて増やせる形を選んでください。

完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。

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よくある質問

定時制と通信制はどちらが卒業しやすいですか?

本人の生活スタイルに合っているほうが卒業しやすい、が答えです。毎日決まった時間に通えるなら定時制の授業がペースメーカーになりますし、生活リズムに波があるなら、時間を自分で設計できる通信制のほうが続きます。形と生活が合わないことが、中退のいちばん大きな原因です。

昼夜逆転している子には夜間の定時制が合いますか?

必ずしも合いません。昼夜逆転している子の生活は毎日一定ではなく、調子の波があるうちは夜でも決まった時間の登校が負担になります。まずは通信制で学習を確保しながら、生活リズムの立て直しを別に進めるほうが現実的です。

定時制や通信制でも就学支援金は受けられますか?

受けられます。定時制も通信制も国の高等学校等就学支援金の対象で、令和8年度から所得制限が撤廃され授業料の支援が受けられます。ただし通信制でサポート校を併用する場合、サポート校の費用は対象外なので、学費を比べるときは支援の対象範囲を分けて確認してください。

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この記事を書いた人

小幡 和輝のアバター 小幡 和輝 株式会社明光みらい 代表取締役社長 / クラスジャパン小中学園 校長

1994年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、定時制高校を経て、その後、国立大学へ進学。不登校の専門家として、不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の校長として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい 親子で読みたい「正しい不登校のやり方」』(エッセンシャル出版社)、『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方』(小学館)など。

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