長野県でフリースクールを探している方へ。「学校に行きづらくなったけれど、家の近くに通える場所はあるのだろうか」「費用の補助はないのだろうか」と、情報を探し始めたばかりの方も多いと思います。
この記事では、長野県のフリースクールを市区町村ごとに1か所ずつ、順位づけなしで紹介します。あわせて、長野県が全国に先がけて始めた「信州型フリースクール認証制度」と、長野市・松本市など市町村ごとの利用料補助金についても、公式の一次情報をもとにまとめました。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。
長野県のフリースクールの状況
長野県教育委員会の発表によると、令和6年度の県内の小中学校における不登校児童生徒数は7,248人で、前年度より188人増えました。全国と同じく12年連続の増加で、過去最多です。
出典: 長野県教育委員会「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」
https://www.pref.nagano.lg.jp/kyoiku/kyoiku/shido/documents/0r6chosakekkagaiyo.pdf
こうした状況のなかで、長野県は令和6年4月に「信州型フリースクール認証制度」を創設しました。一定の基準を満たす県内のフリースクール等を県が認証する、全国でも先進的な取り組みです。認証には、教員免許を持つスタッフがいて週3日以上開所する「学び支援型」と、週1日以上開所して居場所としての支援に重点を置く「居場所支援型」の2つの類型があり、2026年8月時点で52か所が認証されています。
認証施設の一覧や各施設の詳しい情報は、県の公式ポータルサイト「kikka☆link(きっか・リン)」で確認できます。
長野県フリースクール等情報ポータルサイト: https://www.shinshu-freeschool.jp/
ひとつ注意したいのは、この認証制度に基づく県の補助金は、フリースクールの運営経費を支える運営者向けの制度だということです。保護者が県から直接利用料の助成を受けられる制度は、2026年8月時点ではありません。
保護者向けの利用料補助は市町村ごとに広がっています
そのかわり、県が市町村に利用料支援の検討を呼びかけたこともあり、保護者向けの補助制度が市町村単位で急速に広がっています。公式サイトで確認できたものを挙げます(多くは信州型認証施設の利用が条件です)。
- 長野市: 就学援助世帯が対象。利用料の2分の1以内、年間上限15万6,000円。https://www.city.nagano.nagano.jp/n601000/contents/p006054.html
- 松本市: 認証施設の利用料の2分の1以内、月額上限1万5,000円。https://www.city.matsumoto.nagano.jp/site/kyoiku/166000.html
- 塩尻市: 要保護世帯10分の10・準要保護世帯4分の3・その他世帯2分の1以内、月額上限3万円。https://www.city.shiojiri.lg.jp/soshiki/39/52335.html
- 安曇野市: 月額利用料の3分の1、月額上限1万円。https://www.city.azumino.nagano.jp/soshiki/41/140026.html
- 岡谷市: 就学援助世帯が対象。利用料の2分の1以内、月額上限1万円(年間12万円)。https://www.city.okaya.lg.jp/soshikikarasagasu/kyoikusomuka/464/31122.html
- 諏訪市: 月3万円までの利用料を、要保護世帯100%・準要保護世帯75%・その他世帯50%の割合で補助。https://www.city.suwa.lg.jp/soshiki/27/63866.html
- 茅野市: 就学援助・生活保護世帯が対象。2分の1以内、月額上限1万5,000円。https://www.city.chino.lg.jp/site/kids/858.html
- 千曲市: 月額上限1万円。就学援助認定世帯は100%、その他の世帯は50%。https://www.city.chikuma.lg.jp/soshiki/kyoikusomu/ikuji_shochugakusei/11418.html
- 須坂市: 利用料の2分の1以内、月額上限1万円。https://www.city.suzaka.nagano.jp/soshiki/10010/6956.html
- 中野市: 利用料の2分の1または1万円のいずれか少ない額。https://www.city.nakano.nagano.jp/docs/2024080900027/
- 飯田市: 校長の出席扱い認定が要件。1日500円・月額上限5,000円(就学援助世帯は1万円)。https://www.city.iida.lg.jp/reiki_int/reiki_honbun/e706RG00001610.html
- 高森町: 利用料の2分の1、月額上限1万円。https://www.town.nagano-takamori.lg.jp/kosodate_ouen/docs-kosodate/41200.html
上田市・佐久市・伊那市・駒ヶ根市・大町市については、保護者向けの利用料補助を市の公式サイトで確認できませんでした(2026年8月時点)。制度は年度替わりで新設・変更されることが多いので、お住まいの市町村の最新情報は必ず公式ページや教育委員会でご確認ください。
フリースクールでの学びは出席扱いになりえます
フリースクールに通った日数は、一定の要件を満たせば在籍校の指導要録上「出席扱い」になることがあります。文部科学省が通知で示している仕組みで、校長の判断により認められます。
出典: 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
長野県では、信州型認証フリースクールの認証基準に「在籍校との連携・協力」が含まれているため、出席扱いの相談がしやすい環境が整いつつあります。また、飯田市のように出席扱いの認定が補助金の要件になっている自治体もあります。もし学校に相談して断られてしまった場合の進め方は、こちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/shusseki-kotowarareta/
まだ外に出るのが難しい、近くに通える場所がないという方へ
長野県は広く、認証施設が増えているとはいえ、通える範囲にフリースクールがない地域は実際にあります。それはご家庭の努力不足ではありません。また、施設までの距離の問題だけでなく、いまはまだ家から出るエネルギーがたまっていない時期のお子さんもいます。
そういう場合の選択肢として、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が一人ひとりに伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校からこれまでに、2000人以上の不登校の子どもたちを支えてきました。一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる仕組みも整っています。学習にはAIがヒントを出しながら一緒に考えてくれる教材を使い、学習以外に使えないフィルタリング設定があるので、「ネットばかりにならないか」が心配な方も安心です。
クラスジャパン小中学園: https://www.cjgakuen.com/
長野県のフリースクール(市区町村別)
市区町村ごとに1か所ずつ紹介します。順位をつけたものではありません。掲載施設は、長野県の公式ポータルサイト(信州型フリースクール認証一覧)と各施設の公式サイトで実在と所在地を確認したものだけです。料金や開所日は変わることがあるので、利用前に必ず各施設にご確認ください。
長野市
おーかのうち
運営: NPO法人Oooka森の学び舎
所在地: 長野市大岡丙4114-1
対象年齢: 小学生・中学生
料金: 1日4,000円(教材費・食育材料費込み)
信州型認証(居場所支援型)の施設。旬の食材をみんなで調理して食べることを唯一のきまりに、大岡の自然のなかで季節を全身で感じながら過ごせる居場所です。開所は月・木曜日です。
公式サイト: https://oookamorino.wixsite.com/home
須坂市
フリースクール結(ゆい)
運営: 一般社団法人アキバコ
所在地: 須坂市日滝高橋町1176
対象年齢: 小学生・中学生(高校生はアフタースクール)
料金: 1日1,500円(登録料1万円、施設使用料年5,000円)
信州型認証(学び支援型)。オンライン教材を使った個別学習のほか、動画編集での地域PR、ドローンやプログラミング、長期休みの自然体験など、体験の幅が広いのが特徴です。
公式サイト: https://peraichi.com/landing_pages/view/akibako721
中野市
日なた
運営: NPO法人ぱーむぼいす
所在地: 中野市江部775-33
対象年齢: 小学生・中学生
料金: 無料(送迎燃料費は実費)
信州型認証(学び支援型)。平日9時から15時まで毎日開いていて、利用料がかからないのが大きな特徴です。教員免許やカウンセラー資格を持つスタッフが、学習支援と居場所づくりを行っています。
公式サイト: https://palmvoice.jimdofree.com/
千曲市
オレンジファム
運営: 一般社団法人オレンジファム
所在地: 千曲市内川810-1 マックステックビル2階
対象年齢: 小学生〜10代
料金: 月会費25,000円(単発利用2,500円)
信州型認証(学び支援型)。学習塾の運営ノウハウを生かし、テキストや映像授業を使った学習支援が手厚い施設です。自分の「好き」を見つけて追求することを大切にしていて、千曲市内は送迎もあります。
公式サイト: https://orengefam.com/
上田市
上田おけまーるジュニアセンター
運営: 労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団
所在地: 上田市中央4-9-1 労福協ライフサポートセンター2階
対象年齢: 7歳〜18歳
料金: 無料
信州型認証(居場所支援型)。利用料無料で、週4日(月・火・水・金)開いています。ボードゲームやお菓子づくり、学習支援、社会見学など、安心して過ごせる居場所づくりが中心です。
紹介ページ(県ポータル): https://www.shinshu-freeschool.jp/freeschool/130/
佐久市
フリースクール佐久
運営: 要お問い合わせ
所在地: 佐久市猿久保185-1
対象年齢: 小学1年生〜中学3年生
料金: 無料(通信費年2,000円)
信州型認証(学び支援型)。退職した教職員を中心とした約10名のボランティアが運営していて、平日の午後、ゆったりとした時間のなかで自由に過ごしながら仲間と関係を築いていける場所です。
紹介ページ(県ポータル): https://www.shinshu-freeschool.jp/freeschool/62/
松本市
EXPO-Jルーム
運営: 学校法人外語学園(松本大学予備校)
所在地: 松本市本庄1-6-5
対象年齢: 小学校高学年〜高校生
料金: 学習1時間2,000円+サポート料月3,000円
信州型認証(学び支援型)。元予備校講師や高校教師が学習を支える、予備校を母体としたフリースクールです。「一歩外に出て、いつもと違う人、世界に出会ってみる」がモットー。開所は月・水・木曜日です。
公式サイト: https://www.matsuyobi.ac.jp/
塩尻市
フリースクールいずみ広丘駅前
運営: 株式会社アイキューブ
所在地: 塩尻市広丘野村2163
対象年齢: 小学1年生〜中学3年生
料金: 無料
信州型認証(居場所支援型)。学習塾のノウハウを生かし、一人ひとりのペースに応じた学びの機会と安心して過ごせる居場所を無料で提供しています。開所は火曜日の午前中です。
紹介ページ(県ポータル): https://www.shinshu-freeschool.jp/freeschool/1500/
安曇野市
フリースペース・えんがWA
運営: NPO法人長野県子どもサポートセンター
所在地: 安曇野市穂高有明9980-4
対象年齢: 小学生・中学生・高校生
料金: 無料
信州型認証(居場所支援型)。「縁側のように誰でも気軽に立ち寄れる」がコンセプトで、医師や心理士、カウンセラーなどの専門スタッフが運営し、保護者の相談にも応じています。開所は毎週水曜日の午後です。
公式サイト: https://nagano-csc.jp/
大町市
アルピョンこどもの家
運営: 要お問い合わせ
所在地: 大町市大町2063-4
対象年齢: おおむね6歳〜14歳
料金: 1日1,000円〜1,500円(初回体験無料)
信州型認証(学び支援型)。絵画や木工、手芸、楽器などの芸術活動と、田畑や自然のなかでの体験が中心。火曜は自由遊び、水曜はアート、木曜は学びと、曜日ごとにテーマがあります。
紹介ページ(県ポータル): https://www.shinshu-freeschool.jp/freeschool/162/
ここまでで通える場所が見つからなかった方へ
長野県は南北に長く、施設のある市町村でも開所が週1〜2日というところは少なくありません。毎日の居場所と学びを確保したい場合は、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」を併用する方法もあります。ネットの先生が伴走してくれるので、自宅にいながら学習のリズムをつくれます。詳細はこちら: https://www.cjgakuen.com/
岡谷市
子ども・若者STEPハウス
運営: 要お問い合わせ
所在地: 岡谷市堀ノ内1-14-8
対象年齢: 小学生〜(年齢上限なし)
料金: 1日1,000円(入会金12,000円)
信州型認証(学び支援型)。平日は毎日開所しています。料理や畑作業、音楽や美術などの芸術活動を通じて「生きる力をつけていく学び」を大切にしている施設です。
公式サイト: https://wakamonostep.wixsite.com/minnanokominka
諏訪市
子どもサポートチームすわ
運営: NPO法人子どもサポートチームすわ
所在地: 諏訪市中州上金子2843
対象年齢: 小学生〜高校生
料金: 要お問い合わせ
信州型認証(学び支援型)。「学校ではないもうひとつの学校」として、行きしぶりや不登校、発達障がいなど多様な個性に合わせた学習環境を平日毎日提供しています。相談事業や親の会もあります。
公式サイト: https://supportsuwa.org/
茅野市
居場所・フリースクールGlück(グリュック)
運営: NPO法人Glück
所在地: 茅野市玉川8509-1
対象年齢: 6歳以上の小学生・中学生・高校生
料金: 年会費3,000円、利用費1時間300円〜800円
信州型認証(学び支援型)。平日毎日開所し、ボードゲームや工作、個別学習支援、週1回の子ども食堂などを実施。行政や学校と連携した切れ目のない支援を目指しています。相談は無料です。
公式サイト: https://gluckchino.wixsite.com/ibasyo
伊那市
子ども・若者サポートはみんぐ
運営: NPO法人子ども・若者サポートはみんぐ
所在地: 伊那市荒井3428-7 allla(アルラ)1階
対象年齢: 小学1年生〜中学3年生
料金: 無料(賛助会員費年3,000円と保険代800円、個別学習支援は1回1,000円)
信州型認証(学び支援型)。「子どもの最善の利益」を掲げ、居場所の運営から相談、親の会、通信制高校連携キャンパスまで幅広く支援している団体です。週4日開所しています。
公式サイト: http://www.kksc.org/
駒ヶ根市
居場所型フリースクールALL BLUE
運営: 一般社団法人Yerette
所在地: 駒ヶ根市北町1-5
対象年齢: 6歳〜18歳
料金: 1日1,500円(きょうだい2人目以降750円)
信州型認証(居場所支援型)。作業療法士と支援員が対応するのが特徴で、体を動かす活動や縫い物・編み物などの創作を通じて「安全安心に過ごせる第三の場所」をつくっています。開所は火・木曜日です。
公式サイト: https://www.yerette-allblue.com/
飯田市
太陽学園
運営: 一般社団法人太陽学園
所在地: 飯田市松尾久井2510
対象年齢: 小学1年生〜高校3年生
料金: 月額20,000円〜(入会金別)
信州型認証(学び支援型)。平日は朝から夕方まで開所し、学習支援・発達支援・自立支援を一人ひとりに合わせて組み立てます。通信制高校と連携した高校卒業のサポートもあります。
公式サイト: https://taiyogakuen.jp/
掲載していない市区町村について
今回は、信州型フリースクール認証施設のある市町村を中心に16市を紹介しました。飯山市や小諸市、東御市など、公式に確認できる通所型のフリースクールが見つからなかった市町村もあります。御代田町・箕輪町・南箕輪村・辰野町・松川町・高森町・富士見町・原村・池田町・木曽町・中川村・飯綱町にも認証施設があるので、近隣にお住まいの方は県ポータルサイトで確認してみてください。
フリースクールは新設や移転で情報が変わりやすい分野です。通い始める前に、必ず施設の公式情報と直接の問い合わせで最新の状況を確認してください。また、公的な選択肢として、多くの市町村に教育支援センター(中間教室)があります。費用がかからないことが多いので、まずお住まいの教育委員会に相談してみるのも一つの方法です。
掲載のない地域にお住まいの場合も、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」なら地域を問わず自宅から利用できます。ネットの先生(担任)が伴走し、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになった実績も多数あります。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
https://www.cjgakuen.com/
まとめ
長野県は、全国に先がけたフリースクール認証制度と、市町村ごとの利用料補助が急速に整いつつある県です。長野市や松本市、諏訪市、塩尻市など、月1万円〜3万円規模の補助を受けられる自治体が10以上あります。
フリースクールは優劣で選ぶものではなく、お子さんに合うか合わないかで選ぶものです。見学や体験をしてから決めていいですし、複数の施設を並行して検討してもかまいません。今日できる一歩として、気になった施設のページを1つ開いて、見学の問い合わせフォームやメールに「見学はできますか」と一文だけ送ってみてください。多くの施設は、その一文から丁寧に対応してくれます。
近くに通える場所がない、まだ外に出るのが難しいという場合は、家庭教師やオンラインも含めた選択肢をこちらの記事にまとめています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/freeschool-chikakuninai/
お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。
小幡和輝の無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp
よくある質問
長野県にフリースクールはいくつありますか?
長野県が認証する「信州型フリースクール」は2026年8月時点で52か所あり、学び支援型が35か所、居場所支援型が17か所です。認証を受けていない施設もあるため、実際の数はさらに多くなります。県の公式ポータルサイト「kikka☆link」で一覧を確認できます。
長野県でフリースクールの利用料の助成はありますか?
県から保護者への直接の助成はありませんが、市町村単位の補助が広がっています。長野市・松本市・塩尻市・安曇野市・岡谷市・諏訪市・茅野市・千曲市・須坂市・中野市・飯田市・高森町などで、月額5,000円〜3万円程度の利用料補助が確認できます。多くは信州型認証施設の利用が条件です。
フリースクールに通うと学校の出席扱いになりますか?
文部科学省の通知に基づき、校長が認めれば指導要録上の出席扱いになりえます。長野県の認証制度は在籍校との連携を認証基準に含めているため、認証施設は出席扱いの相談がしやすい環境です。まずは在籍校の担任か教頭に相談してみてください。
