フリースクールと学校は併用できるのか。「学校に全く行けないわけではないけれど、毎日は難しい」という状態のお子さんを見ていると、どちらかに決めなければいけない気がしてくると思います。先に結論を書くと、フリースクールと学校の併用はできます。学籍は在籍校に残ったまま、行ける日は学校へ、それ以外の日はフリースクールへ、という通い方は制度上も実際の運用でも可能です。この記事では、週の組み方の具体例、出席扱いや内申との関係、在籍校への伝え方までを順番に整理します。
自己紹介が遅れました。小幡和輝です。約10年間の不登校を経験し、当時の僕を支えてくれた場所がフリースクールでした。いまはそれを運営する側として、本を書いたり、2000人以上の子どもたちとご家庭に関わっています。
フリースクールと学校の併用はできる。学籍は在籍校のまま
まず前提の整理です。フリースクールは学校教育法上の「学校」ではないので、通い始めても転校にはなりません。お子さんの学籍は小中学校に残ったままで、在籍校の児童・生徒であることは何も変わりません。だから「フリースクールに入る手続きをしたら学校をやめることになるのでは」という心配は不要です。
むしろ国の方針も、学校か学校外かの二択ではなく、両方を子どもに合わせて使うことを認める方向にあります。学校外の場での学習を在籍校の出席扱いにできる制度が文部科学省の通知で整備されているのは、その表れです。
出典: 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について」 不登校児童生徒への支援の在り方についての公式ページ
フリースクールに通っている間の学籍や在籍校との関係は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
>>中学生のフリースクールという選択。勉強・出席扱い・高校受験はどうなる?
週の組み方の実例。ゼロか100かで考えない
併用の形は家庭ごとに違いますが、よくあるのは次のようなパターンです。
- 週1日だけフリースクール 学校には行けているが疲れが溜まっている段階で、息継ぎの日として使う形
- 午前は学校、午後はフリースクール 給食や午後の授業がつらい子が、行ける時間帯だけ学校に行く形
- 学校は行事や好きな授業だけ 平日の基本はフリースクールで過ごし、運動会や理科の実験など出たい日だけ学校に行く形
- 別室登校とフリースクールの組み合わせ 学校の別室に行ける日と、フリースクールの日を交互に置く形
大事なのは、この配分を固定しなくていいということです。子どもの調子は月単位で変わります。週1日から始めて増やしてもいいし、途中で減らしても構いません。「毎日学校に行く」か「完全に休む」かの二択で考えると親子とも苦しくなるので、間の選択肢を持っておくことが併用のいちばんの価値だと僕は思っています。
出席扱いと内申はどうなる
フリースクールでの活動は、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになります。判断するのは在籍校の校長で、フリースクールから学校へ活動内容や出席状況を報告し、それをもとに認められるのが一般的な流れです。併用の場合は、学校に行った日は通常の出席、フリースクールの日は出席扱い、という形で積み上がっていきます。中学生なら出席日数は調査書に関わるので、高校受験を見据えても意味があります。
僕自身、フリースクールでの活動が学校の通知簿に反映されているのを見て、初めて自分のやっていることが「サボり」ではないと思えました。出席扱いは日数の問題である以上に、子どもが自分の過ごし方を肯定できるようになる仕組みだと、当事者として感じています。
自宅でのICT学習を出席扱いにする方法は、こちらの記事で解説しています。
>>ICT教材やタブレット学習を出席扱いにする方法。フリースクールとの違いもわかりやすく解説
在籍校への伝え方。「戻るため」と言わなくていい
併用を始めるときは、担任の先生に次のように伝えるとスムーズです。
「学校を休む日の居場所としてフリースクールの利用を考えています。出席扱いの相談もしたいので、校長先生を交えてお話しできる機会をいただけますか」
このとき、「学校に戻るための練習として通わせます」と言う必要はありません。フリースクールは学校復帰の訓練所ではなく、子どもに合う学びの場を増やすための選択肢です。先生との面談では、学校に行く日の教室での配慮(別室の利用や時間割の調整など)と、フリースクールからの報告の受け取り方を確認しておくと、その後のやりとりが楽になります。
明光フリースクールという選択肢
平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間もあり、「学校ではないけれど通う場所」として機能しています。
併用を考えているご家庭にとって大きいのは、週1回から通えることです。最初から毎日通う前提ではないので、「学校に行く日もあるけれど、週に1日はここで過ごす」という組み方が最初からできます。通う日数はお子さんの調子に合わせてあとから変えられるので、まず間の選択肢を1日分だけ作る、という始め方ができます。
学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。
まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。
今日できる一歩
お子さんに「学校とは別に、週1日だけ行ってみたい場所があるか」を聞いてみてください。行くかどうかを決める質問ではなく、間の選択肢があることを親子で共有するのが目的です。乗り気なら、近くのフリースクールの見学を1件だけ予約してみましょう。
まとめ
フリースクールと学校は併用できます。学籍は在籍校に残ったまま、週1日から自由に組み合わせられて、フリースクールの日は要件を満たせば出席扱いにもなります。ゼロか100かで決めずに、子どもの調子に合わせて配分を変えられる形を持っておくことが、親子の余裕につながります。
お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。LINEでの無料相談も受け付けています。
よくある質問
フリースクールと学校を併用すると学籍はどうなりますか?
学籍は在籍している小中学校に残ったままです。フリースクールは学校教育法上の学校ではないため、通い始めても転校にはならず、在籍校の児童・生徒であることは変わりません。行ける日は学校へ、それ以外の日はフリースクールへ、という通い方ができます。
併用した場合、フリースクールの日は欠席になりますか?
一定の要件を満たせば、フリースクールで活動した日は在籍校の出席扱いになります。判断するのは在籍校の校長で、フリースクールから学校へ活動内容や出席状況を報告し、それをもとに認められるのが一般的な流れです。学校に行った日は通常の出席として数えられます。
週にどのくらいの割合で組み合わせればいいですか?
決まった正解はありません。週1日だけフリースクールに通う形や、午前は学校・午後はフリースクールという形など、子どもの調子に合わせて自由に組めます。配分は固定せず、様子を見ながらあとから変えて構いません。週1回から通えるフリースクールを選ぶと調整がしやすくなります。
