不登校でも習い事だけは行ける。責めずに外の場を広げる考え方

不登校で学校は何か月も休んでいるのに、ピアノやスイミング、サッカーの練習には普通に行ける。その姿を見て「学校だけ行けないのはずるいのでは」「これは甘やかしなのでは」とモヤモヤしていませんか。学校側や親戚から「習い事に行けるなら学校にも来られるでしょう」と言われて、返す言葉に困った方もいると思います。

先に結論をお伝えします。学校は休んでいるのに習い事には行けるのは、甘えでもずるでもありません。学校と習い事では、必要なエネルギーの種類と量がまったく違うからです。そして習い事に行けていることは、回復にとって大切な資源です。取り上げるのではなく、そこを起点に外の場を広げていくのが現実的な進め方です。

小幡和輝です。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。

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学校は休むのに習い事には行ける。それは「ずるい」ではない

不登校になったばかりの頃、僕は朝、ランドセルを背負って玄関までは行けました。でも、そこから足が動かなくなりました。学校に行ったふりをして、近所の公園でブランコに乗りながら、ただ時間が過ぎるのを待っていたんです。行きたくなかったのではなく、行きたくても行けなかった。この2つは外から見ると同じに見えますが、本人の中ではまったく別のものです。

学校と習い事では、子どもにかかる負荷がこれだけ違います。

  1. 人間関係がリセットされている 習い事には、学校でのつらい出来事を知っている相手がいない。学校は、しんどさの原因になった人間関係の中に戻る場所
  2. 時間が短く、終わりが見えている 習い事は1時間前後で終わる。学校は朝から夕方まで、休み時間も給食も含めて気の抜けない時間が続く
  3. やることと役割がはっきりしている ピアノを弾く、泳ぐ、ボールを蹴る。何をすればいいか明確で、雑談や空気を読む場面が少ない
  4. 自分で選んだ場所である 習い事は本人が好きで始めたことが多く、「行かされている」感覚が薄い

つまり、習い事に行けるのは「学校に行く体力があるのにサボっている」証拠ではなく、「条件が合う場所なら外に出て人と関われる」という力が残っている証拠です。

習い事をやめさせるのは、回復の入り口をふさぐこと

「学校に行けないなら習い事も休みなさい」という判断は、筋が通っているように見えます。学校を休んでいる子が楽しそうに習い事へ行く姿は、周囲への説明もしにくいですよね。

でも、支援の現場から見ると、これは回復の入り口をふさぐ選択です。習い事は多くの場合、その子に残された唯一の「家の外で人と関わる接点」です。ここを断つと、生活は家の中だけで完結し、体力も人と関わる感覚も落ちていきます。回復してから外の場を探すのではなく、残っている接点を保ったまま回復を待つほうが、その後がずっと楽です。

学校への説明は、「医師や専門家にも相談しながら、外との接点を保つために続けさせています」という趣旨を伝えれば十分です。学校の行事だけ部分的に参加するケースの考え方も同じ構造なので、こちらの記事が参考になります。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/gyoji-dake-sanka/

なお、朝どうしても起きられない、頭痛や腹痛が続くなど体の症状がある場合は、怠けと決めつけずに小児科や思春期外来など専門機関に相談してください。

習い事を起点に、平日の日中の場を広げる

習い事に行けているなら、次に考えたいのは平日の日中です。習い事は夕方や週末に集中しているため、平日の昼間だけがぽっかり空白になっているご家庭が多いんです。日中ずっと家で一人という状態が長引くと、生活リズムも気持ちも崩れやすくなります。

ここで大事なのは、学校の代わりを探すのではなく、「習い事と同じ条件を満たす場」を日中に用意するという発想です。先ほどの4つの条件、つまり学校の人間関係と切れていて、時間を選べて、やることが明確で、本人が選べる場所。この条件を平日の日中に満たせるのが、対面やオンラインのフリースクールです。

家での日中の時間の組み立て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-nitchu-sugoshikata/

明光フリースクールという選択肢

明光フリースクール

平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間があり、学校ではないけれど通う場所として機能しています。

習い事には行けるお子さんにとって、ここは相性のいい場所です。学校の人間関係と切れていて、通う日数は週1回から選べて、好きな活動が真ん中にある。つまり、お子さんがすでに「行ける」と証明している習い事と同じ条件を、平日の日中に持てるということです。夕方の習い事と日中のフリースクールがつながると、生活の中の「外に出る時間」が一気に増えます。

学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。

明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/

まだ外に出るエネルギーが習い事の分しかないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。

クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

今日できる一歩

今日、習い事から帰ってきたお子さんに、「学校」という言葉を使わずに、続けられていること自体をひとこと認めてみてください。「スイミング、ずっと続いてるのはすごいと思うよ」で十分です。習い事が「学校に行けないことを責められる材料」ではなく「認められる場所」になると、そこを足がかりに次の場所へ踏み出すハードルが下がります。

まとめ

学校は休んでいるのに習い事には行けるのは、甘えではなく、条件が合えば外で人と関われる力が残っているサインです。習い事は取り上げず、外との接点として保ちながら、同じ条件を満たす場を平日の日中に少しずつ足していきましょう。

完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。LINEでの無料相談はこちらから。
https://www.obatakazuki.com/lp

よくある質問

学校を休んでいるのに習い事に行かせるのは、甘やかしになりませんか?

甘やかしではありません。学校と習い事では、人間関係の負荷や拘束時間がまったく違うため、片方だけ行けるのは自然なことです。習い事は外との接点を保つ回復の資源なので、続けさせることをおすすめします。

「習い事に行けるなら学校にも来られるはず」と学校に言われました。どう答えればいいですか?

学校と習い事では必要なエネルギーが違うこと、外との接点を保つために専門家とも相談しながら続けさせていることを伝えれば十分です。習い事に行けることは登校できる証拠ではなく、回復の途中経過と捉えてもらうようお願いしてみてください。

習い事のほかに、平日の日中に通える場所はありますか?

対面やオンラインのフリースクール、自治体の教育支援センターなどがあります。選ぶときは、学校の人間関係と切れていること、通う頻度を選べること、好きな活動があることなど、いま行けている習い事と同じ条件を目安にすると失敗が少ないです。

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この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい/英治出版』『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方/小学館』など計6冊。講演、メディア出演も多数。

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