学校に出席扱いの相談をしたら、「学習の記録を出してください」と言われた。でも、何を、どのくらい細かく、誰が書けばいいのか分からない。毎日親が記録をつけ続けるのかと思うと気が重い。この記事は、そんな状態の保護者の方に向けて書いています。
先に結論をお伝えします。出席扱いの学習記録に全国共通の決まった様式はありません。押さえる要素は「いつ・何を・どのくらい」の3つで、しかも多くの場合、フリースクールやオンライン教材の側が発行する学習の報告書をそのまま学校に渡す形で足ります。つまり、親がすべてを手書きで記録し続ける必要はありません。
なお、出席扱いの制度全体や要件はこちらの記事で解説しているので、この記事では「記録」に絞って掘り下げます。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/shusseki-atukai/
自己紹介が遅れました。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。
学習記録に全国共通の様式はない
出席扱いは、文部科学省の通知に基づいて在籍校の校長が判断する制度です。通知には「学習の計画や内容が学校の教育課程に照らして適切かどうか判断する」といった考え方は書かれていますが、記録の様式そのものは定められていません。
出典: https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm
自宅でICT等を活用して学習する場合の考え方は、こちらの通知が根拠になります。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155_00005.htm
様式は自治体や学校ごとに違い、独自のガイドラインや記録用紙を用意している教育委員会もあります。たとえば山梨県は出席扱いのガイドラインを公開しています。
https://www.pref.yamanashi.jp/tokushi-jiseishien/syussekiatsukaiguideline.html
だからこそ最初にやるべきことは、記録を書き始めることではなく、担任の先生に「学校指定の様式はありますか」と確認することです。様式があるならそれに沿えばよく、無ければ次に説明する3要素を押さえれば十分です。
学校に伝わる学習記録の3要素
学校が記録から知りたいのは、計画的な学習が続いているかどうかです。次の3つが書かれていれば、形式は問われないのが実際です。
- いつ・どのくらい 日付と学習時間。「9月2日、10時〜11時30分」のような粒度で十分です
- 何を 教材名と単元。「算数の教材で小5の分数の割り算」「フリースクールで理科の実験活動」のように、学校の教科と対応が分かる書き方だと伝わりやすくなります
- 様子 取り組みの簡単なメモ。「集中して取り組めた」「途中で休憩を挟みながら最後まで進めた」程度の一言でかまいません
逆に、感想文のような長い文章や、1分刻みのタイムログは必要ありません。細かすぎる記録は続かなくなるのがいちばんの損失です。
僕は不登校だった10年間、学校には行っていませんでしたが、学ぶこと自体は好きでした。「信長の野望」という歴史のゲームがきっかけで日本史にハマり、教科書の範囲をはるかに超えた大学生用の分厚い本を読んで探求していました。ただ、こうした学びは記録に残していなければ、学校からは見えません。記録は学校を納得させる書類である以上に、家庭の中の学びを外から見える形にする道具なのだと、僕は自分の経験から思っています。
親が毎日書かなくて済む仕組みを使う
ここがこの記事でいちばん伝えたいことです。多くの自治体のガイドラインでは、フリースクール等の施設が作成した学習実績の報告書があれば、その添付でよいとされています。つまり、施設や教材側が記録を出してくれる仕組みを選べば、親の仕事は「受け取って学校に渡す」ことだけになります。
具体的には次のような形があります。
- フリースクールの活動報告 通所型のフリースクールでは、施設が出席状況や活動内容を在籍校に報告する運用が広く行われています
- ICT教材の学習ログ オンライン教材は、いつ・どの単元を・どれだけ学習したかが自動で記録されます。ログをそのまま出力して報告に使えます
- オンラインフリースクールの担任による報告 ネットの担任がつくタイプでは、学習記録の整理と学校への報告書づくりを担任が担ってくれます
ICT教材を使った出席扱いの進め方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/ict-kyozai-shusseki/
記録を渡す頻度と、学校とのやりとりの型
頻度に決まりはありませんが、月1回程度の共有に落ち着くケースが多いです。渡し方は、月末に担任へメールで送る、月1回の面談で手渡す、連絡帳に挟むなど、担任の先生と負担の少ない方法を決めてしまいましょう。大事なのは細かさより、途切れず続くことです。
なお、記録を用意しても出席扱いの相談自体がうまく進まないこともあります。断られたときの動き方はこちらの記事にまとめています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/shusseki-kotowarareta/
今日できる一歩はシンプルです。連絡帳か電話で、担任の先生に「学習の記録はどんな形で出せばいいですか。学校指定の様式はありますか」とだけ聞いてみてください。この一言で、書かなくていいものに時間を使わずに済みます。
クラスジャパン小中学園という選択肢
学習記録を家庭で抱えたくない場合、僕たちが運営するオンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」が選択肢になります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。
この記事のテーマである記録の面では、日々の学習がオンライン上に残り、担任が学習記録の整理と在籍校への報告をサポートします。一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになり、出席扱い制度はクラスジャパンが先駆けとなって、学校や自治体と一緒につくってきました。「記録を書き続ける親の負担」ごと仕組みで解決できるのが、家庭で記録をつける形との大きな違いです。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。
クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/
まとめ 記録は「いつ・何を・どのくらい」だけでいい
出席扱いの学習記録に全国共通の様式はなく、押さえるのは「いつ・何を・どのくらい」の3要素だけです。そして施設や教材が発行する報告を使えば、親がすべてを書く必要はありません。まずは学校に様式の有無を確認するところから始めてください。
完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。
僕のLINEでは、不登校に関する相談を無料で受け付けています。
https://www.obatakazuki.com/lp
よくある質問
学習記録に決まった様式はありますか?
全国共通の様式はありません。自治体や学校が独自の様式やガイドラインを用意している場合があるので、まず担任の先生に「学校指定の様式はありますか」と確認してください。無ければ、日付・学習時間・教材と単元・取り組みの様子が分かる形で記録すれば十分です。
親がすべて書かないといけませんか?
その必要はありません。多くの自治体のガイドラインで、フリースクール等の施設が作成した学習実績の報告書の添付でよいとされています。ICT教材の学習ログや、オンラインフリースクールの担任がつくる報告書も学校への報告に使えます。
どのくらいの頻度で学校に渡せばいいですか?
決まりはありませんが、月1回程度の共有に落ち着くケースが多いです。メール・面談・連絡帳など、担任の先生と負担の少ない方法を決めて、細かさよりも途切れず続けることを優先してください。
