「山口県の通信制高校を調べ始めたけれど、公立と私立で何が違うのか、そもそもどんな学校があるのかわからない」。そんな方のために、山口県の通信制高校を公式の一次情報だけで整理しました。先に全体像をお伝えすると、山口県の公立通信制は山口市の山口県立山口松風館高等学校の1校。これに加えて、松陰・誠英・精華学園・聖光・成進・萩明倫館という、県内に本校を置く私立通信制が6校あります。選び方の軸は「通いやすさ」「学費」「サポート体制」の3つ。この記事では7校を一覧で紹介したうえで、2026年度から所得制限がなくなった就学支援金と、山口県独自の給付金・減免制度まで解説します。
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自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は約10年間の不登校を経験しました。当時はフリースクールで学び、18歳で起業しています。今は対面やオンラインのフリースクール、通信制高校の連携施設(明光義塾高等学院)を運営する立場です。この記事も、山口県の公式サイトと各校の公式情報だけを確認して書きました。
先に知っておきたい通信制高校の基礎知識
学校ごとの紹介に入る前に、前提を3つだけ押さえてください。
1つ目は、公立と私立の違い。 公立は学費が圧倒的に安い一方、レポートの計画管理はある程度自分で進めることになります。私立は学費がかかるぶん、通学日数を選べるコースや担任制、個別のサポートなど手厚い仕組みを持つ学校が多いです。
2つ目は、卒業の仕組み。 通信制高校の卒業要件は、レポート(添削指導)・スクーリング(面接指導)・単位認定試験の3つで、これに特別活動への参加が加わります。スクーリングと単位認定試験は対面での実施が法律で定められているため、「一度も登校せずに卒業」はどの学校でもできません。学校ごとに違うのは登校の頻度と場所です。
3つ目は、お金の区別。 国の就学支援金の対象になるのは「学校である通信制高校の授業料」だけで、サポート校(学習等支援施設)の費用は対象外です。学校とサポート校の両方に在籍する場合、費用は二重にかかります。ここを知らずに入学して「思ったより高かった」と後悔するケースが本当に多いので、必ず覚えておいてください。
制度の詳細は文部科学省の通信制高校ポータルにまとまっています。
先に知っておきたい通信制高校の基礎知識の公式サイト
通信制高校とサポート校の違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>通信制高校とサポート校の違い。学費は二重にかかる?後悔しないための選び方
山口県の通信制高校一覧
ここからは、公式サイトまたは県の公的情報で所在地まで確認できた学校を紹介します。順位づけではなく、公立を先頭に、私立は五十音順で並べています。学費は年度や履修単位数で変わるため、必ず各校の公式サイトと最新の募集要項でご確認ください。
なお山口県の公立通信制は、長く山口高校の通信制課程が担ってきましたが、県内の定時制・通信制の再編で独立校の山口松風館高校に引き継がれています。「昔調べたときと学校名が違う」と戸惑う方が多いポイントなので、最初に押さえておいてください。
山口県立山口松風館高等学校(通信制課程)
- 運営: 公立(山口県)
- 所在地: 山口市小郡令和三丁目6-18(新山口駅近く)
- 通学: 自宅でのレポート学習+スクーリング。本校のほか下関市・萩市・周南市・岩国市の連携協力施設でも面接指導を実施
2022年に開校した、定時制と通信制を併せ持つ県立の独立校です。通信制課程は普通科で、山口高校の通信制課程を引き継いでいます。県内4市の連携協力施設に本校の教員が出向いて指導する体制があるため、山口市から遠い地域の人も通いやすいのが特徴。年間の経費は2〜3万円程度と案内されており、学費を抑えて高卒資格を目指すならまず確認したい学校です。
山口県立山口松風館高等学校(通信制課程)の公式サイト
松陰高等学校
- 運営: 私立(学校法人山口松陰学園)
- 所在地: 岩国市錦町宇佐郷507(本校)
- 通学: 自宅学習+スクーリング。全国に学習センターを展開
岩国市錦町の旧小学校校舎を本校とする広域通信制・単位制の学校です。タブレットを使った学習スタイルを取り入れており、自分のペースで無理なく単位を積み上げられる仕組みを掲げています。前期・後期の2学期制で、4月と10月の入学に対応しています。学費は公式サイトでご確認ください。
松陰高等学校の公式サイト
誠英高等学校(通信制課程)
- 運営: 私立(全日制を併設する高校の通信制課程)
- 所在地: 防府市東三田尻一丁目2-14
- 通学: 自宅学習+スクーリング登校(日程は公式サイトで確認)
全日制の高校が設置する通信制課程です。県の定時制通信制体育大会やスポーツ大会、1日遠足の校外スクーリングなど、通信制でも学校行事に参加できる機会があるのが持ち味。防府駅から歩ける市街地にあり、県央部から通いやすい立地です。学費は公式サイトでご確認ください。
誠英高等学校(通信制課程)の公式サイト
精華学園高等学校
- 運営: 私立(学校法人山口精華学園)
- 所在地: 山口市小郡栄町5-22(山口本校。新山口駅新幹線口から徒歩8分)、宇部市松島町17-25(山口宇部校)
- 通学: 校舎ごとに通学スタイルを選択。全国に約50の校舎
2009年に開校した、山口県に本拠を置く学校としては初の広域通信制・単位制高校です。県内には新山口駅そばの本校と宇部新川駅徒歩2分の山口宇部校があり、声優・イラスト・デッサン・進学個別指導・英語・情報・建設技能・美大芸大と、コースの幅広さが目を引きます。学費は公式サイトでご確認ください。
精華学園高等学校の公式サイト
聖光高等学校(通信制課程)
- 運営: 私立(学校法人櫨蔭学園)
- 所在地: 光市光井9-22-1
- 通学: レポート→スクーリング→単位認定試験のサイクルで登校
県東部・光市にある高校の通信制課程です。eスポーツ部や剣道部など部活動が活発で、野外活動やボランティアといった体験型の授業も行われています。単位認定試験の前には対策授業が開講されるなど、試験までの道のりを学校が伴走してくれる仕組みがあります。学費は公式サイトでご確認ください。
聖光高等学校(通信制課程)の公式サイト
成進高等学校(通信制課程)
- 運営: 私立(学校法人宇部学園)
- 所在地: 美祢市大嶺町東分3294
- 通学: 自宅学習が中心。スクーリングは月2〜3回程度
美祢市にある通信制課程で、月2〜3回程度のスクーリングに通いながら自分のペースで学びます。4月・10月の年2回入学でき、留年がない単位制です。JR美祢線の駅から徒歩圏で、通学にはJRの割引回数券も利用できると案内されており、県内全域から生徒を受け入れています。学費は公式サイトでご確認ください。
成進高等学校(通信制課程)の公式サイト
萩明倫館高等学校
- 運営: 私立(学校法人明倫学園)
- 所在地: 萩市椿東3193-2
- 通学: 自宅学習+萩でのスクーリング
2025年4月に開校したばかりの広域通信制高校です。全国に展開する学習塾「松陰塾」のノウハウを生かし、「わかる」「できた」の成功体験を重ねながら基礎学力を育てる方針を掲げています。吉田松陰ゆかりの萩の歴史や自然に触れるスクーリングも特徴です。学費は公式サイトでご確認ください。
萩明倫館高等学校の公式サイト
学校選びの3つの軸
7校を前にして「どう絞ればいいのか」と迷ったら、次の3つの軸で考えてみてください。
軸1: 通いやすさ。 山口県は下関から岩国まで東西に長く、学校の所在地もばらけています。まず「自宅から現実的に通える場所か」を地図で確認しましょう。松風館のように県内4市の施設でスクーリングを受けられる学校や、広域通信制のようにオンライン学習が中心の学校もあります。週何日通うかの決め方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
>>通信制高校の通学コースは週何日を選べばいい?無理なく続く頻度の決め方
軸2: 学費と就学支援金。 公立の松風館は年間2〜3万円程度と負担が最も小さく、私立は就学支援金を差し引いた「実質負担額」で比べるのが正解です。このとき、サポート校の費用は就学支援金の対象外である点に注意してください(詳しくは後の章で解説します)。
軸3: サポート体制。 担任制か、個別指導か、行事や部活動はあるか、進路サポートはどこまでか。もう1つ確認したいのが、スクーリング会場の場所です。サポート校のなかには、面接指導等実施施設(スクーリングや試験を行える施設)を自前で持つところと持たないところがあり、後者の場合は年に数回、遠方の本校まで行く必要が出ることがあります。見学のときに「スクーリングはどこで受けますか」と聞いておくと、入学後のギャップを防げます。
不登校でも山口県の通信制高校に入れる?
入れます。通信制高校の入試は書類選考と面接(+作文)が中心で、中学校の欠席日数や内申点が合否に直結しにくい仕組みです。中学の内容に不安があっても、入学後にレポートを進めながら学び直せます。
面接では欠席日数を責められるのではなく、「これからどう学びたいか」を聞かれるのが一般的です。面接と作文で見られているポイントは、こちらの記事にまとめています。
>>通信制高校の入試で落ちることはある?面接と作文で見られていること
学費と就学支援金。山口県独自の給付金・減免制度も
2026年度(令和8年度)は、高校の学費負担が大きく変わった年です。国と山口県が公表している情報をもとに整理します。
国の就学支援金(授業料の支援)
所得制限が撤廃され、世帯年収にかかわらず対象になりました。私立通信制の場合は年額33万7,200円を上限に授業料へ充当されます。公立の通信制はもともと授業料が低く、授業料負担はごくわずかに抑えられます。繰り返しになりますが、対象は「学校の授業料」であり、サポート校の費用には使えません。
学費と就学支援金。山口県独自の給付金・減免制度もの公式サイト
山口県の奨学のための給付金
授業料以外の教育費(教科書代・教材費など)を支援する返還不要の給付金です。令和8年度は、私立の通信制に通う非課税世帯の場合で年額5万2,100円など、世帯の状況に応じた区分があります。申請は毎年夏頃に受け付けられるので、対象になりそうな方は忘れずに確認してください。
学費と就学支援金。山口県独自の給付金・減免制度もの公式サイト
山口県の私立高等学校授業料等減免制度
経済的な要件に該当する場合に、入学金(上限7万円)が学校を通じて減免される県独自の制度です。入学金をいったん納付したあとに返金される形なので、入学前の資金計画に組み込んでおくと安心です。
学費と就学支援金。山口県独自の給付金・減免制度もの公式サイト
まとめ。今日できる一歩は「2〜3校の資料請求」
山口県には、学費を抑えられる公立の山口松風館高校と、性格の異なる私立6校があります。県内4市でスクーリングを受けられる公立、駅近でコースが多彩な学校、行事が豊富な学校、開校したばかりの学校。あとは、通いやすさ・学費・サポート体制の3軸で、お子さんに合う学校を絞っていくだけです。
今日できる一歩として、気になった2〜3校の資料請求をしてみてください。パンフレットを並べて見比べると、Webサイトだけではわからない学校ごとの雰囲気の違いが見えてきます。個別指導で学び直しから受験対策まで進めたい方は、明光義塾高等学院の資料請求もどうぞ。
明光義塾高等学院
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他の都道府県をお探しの方へ
全国47都道府県の通信制高校と学費軽減制度の一覧は、こちらのまとめからご覧いただけます。
>>【全国版】47都道府県の通信制高校一覧。お住まいの県から探せます【2026年最新】
よくある質問
Q1. 山口県の通信制高校の学費はいくらですか?
公立の山口県立山口松風館高等学校(通信制課程)は、年間の経費が2〜3万円程度と案内されています。私立は学校や履修単位数によって異なりますが、2026年度から就学支援金の所得制限が撤廃され、私立通信制は年額33万7,200円を上限に授業料が支援されます。山口県には授業料以外の教育費を支援する奨学のための給付金(通信制・非課税世帯で年額5万2,100円など)もあります。正確な金額は各校の公式サイトと最新の募集要項でご確認ください。
Q2. 不登校でも山口県の通信制高校に入学できますか?
入学できます。通信制高校の入試は書類選考と面接・作文が中心で、中学校の欠席日数が合否に直結しにくい仕組みです。中学の学習内容に不安があっても、入学後にレポートを進めながら学び直せます。学校見学や説明会で、サポート体制を確認しておくと安心です。
Q3. 下関市など山口県西部からでも通える通信制高校はありますか?
あります。公立の山口松風館高等学校は、本校(山口市)のほか下関市・萩市・周南市・岩国市の連携協力施設でも面接指導を実施しており、県西部からも通いやすい体制です。美祢市の成進高等学校はスクーリングが月2〜3回程度で、JR美祢線での通学に割引回数券を利用できます。また広域通信制の学校は自宅学習が中心のため、県内のどこに住んでいても選択肢に入れられます。
