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子どものゲーム時間のルールはどう決める?取り上げずに約束をつくる方法

子どものゲーム時間のルールをどう決めるか。「1日1時間」と決めても守られず、注意すれば口論になり、最後は取り上げるかどうかの話になる。多くのご家庭が、この繰り返しで疲れています。結論から書くと、ルールは親が決めて渡すものではなく、子どもと一緒につくる約束にすると守られやすくなります。そして、破られたときにどうするかまで先に決めておくことが、いちばんの肝です。

自己紹介が遅れました。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。小幡和輝です。実は僕自身、不登校の間にゲームを合計3万時間くらいやってきた、ゲーム漬けの元当事者でもあります。

目次

一方的なルールが守られない理由

「1日1時間」「夜9時まで」と親が決めて渡すルールは、たいてい守られません。子どもがわがままだからではなく、理由が2つあります。

1つめは、本人が納得していないからです。自分が関わっていない決まりは、子どもにとって「押し付けられた制限」でしかなく、守る動機がありません。破っても「親が勝手に決めたことだから」と感じます。

2つめは、ゲームの区切りと時間の区切りが合っていないからです。オンラインの対戦ゲームは1試合の途中で抜けると仲間に迷惑がかかりますし、抜けられない設計になっているものもあります。「今すぐやめなさい」が実行できないタイミングで言われ続けると、子どもは「言っても無駄」と学習してしまいます。

つまり、守られないのはルールの中身と決め方の問題であって、子どもの性格の問題ではありません。ここを押さえると、次の打ち手が変わります。

取り上げる前に知ってほしいこと

守られない状態が続くと「もうゲーム機を取り上げるしかない」という発想になります。その前に、3万時間ゲームをやった側から一つだけお伝えさせてください。

僕は不登校の間、ゲームの大会を自分で企画したことがあります。人を集めて何かをやる原体験になり、それが18歳での起業の第一歩でした。当時の僕からゲームを取り上げていたら、あの経験ごと消えていたはずです。ゲームの時間の長さだけを見ていると、その中で育っているものまで見えなくなります。大事なのは時間を何分に削るかより、その時間の中身がどうなっているかです。

取り上げは、親子の信頼を大きく削るわりに、ゲームへの欲求は消えません。隠れてやる、友達の家でやる、という形に変わるだけのことが多いです。ゲームばかりの状態が心配なときの考え方は、状況別にこちらでも書いています。

不登校の子どもへの対応方法まとめ
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/hutoukou-taiou/

ゲーム時間の約束を一緒につくる5つのステップ

うまくいっているご家庭のやり方には共通点があります。手順にすると次の5つです。

  1. まず子どものゲームの話を聞く 何のゲームで、何が面白くて、どこでやめられなくなるのか。ルールの話を始める前に、敵情視察ではなく興味として聞きます。1試合が何分か、途中で抜けられるのかは、現実的な約束を作るための必須情報です
  2. 時間ではなく区切りで決める 「60分」ではなく「2試合まで」「このクエストが終わるまで」のように、ゲーム内の区切りで約束します。本人が実行できる形になっているかがすべてです
  3. 選択肢を出して子どもに選ばせる 「平日は2試合か、90分か、どっちにする?」のように、枠は親が示し、中身は子どもが選びます。自分で選んだ約束は、渡された規則より格段に守られます
  4. 紙に書いて貼る 口約束は、お互いの記憶が都合よくずれます。決めたことを紙に書いて見える場所に貼っておくと、「言った言わない」の口論がなくなり、注意の言葉も「約束どうだっけ?」の一言で済みます
  5. 破られたときの扱いを先に決めておく ここが一番の抜け穴です。約束は必ず破られる日が来ます。そのときに罰を科すのではなく、「翌日に持ち越して調整する」「週末に約束を見直す」のように、立て直し方まで約束に含めておきます。破られた日が交渉決裂の日ではなく、約束を作り直す日になります

夜遅くまでのプレイで生活リズムが崩れているときは、時間のルールより先にリズムの立て直しが要ります。その手順はこちらの記事で解説しています。

不登校の子の昼夜逆転はどう戻す?
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なお、約束をどう作り直しても手が止まらず、食事や睡眠など生活に大きな支障が出ている場合は、家庭内の工夫だけで抱えず、小児科や自治体の相談窓口など専門機関に相談してください。

時間を減らすことより、中身を変えること

もう一つ、時間のルールとセットで考えてほしいのが、ゲームの時間の中身を変えるという発想です。

同じ2時間でも、一人で黙々とプレイする2時間と、上手な人に教わり、プレイを振り返り、仲間と協力する2時間では、育つものがまったく違います。僕はeスポーツスクール「ゲムトレ」を創業し、プロのゲームトレーナーが子どもに教える形を作ってきましたが、教わって上達する経験をした子は、プレイに目的ができて、時間のメリハリも自然とつきやすくなります。

このゲムトレとの連携は、僕たちの運営する場にも入っています。ゲーミングPCは明光義塾高等学院・明光フリースクール・クラスジャパン小中学園の3事業すべてに導入していて、高等学院ではゲムトレのトレーナー派遣による本格的なプログラムも行っています。ここは「ゲームを取り上げる場所」ではなく「ゲームを認めた上で、いい形に変えていく場所」です。ゲームが好きなことを進路につなげる道は、こちらの記事で書いています。

eスポーツを部活や進路にできる?
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明光フリースクールという選択肢

明光フリースクール

ゲームのルールの衝突が毎日続いている背景に、学校に行きづらく、家にいる時間そのものが長い、という事情があるご家庭も多いはずです。平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。

明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間があり、ゲーミングPCも導入済みで、「学校ではないけれど通う場所」として機能します。

ゲームの時間で毎日ぶつかっているご家庭にとって大きいのは、家の外に「ゲームが認められる場」ができることです。家のゲームが唯一の楽しみで唯一の居場所だと、そこを制限する話はどうしても戦いになります。外に仲間とゲームができる場所があると、家でのゲームがすべてではなくなり、時間の約束も守りやすくなります。学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。

新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。

明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/

まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。

クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

まとめ。今日は「何が面白いの?」から始める

ゲーム時間のルールは、親が決めて渡すのではなく、子どもと一緒につくる。時間ではなくゲーム内の区切りで決め、選択肢から子どもに選ばせ、紙に書き、破られたときの立て直し方まで先に決めておく。そして時間を削ることより、ゲームの時間の中身を変えることを考える。これが、3万時間ゲームをやってきた僕がたどり着いた答えです。

今日できる一歩を一つ提案します。今夜、お子さんがゲームを終えたタイミングで「そのゲーム、何が面白いの?」と聞いてみてください。ルールの話はまだしなくて大丈夫です。約束づくりは、親がゲームの話を聞いてくれるという実感から始まります。

お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。LINEで無料相談を受け付けています。

【無料】LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp

よくある質問

子どものゲーム時間は1日何時間までが適切ですか?

一律の正解はありません。時間の長さより、本人が実行できる約束になっているか、生活リズムと両立できているかで判断してください。「60分」のような時計の区切りより、「2試合まで」のようなゲーム内の区切りで決めるほうが守られやすいです。

決めたルールを子どもが守りません。罰を与えるべきですか?

罰で縛ると、ゲームを隠れてやる方向に進みやすく、親子の信頼も削れます。約束は破られる前提で、「破られた日は翌日に調整する」「週末に約束自体を見直す」のように立て直し方を先に決めておいてください。守れなかった原因が約束の側にあること(試合の途中で切れないなど)も多いです。

ゲームを取り上げるのは効果がありますか?

欲求そのものは消えないため、隠れてやる、よそでやる形に変わることが多く、おすすめしません。時間を奪うより、上手な人に教わる、振り返る、仲間とやるといった形でゲームの時間の中身を変えるほうが、結果として節度につながります。生活に大きな支障が出ている場合は専門機関に相談してください。

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この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、定時制高校を経て、その後、国立大学へ進学。不登校の専門家として、不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい/英治出版』『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方/小学館』など計6冊。講演、メディア出演も多数。

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