「学校に行っていない」と「ひきこもり」。この2つの言葉が頭の中で重なって、「うちの子はこのままひきこもりになってしまうのでは」と不安になっていませんか。先に結論をお伝えすると、不登校とひきこもりの違いは「学校に行っているかどうか」ではなく、家族以外の人とのつながりがあるかどうかです。学校を休んでいても、外の誰かとつながっていれば、それはひきこもりではありません。そして、つながりを保つ方法は今からいくらでも作れます。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。この記事では、不登校とひきこもりの違いを公式の定義から整理し、長期化する前に外とつながる方法を、当事者だった僕の実感を交えてお伝えします。
不登校とひきこもりの違いを定義から整理する
まず言葉の定義を、国の公式資料で確認します。
- 不登校 文部科学省の調査では、病気や経済的な理由を除いて年間30日以上欠席した状態を指します。令和5年度の調査で、不登校の小中学生は34万人を超えています(出典: 文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」 https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/shidou/1267646.htm )
- ひきこもり 厚生労働省の定義では、仕事や学校などの社会参加を避けて、家族以外との交流をほとんどせずに、おおむね6か月以上自宅にとどまり続けている状態を指します(出典: 厚生労働省「ひきこもり支援推進事業」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/hikikomori/index.html )
並べるとわかるように、この2つは別の物差しで測られています。不登校は「学校を何日休んだか」の話で、ひきこもりは「社会とのつながりがどれくらい細くなっているか」の話です。学校を1年間休んでいても、フリースクールに通っていたり、習い事に行けていたり、オンラインで誰かと学べていたりすれば、ひきこもりには当てはまりません。
不登校の「30日」という基準の詳細は、こちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-nannichi-kara/
分かれ目は「家族以外とのつながり」が残っているか
保護者の方が本当に見るべきポイントは、欠席日数ではありません。お子さんの生活の中に、家族以外の人と関わる場面がどれくらい残っているかです。
学校を休んでいても、次のどれかがあれば、外とのつながりは生きています。
- 通う場所がある フリースクール、習い事、教育支援センターなど、家の外に行き先がある
- 話す相手がいる 対面でなくても、オンラインで先生や友達と会話している
- 好きな活動でつながっている ゲームやイラストなど、好きなことを通じて誰かとやりとりしている
逆に、この3つが全部消えて、部屋と家族だけの世界が何か月も続いているなら、欠席日数が少なくても注意が必要な状態です。「不登校かどうか」より「つながりが残っているか」で見る。これがこの記事でいちばんお伝えしたい物差しです。
なお、部屋から出ない状態に会話の拒否や強い落ち込みが重なっているときは、家庭だけで判断せず、スクールカウンセラーや医療機関など専門家に相談してください。中学生のお子さんが部屋から出てこないときの関わり方は、こちらの記事で詳しく書いています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/chugakusei-heya-denai/
不登校がそのままひきこもりになるわけではない
「不登校を放っておくとひきこもりになる」と語られることがありますが、順番が少し違うというのが、10年間の不登校を経験した僕の実感です。不登校だからひきこもるのではなく、外とのつながりが1本ずつ切れていった結果として、家から出る理由がなくなっていくのです。
僕自身、学校を休んでいた頃、平日の昼間に外を歩いたら近所の人に「学校は?」と聞かれたことがあります。夕方のチャイムが鳴ると同級生が帰ってくるので、その時間は外に出られませんでした。学校に行かないこと自体より、「昼間は出づらい、夕方も出づらい」と外に出られる時間が削られていくことのほうが、じわじわ効いてきます。こうして家にいる時間が延びるほど、外に出るエネルギーは減っていきました。
それでも僕がひきこもりにならなかったのは、フリースクールという「学校ではないけれど通う場所」があったからです。学校復帰がゴールなのではありません。学校の外のどこかに、家族以外の人と会う場所を1つ持っておく。それだけで、不登校とひきこもりは切り離せます。
長期化する前に外とつながる3つの段階
いきなり「どこかに通おう」は、エネルギーが落ちているお子さんにはハードルが高すぎます。つながりは段階を踏んで太くしていきます。
- 家の中で、家族以外の声に触れる オンラインの先生との週1回の面談や、好きなゲームのボイスチャットでも構いません。「家族以外と話す」が最初の一歩です
- オンラインの学びの場に参加する 決まった時間に誰かと画面越しに会う習慣ができると、生活リズムと社会との接点が同時に戻ってきます
- 平日の日中に通える場所を持つ 週1回、数時間からでも「行き先がある」状態を作ると、昼間の外出に理由ができます
保護者の方だけで進める必要はありません。各自治体にはひきこもり地域支援センターなどの公的窓口があり、本人が動けない段階でも家族だけで相談できます(窓口の探し方は前述の厚生労働省のページから辿れます)。不登校の相談先の全体像は、こちらの記事にまとめています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-sodansaki-doko/
今日できる一歩を1つ提案します。この1週間で、お子さんが家族以外の誰かと話した場面があったかを思い返してみてください。1つでもあれば、それを消さないように守る。ゼロだったら、それが外の窓口に相談を始めるタイミングです。
明光フリースクールという選択肢
平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間もあり、「学校ではないけれど通う場所」として機能しています。
この記事のテーマで言えば、明光フリースクールに通う意味は「家族以外の人と会う場面が、週の中に定期的に生まれる」ことです。ひきこもりとの分かれ目は外とのつながりが残っているかどうかなので、平日の昼間にスタッフや同世代と顔を合わせる場所が1つあるだけで、つながりが細くなっていく流れを止められます。毎日でなくても、週1回からで大丈夫です。
学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。
新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。
明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/
まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。部屋にいながら「家族以外の大人と定期的に話す」つながりを作れるので、この記事で書いた最初の段階にそのまま当てはまります。
学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。
クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/
まとめ 「学校に行くか」より「つながりが残るか」
不登校とひきこもりの違いは、家族以外とのつながりがあるかどうかです。学校を休んでいること自体を焦る必要はありません。見るべきは欠席日数ではなく、お子さんの世界に家族以外の誰かがいるかどうか。そこさえ守れれば、休んでいる時間はエネルギーがたまる時間になります。
つながりの作り方に迷ったら、無料のLINE相談で僕に直接聞いてください。完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。
無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp
よくある質問
不登校とひきこもりの違いは何ですか?
物差しが違います。不登校は文部科学省の定義で、病気や経済的理由を除き年間30日以上学校を欠席した状態です。ひきこもりは厚生労働省の定義で、家族以外との交流をほとんどせずおおむね6か月以上自宅にとどまり続けている状態です。学校を休んでいても、フリースクールや習い事など家族以外とのつながりがあれば、ひきこもりには当てはまりません。
不登校が続くと、そのままひきこもりになりますか?
必ずなるわけではありません。分かれ目は、家族以外の人と関わる場面が生活に残っているかどうかです。通う場所、話す相手、好きな活動を通じたやりとりのどれかが保たれていれば、不登校とひきこもりは切り離せます。逆に何か月もつながりがゼロの状態が続くときは、家族だけで抱えず外の窓口に相談してください。
子どもが外に出られないとき、どこに相談すればいいですか?
本人が動けない段階でも、家族だけで相談できます。公的な窓口としては、各自治体のひきこもり地域支援センターや教育委員会の教育相談があります。民間では対面やオンラインのフリースクールが、見学や相談の形で受け付けています。強い落ち込みや体調の不調が続く場合は、医療機関への相談も検討してください。
