不登校の子に家庭教師は合う?出席扱いと伴走まで考えた選び方

不登校で勉強が止まっている。塾やフリースクールは外に出なければいけないけれど、家庭教師なら家に来てくれる。「不登校の子に家庭教師は合うのだろうか」と調べている方は、この一点に期待していると思います。

先に結論を書くと、不登校の子に家庭教師が合うかどうかは、はっきり分かれます。分かれ目は「今、勉強を始められる状態か」と「週1回の訪問で足りるか」の2つです。この2つを確かめずに契約すると、先生が来る日が子どもの負担になるか、来ない6日間が空白のまま残るか、そのどちらかです。この記事では、合うケースと合わないケース、家庭教師で出席扱いになるのかという制度の話、選ぶときに聞くべきこと、そして家庭教師だけでは埋まらない部分をどう補うかまでを順に書きます。塾やフリースクールを含めた学習支援全体の使い分けは別の記事に譲り、この記事の範囲は家庭教師だけです。

学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。

目次

不登校の子に家庭教師が合うケース、合わないケース

家庭教師の強みは、1対1であることと、家から出なくていいことの2つにあります。この2つが効くのは、次のような子です。

  1. 人が多い場所は無理でも、1対1なら話せる 教室は入れないが、相手が一人なら大丈夫という子は多い
  2. 学習の空白を個別に戻したい 学年ではなく「中1の英語の途中」から戻したいとき、集団よりも1対1が速い
  3. 受験や進級が近く、時間の制約がある 中3や高校生で、半年以内に結果がいる場合

逆に、合わないのは次のような状態のときです。

  1. 不登校になって間もなく、家に大人が来ること自体が負担 休み始めの時期は、まず家が安全な場所になることが先
  2. 勉強への意欲がまだ戻っていない 本人が望んでいない段階で先生を呼ぶと、「勉強させられる日」が週に1回できるだけになる
  3. 親の目的が「とにかく勉強させたい」だけ 家庭教師は学習の支援者であって、不登校そのものを解決する人ではない

僕がフリースクールに初めて行った日のことを、いまでもよく覚えています。前日はドキドキしていました。着いたら誰も「なんで学校行ってないの」と聞かなかった。それが衝撃でした。ゲームが好きな子がいて、すぐに仲良くなりました。

この体験から言えるのは、不登校の子にとって最初に大事なのは学力ではなく、「学校の話を詰めてこない大人かどうか」だということです。家庭教師を選ぶときも、先生の学歴や指導実績より先に、初回に勉強の話をしなくても平気な人かを見てください。合う・合わないは、ほとんどここで決まります。

家庭教師で出席扱いになる?制度の正確なところ

「家庭教師を付ければ出席扱いになる」と思っている方がいますが、正確ではありません。

文部科学省の通知では、不登校の児童生徒が学校外で学んだ場合に出席扱いにできるケースとして、学校外の公的機関や民間施設で指導を受ける場合と、自宅でICT等を活用した学習活動を行う場合の2つが示されています。どちらも、在籍校との連携や学習の計画・評価などの要件があり、最終的には校長の判断です。

出典: 文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422155.htm

家庭教師の指導そのものは、この2つのどちらにもそのまま当てはまりません。ICT教材を使った自宅学習に、家庭教師の訪問を「対面での指導」として組み合わせ、学校と計画を共有する形なら可能性は出てきますが、家庭教師を呼ぶだけでは出席扱いにはならないと考えておくのが安全です。

自宅でのICT学習を出席扱いにするための要件と進め方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

https://freeschool.meikogijuku.jp/media/ict-kyozai-shusseki/

出席扱いを目的のひとつに置くなら、家庭教師単体ではなく、出席扱いの実績がある学習の仕組みを軸にして、そこに家庭教師を足すという順番で考えてください。

不登校の子の家庭教師を選ぶときに聞くこと5つ

問い合わせや体験のときに、次の5つを聞いてみてください。答え方で、その会社や先生が不登校の子を本当に見てきたかが分かります。

  1. 不登校の子を教えた具体的な話をしてほしい 「経験豊富です」ではなく、「最初の3回は一緒にゲームをしました」のような場面が出てくるか
  2. 初回に勉強をしなくてもいいか 「まず本人と話すだけでもいい」と言ってくれる先生は、子どもの状態を見て進める人
  3. 平日の日中に来られるか、料金は変わるか 不登校の子は日中に時間がある。日中の訪問に対応しているか、追加料金があるかは先に確認する
  4. 先生を交代できるか、その条件 相性が合わなかったとき、子どもに気を遣わせずに変えられる仕組みがあるか
  5. 来ない日の学習はどう組むか 週1回の訪問以外の6日間に何をするか、先生側に提案があるか

5つ目が、家庭教師を使ううえでいちばん見落とされている点です。次のセクションで書きます。

家庭教師の弱点は「来ない6日間」。伴走の密度をどう上げるか

家庭教師は週1回、長くても90分程度です。その時間の指導がどれだけ良くても、残りの6日間をどう過ごすかで結果は変わります。不登校の子の場合、この6日間に誰も声をかけないと、学習は止まり、せっかく来た先生も「週に1回来るテストの人」のようになってしまいます。

僕たちが2000人以上の子どもたちを見てきて感じるのは、不登校の子の学びを支えるのは「濃い指導が週1回」より「薄くてもいい声かけが毎日」だということです。今日は何をやった、明日はここまで、分からなかったらここに聞く。この小さなやりとりが毎日あるかどうかで、半年後の差が大きく開きます。

だから家庭教師を検討するなら、同時に「毎日の伴走を誰がするか」を決めておいてください。親が全部背負う必要はありません。むしろ親が先生役になると、親子関係のほうが先にきしみます。毎日の伴走はオンラインの担任やAIに任せ、週1回の家庭教師は「詰まった所をほどく時間」に使う。この組み合わせが、不登校の子には現実的です。

塾・フリースクール・オンラインを含めた学習支援の全体像と使い分けは、こちらの記事にまとめています。

https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-gakushu-shien/

クラスジャパン小中学園という選択肢

オンラインフリースクール クラスジャパン小中学園

「来ない6日間」を埋める場所として、僕たちはオンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」を運営しています。家から出なくていいという家庭教師の良さはそのままに、毎日の伴走を足せる形です。

クラスジャパン小中学園では、ネットの先生(担任)が一人ひとりに付いて伴走します。今日は何をやるか、どこまで進んだか、つまずいた所はどこかを、担任が毎日のやりとりの中で見ていきます。家庭教師のように「週1回の先生」ではなく、「毎日声をかけてくれる担任」がいる形です。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、先生がいない時間にわからない問題に当たっても、つまずいたまま止まらずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きなので安心です。

出席扱いの面でも、一定の要件を満たせば在籍校の出席扱いになります。出席扱いの制度は、クラスジャパンが先駆けとなって学校や自治体と一緒につくってきたものです。家庭教師単体では難しかった出席扱いを、ここを軸にすることで現実的に目指せます。そのうえで、週1回の家庭教師を「詰まった所をほどく時間」として組み合わせる使い方も十分にあります。

クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

まとめ。家庭教師は「合う状態」と「組み合わせ」で決まる

不登校の子に家庭教師が合うかどうかは、今が勉強を始められる状態か、そして週1回の訪問で足りるかで決まります。1対1なら話せる子、個別に戻したい子、受験が近い子には向いている一方、休み始めの時期や、本人の意欲がまだ戻っていない段階では、先生を呼ぶこと自体が負担になります。家庭教師を呼ぶだけでは出席扱いにはならず、出席扱いを目指すなら実績のある学習の仕組みを軸にしてください。そして何より、来ない6日間の伴走を誰がするかを先に決めることです。

今日できる一歩として、お子さんに「もし先生が家に来るとしたら、どんな人なら嫌じゃない?」と聞いてみてください。勉強の話はしなくていいです。返ってきた答えが、家庭教師を選ぶときのいちばん大事な条件になります。

お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。

無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp

よくある質問

不登校の子に家庭教師を付けるタイミングはいつがいいですか?

本人が「何かやってみてもいい」と言い始めた時期が目安です。不登校になって間もない時期や、家に大人が来ること自体が負担な時期は避けてください。まず家が安全な場所になってから、初回は勉強をしなくてもいいと言ってくれる先生から始めるのが無理のない順番です。

家庭教師で勉強すれば出席扱いになりますか?

家庭教師の指導だけでは原則として出席扱いにはなりません。文部科学省の通知で示されているのは、学校外の公的機関や民間施設での指導と、自宅でのICT等を活用した学習活動の2つで、どちらも在籍校との連携などの要件があり校長が判断します。出席扱いを目指すなら、実績のある学習の仕組みを軸にして家庭教師を組み合わせてください。

家庭教師とオンラインフリースクールは併用できますか?

併用できます。週1回の家庭教師を「詰まった所をほどく時間」に、オンラインフリースクールの担任やAIを「毎日の伴走」に使い分けると、来ない6日間が空白になりません。不登校の子の学びを支えるのは、濃い指導が週1回あることより、薄くてもいい声かけが毎日あることです。

X

\ X更新中! /

note

\ 明光みらい公式note /

Instagram

\ Instagram /

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい/英治出版』『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方/小学館』など計6冊。講演、メディア出演も多数。

目次