通信制高校を検討するとき、意外と情報が見つからないのが通学定期や学割のことです。「通信制でも定期は買えるの?」「そもそも学割は使えるの?」という疑問に、先に答えます。通信制高校は法律上の高校なので、学割の対象です。一方で通学定期が買えるかどうかは、学校がその通学先を鉄道会社に届け出ているかで決まります。つまり答えは学校ごとに違うので、入学前に確認できるポイントを知っておくことが大切です。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。通信制高校の連携施設を運営する立場でもあるので、交通費まわりの相談は実際によく受けます。この記事で、通学定期と学割の対象の範囲、証明書のもらい方、窓口で断られたときの対処までまとめて整理していきましょう。
結論。学割は使える。通学定期は学校の届け出しだいです
まず整理したいのは、学割と通学定期は別の制度だということです。
- 学割 正式には学生割引乗車券のことで、JRなどで片道100キロメートルを超える区間を乗るとき、運賃が2割引になる制度です。学校が発行する「学校学生生徒旅客運賃割引証」、いわゆる学割証が必要です。通信制高校は学校教育法上の高等学校なので、対象になります
- 通学定期券 自宅の最寄り駅から学校の最寄り駅までを、通勤定期よりも大幅に安く買える定期券です。こちらは、学校がそのキャンパスへの通学実態を鉄道会社に届け出て、指定を受けていることが前提になります
制度の内容はJR東日本の公式案内で確認できます。
学生割引の内容(JR東日本公式FAQ)
https://jreastfaq.jreast.co.jp/faq/show/2977?site_domain=default
通学定期券に必要な証明書(JR東日本公式FAQ)
https://jreastfaq.jreast.co.jp/faq/show/1179?site_domain=default
週1日や週3日の通学コース、スクーリングだけの通学など、通い方が多様なのが通信制高校です。だからこそ「うちの学校のこのキャンパスは通学定期の対象か」を個別に確かめる必要があります。
通学定期の買い方。通学証明書をもらうところから始まる
通学定期を買う流れはシンプルです。
- 学校に通学証明書を申請する 事務局に「通学定期を買いたいので通学証明書をください」と伝えます。学生証と一体になった通学定期券購入兼用証明書を発行する学校もあります
- 駅で購入する みどりの窓口や指定席券売機で、証明書を提示して購入します。区間は自宅最寄り駅から学校最寄り駅までです
- 更新時も証明書を確認される 年度をまたぐ継続購入では、あらためて証明書の提示を求められることがあります
ここで大事なのは、通学証明書を発行できるかどうかで、その学校が定期の対象かどうかが実質的にわかるという点です。資料請求や説明会の段階で「通学定期は使えますか。通学証明書は出ますか」と一言聞いておけば、入学後に「実は対象外だった」と気づく事態を防げます。学費のシミュレーションに交通費を入れ忘れる方は多いので、月々の定期代まで含めて比較するのがおすすめです。
通信制高校の学費全体の考え方は、こちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/tsushinsei-gakuhi-shienkin/
サポート校への通学は原則対象外。ここがいちばんの落とし穴
対象の範囲でつまずきやすいのが、サポート校の扱いです。
通信制高校そのものは高等学校ですが、卒業を支援するサポート校(制度上は学習等支援施設と呼ばれます)は、学校教育法上の学校ではありません。そのため、サポート校への通学には通学定期や学割が適用されないのが原則です。週5日サポート校に通うスタイルを選んだのに、毎日の電車賃がすべて大人料金の通勤定期だった、というケースは実際にあります。
高等学校通信教育の制度と施設の区分は、文部科学省の公式ページで確認できます。
https://www.mext.go.jp/tsushinseikoukou/about/
とはいえ、例外がないわけではありません。サポート校の校舎が通信制高校のキャンパス(面接指導等実施施設)として位置づけられている場合や、鉄道会社が個別に認めている場合は、通学定期が買えることがあります。「毎日通う場所はどこか」「その場所は定期の対象か」をセットで確認してください。
通信制高校とサポート校の違いそのものは、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/tsushinsei-support-school-chigai/
窓口で断られたときは、学校に間に入ってもらう
制度上は対象なのに、駅の窓口で断られることがあります。通学定期の制度が現場の窓口まで浸透しておらず、「その学校は聞いたことがない」と止まってしまうパターンです。
これは僕たちも経験があります。フリースクールへの通学定期は文部科学省の通知に基づく制度ですが、窓口で「学校ではないので出せません」と断られたご家庭がありました。そのときは、僕たちが運営する明光フリースクールのスタッフがご家庭と一緒に交通事業者へ制度を説明し、交渉して、購入にたどり着きました。制度はあっても、現場に伝わっていないことはあるのです。
だから窓口で断られても、そこで諦めないでください。取るべき行動は次の順番です。
- 学校の事務局に連絡する 「窓口で断られた」と伝えれば、鉄道会社への確認や書類の追加発行など、学校側が動ける手段があります
- 証明書類をそろえて再度申請する 通学証明書に加え、学校の指定状況がわかる書類があると話が早くなります
- 別の窓口や日を変えて試す 担当者によって対応が変わることも現実にはあります
フリースクールに通うお子さんの通学定期と交通費補助については、こちらの記事にまとめています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/freeschool-kotsuhi/
なお、遠方の本校でスクーリングを受ける場合は、通学定期ではなく学割証を使った片道100キロメートル超の2割引が役立ちます。年に数回の集中スクーリングがある学校を検討している方は、学割証を何枚発行してもらえるかも聞いておくとよいでしょう。
今日できる一歩を1つ挙げるなら、検討中の学校の資料請求フォームや説明会で「通学定期と学割証は発行されますか」と聞いてみることです。この1問だけで、毎月の交通費が数千円単位で変わる可能性があります。
明光義塾高等学院という選択肢
通学定期の話を突き詰めると、結局は「毎日どこへ、どれくらいの距離を通うのか」という学び方の設計に行き着きます。そもそも通学の負担が小さい学び方を選ぶ、という考え方もあるのです。
僕が学院長を務める明光義塾高等学院は、高校卒業資格を目指しながら学べる通信制高校の連携施設です。全国の明光義塾教室との連携で、中学範囲の戻り学習から大学受験対策まで一続きで見られるのが特徴です。「まず中2の数学からやり直したい」という相談も当たり前のこととしてサポートしています。日々の学びを生活圏内で組み立てられるので、長距離の通学を前提にしなくても高校卒業への道筋を作れます。
不登校を経験したお子さんにとって、毎朝の長い通学そのものがハードルになることは少なくありません。通いやすさを学校選びの軸に入れたい方は、一度資料を取り寄せてみてください。交通費や通い方の疑問も、資料請求の際に備考欄へ書いていただければ具体的にお答えできます。
【明光義塾高等学院】資料請求はこちら
https://gakuin.meikogijuku.jp/renkei
まとめ。交通費は学校選びの立派な比較軸です
通信制高校で学割は使えます。通学定期は学校の届け出しだいで、サポート校への通学は原則対象外。この3点を押さえたうえで、入学前に通学証明書の発行可否を確認すれば、交通費で後悔することはほぼなくなります。3年間通えば、定期代の差は数万円から数十万円になります。学費だけでなく交通費まで含めて、無理なく続けられる学校を選んでください。
お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。学校選びや通い方の悩みは、LINEで無料相談を受け付けています。
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よくある質問
通信制高校でも学割は使えますか?
使えます。通信制高校は学校教育法上の高等学校なので、学校が発行する学割証により、JRでは片道100キロメートルを超える区間の運賃が2割引になります。遠方の本校へスクーリングに行くときなどに活用できます。
通信制高校で通学定期券は買えますか?
学校がそのキャンパスへの通学について鉄道会社の指定を受けていれば買えます。学校が発行する通学証明書が必要です。学校ごと、キャンパスごとに扱いが違うので、入学前に「通学証明書は発行されますか」と確認するのが確実です。
サポート校への通学に通学定期や学割は使えますか?
原則使えません。サポート校は学校教育法上の学校ではないためです。ただしサポート校の校舎が通信制高校のキャンパスとして位置づけられている場合など、例外的に対象になるケースはあるので、通う予定の校舎について個別に確認してください。
