島根県でフリースクールを探している方へ。「松江や出雲には通える場所があるのか」「石見や隠岐に住んでいたらどうすればいいのか」「利用料の補助はあるのか」。調べても情報が古かったり、県外の制度と混ざっていたりして、確かめるだけでひと苦労だと思います。
この記事では、島根県内のフリースクールを市区町村ごとに1か所ずつ、順位をつけずに紹介します。あわせて、島根県と県内市町村の補助金の現状、出席扱いの仕組みもまとめました。掲載しているのは、島根県フリースクール等連絡協議会の資料や各施設の公式サイトで実在と所在地を確認できた施設だけです。
自己紹介が遅れました。小幡和輝です。約10年間の不登校を経験し、当時の僕を支えてくれた場所がフリースクールでした。いまはそれを運営する側として、本を書いたり、2000人以上の子どもたちとご家庭に関わっています。
島根県のフリースクールの状況
島根県は、子どもの数に対する不登校の割合が全国でも高い県です。文部科学省の令和6年度調査では、島根県の小中学生1,000人当たりの不登校児童生徒数は48.8人。全国平均の38.6人を大きく上回り、沖縄県に次ぐ水準でした。決して「珍しいこと」ではなく、どの学校にも学校を休んでいる子がいる、という状況です。
出典: 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」
令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要の公式ページ
一方で、フリースクールの利用料に対する補助は、島根県にも県内の市町村にも、保護者向けの制度を公式に確認できませんでした(2026年8月時点)。県教育委員会は「知事への提案箱」への回答(2025年1月)で、費用助成は現在考えていないこと、代わりに令和6年10月に「フリースクール等連絡協議会」を設置し、出席認定や学習評価などの課題を整理しながら支援のあり方を検討していくことを示しています。
利用料の補助がない分、知っておきたいのが無料で使える公的な居場所です。県内には市町村が設置する教育支援センター(適応指導教室)が10市町村に12施設あり、費用はかかりません。教育支援センターとフリースクールは両方使ってもかまいません。違いはこちらの記事で解説しています。
>>適応指導教室(教育支援センター)とフリースクールの違い。両方使っていいんです
また、県教育委員会のサイトには、連絡協議会に参加するフリースクールを紹介するリーフレット「フリースクール紹介2026」と、相談窓口の一覧が掲載されています。この記事の一覧も、この資料と各施設の公式サイトをもとにしています。
フリースクール紹介2026の公式ページ
フリースクールでの学びが出席扱いになる仕組み
フリースクールでの学びは、一定の要件を満たせば在籍校の指導要録上「出席扱い」になります。文部科学省が通知で示している仕組みで、判断するのは在籍校の校長です。島根県の連絡協議会でも、出席扱いや学習評価に関する学校との連携が主要なテーマになっています。
出典: 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)の公式ページ
もし学校に相談して断られてしまったら、こちらの記事が参考になります。
>>出席扱いを学校に断られたときはどうする?校長判断を動かす3つの材料
まだ外に出るのが難しい、近くに通える場所がないという方へ
このあと紹介するとおり、島根県で通える場所を公式に確認できたのは6市です。石見部や隠岐、中山間地域にお住まいで「片道1時間かけないと通えない」というご家庭は実際にあります。それはご家庭の努力不足ではなく、地域の選択肢の問題です。
また、通える場所が近くにあっても、家から出るエネルギーがまだ戻っていない時期もあります。そういうときの選択肢として、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走しながら、自宅で自分のペースで学べる仕組みです。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちを支えてきました。一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになる体制も整っています。学習AIがヒントを出しながら一緒に考えてくれて、学習以外に使えないフィルタリング設定があるので、「ネットばかりにならないか」が心配な方も安心です。
詳細はこちら: クラスジャパン小中学園
島根県のフリースクール(市区町村別)
市区町村ごとに1か所ずつ紹介します。順位をつけたものではありません。
松江市
NPO法人志塾フリースクール まつえ教室
運営: NPO法人志塾フリースクール
所在地: 松江市大正町442-6 今岡ビル1階
対象年齢: 小学生〜高校生
料金: 入会金10,000円、月会費29,000円(教室により異なる場合あり。別途保険代など)
全国で教室を運営するNPOの松江拠点で、島根県フリースクール等連絡協議会にも参加しています。学習の時間と体験活動・イベントを組み合わせ、無料体験期間が2週間あるので、通えるかどうかを確かめてから決められます。
なお、松江市内には子どもの居場所フリーダス、NPO法人スペース、フリースクールREわっく松江校などもあり、松江市が民間施設の一覧ページで紹介しています。
松江市の公式ページ
出雲市
フリースクールたかきじゅく
運営: 要お問い合わせ
所在地: 出雲市小山町260-3 ステージック1階
対象年齢: 小学4年生〜高校生
料金: 入学金55,000円、授業料1コマ(90分)1,500円(月上限33,000円)
出雲市初のフリースクールとして開かれた学びの場です。授業料は実際に通ったコマ数だけ支払う実費制で、休んだ日の料金がかからないのが特徴。体調やペースに波がある時期でも利用しやすい仕組みです。
雲南市
みかた-NET
運営: 一般社団法人みかた麹杜
所在地: 雲南市大東町飯田112-14
対象年齢: 小学生〜高校生
料金: 要お問い合わせ
島根県フリースクール等連絡協議会に参加する雲南市の学びの場です。一人ひとりの認知特性に合わせた個別の学習支援を軸に、不登校や発達障害のある子どもの学びを支えています。通信制高校の学習センターも併設されています。
浜田市
NPO法人いわみの子供の居場所を創る会
運営: NPO法人いわみの子供の居場所を創る会
所在地: 浜田市田町1655 第二オリンピアビル3階(居場所はメタバース上のオンライン空間)
対象年齢: 小学1年生〜中学3年生
料金: 参加費無料
浜田市に本部を置くNPOが、益田市・浜田市・江津市・大田市の4地域ごとにメタバース上の居場所を開いています。顔を出さず、話さなくても参加でき、カウンセリングや保護者の交流スペースもあります。参加費は無料です。
江津市
こうとうキャンパス
運営: 社会福祉法人花の村
所在地: 江津市(江東地区の複数拠点。事務局はあさりこども園内。詳細は要お問い合わせ)
対象年齢: 小学生〜高校生
料金: 要お問い合わせ
こども園、お寺、馬の牧場など、江津市東部の江東地区にあるまち全体を教室にしたフリースクールです。小さい子と遊ぶ、馬の世話をする、自分のペースで勉強するなど、その日の過ごし方を自分で選べます。本人が行かなくても保護者だけの見学もできます。
益田市
NPO法人志塾フリースクール いわみ教室
運営: NPO法人志塾フリースクール
所在地: 益田市本町2-15
対象年齢: 小学生〜高校生
料金: 入会金10,000円、月会費29,000円(教室により異なる場合あり。別途保険代など)
松江のまつえ教室と同じNPOが運営する石見地方の拠点で、県の連絡協議会にも参加しています。午前中に学習時間を設け、午後は体験活動やイベントを行うスタイル。益田市内にはフリースクールアルペジオ(高津町)もあります。
掲載していない市区町村について
大田市・安来市・奥出雲町・隠岐地域など、今回掲載していない市町村では、公式サイトや公的な資料で実在を確認できる民間フリースクールが見つかりませんでした。ただし、新設や移転で状況は変わります。通うことを決める前に、必ず施設の公式サイトと直接の問い合わせで最新情報を確認してください。
掲載のない地域でも、公的な選択肢として市町村の教育支援センター(適応指導教室)があります。県内には10市町村に12施設あり、無料で利用できます。大田市の「あすなろ教室」、安来市の「教育支援センターあすなろ」など、お住まいの市町村の教育委員会に相談すれば案内してもらえます。大田市のように、市のサイトで県内フリースクールの紹介資料を配っている自治体もあります。
フリースクールが近くにない地域での考え方は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
>>フリースクールが近くにない地域での選択肢。通わずに学びと出席扱いを確保する方法
掲載のない地域にお住まいの場合も、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」なら地域を問わず自宅から利用できます。ネットの先生(担任)が伴走し、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになった実績も多数あります。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
クラスジャパン小中学園
他の都道府県をお探しの方へ
全国47都道府県のフリースクールと補助金の一覧は、こちらのまとめからご覧いただけます。
>>【全国版】47都道府県のフリースクールと補助金一覧。お住まいの県から探せます【2026年最新】
まとめ。フリースクールは「合うかどうか」で選ぶ場所です
フリースクールに優劣はありません。学習を重視する場所、体験を重視する場所、無料のオンライン居場所。どれが上ということではなく、いまのお子さんに合うかどうかがすべてです。見学してから決めていいですし、教育支援センターとフリースクールを並行して使ってもかまいません。
今日できる一歩をひとつ提案します。気になった施設に「見学だけしたいのですが」と連絡してみてください。この記事で紹介した施設はどこも見学や無料体験から始められますし、こうとうキャンパスのように保護者だけの見学を歓迎している場所もあります。本人を動かす前に、まず親が見に行く。それだけで選択肢の解像度が大きく変わります。
お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。
よくある質問
島根県にフリースクールはいくつありますか?
島根県フリースクール等連絡協議会が発行する「フリースクール紹介2026」には、松江市・出雲市・雲南市・益田市の10施設が掲載されています。このほか浜田市のNPOによる無料のメタバース居場所や、江津市のこうとうキャンパスなどもあり、通所型の施設は松江市・出雲市など東部に多いのが現状です。
島根県でフリースクールの利用料の助成はありますか?
2026年8月時点で、島根県にも県内市町村にも、保護者向けの利用料助成は公式に確認できませんでした。県は令和6年10月に設置したフリースクール等連絡協議会で支援のあり方を検討しています。代わりに、10市町村12施設の教育支援センターと、NPO法人いわみの子供の居場所を創る会のメタバース居場所は無料で利用できます。最新情報は県と各市町村の公式サイトでご確認ください。
フリースクールに通うと学校の出席扱いになりますか?
文部科学省の通知に基づき、学習状況の共有など一定の要件を満たせば、在籍校の校長の判断で指導要録上の出席扱いになります。島根県のフリースクール等連絡協議会でも出席認定や学習評価の連携が協議されています。利用を始める前に、施設と在籍校の両方に出席扱いの実績と進め方を確認しておくと安心です。
