「子どもが学校に行けなくなったとき、福井県では誰に相談すればいいのか」。その答えを先にお伝えします。福井県には、無料で使える公的な相談窓口が県レベル・市町レベルの両方にそろっています。しかも福井県は、9つの市と、池田町を除く7つの町に教育支援センター(適応指導教室)が設置されている県です。この記事では、県教育総合研究所の教育相談センターから、福井市「チャレンジ教室」など16市町の教育支援センターまで、公的機関の公式サイトと福井県教育委員会の公式資料で実在を確認した窓口だけを一覧にしました。全部を読む必要はありません。目次から、いま必要なところだけ開いてください。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。この記事では「どこに、どの順番で相談するか」を、元当事者と支援者の両方の目線で整理していきます。
最初にどこへ相談するか。緊急度で整理します
一覧に入る前に、ひとつだけ先にお伝えさせてください。
いますぐ命に関わる危険があるとき(自分を傷つけてしまった、意識がないなど)は、まず119番か救急外来に連絡してください。 急を要さないけれど「死にたい」という気持ちがつらいときは、「#いのちSOS」0120-061-338(24時間365日・無料)や、こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556 が相談を受け付けています。いじめや学校のこと、家族のことで追い詰められているときは「24時間子供SOSダイヤル」0120-0-78310へ。 24時間365日つながる窓口で、福井県教育委員会も保護者向けの公式資料でこの番号を「24時間電話相談」として案内しています。夜間や休日でもかけられますし、子ども本人からも保護者からも相談できます。
緊急ではない場合の基本の順番は、次のとおりです。
- 学校内で相談する(担任、養護教諭、スクールカウンセラー)
- 自治体の教育相談を使う(この記事で一覧にする県・市町の窓口)
- 民間の相談先を検討する(フリースクール、親の会、オンライン相談など)
担任に話しにくい事情があるなら、1を飛ばして2から始めても何の問題もありません。窓口の種類ごとの使い分けは、全国版の記事で詳しく解説しています(https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-sodansaki-doko/)。いじめが背景にあるときは、いじめに特化した相談先の一覧も参考にしてください(https://freeschool.meikogijuku.jp/media/ijime-sodansaki/)。
ここでひとつ、福井県ならではの情報を。福井県教育委員会は保護者向けに「家庭・学校連携サポートブック ひとりじゃないよ」という公式冊子を出しています(https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gimu/fukue-portal_d/fil/hitorijanaiyo.pdf)。この中には、欠席連絡の頻度や給食費の支払いなど「学校に直接言いづらいこと」を紙に書いて伝えられる「よりそいシート」の様式が入っています。毎朝の欠席連絡がつらいご家庭は、まずこのシートの存在を知っておくだけでも気持ちが軽くなるはずです。
福井県の県レベルの相談窓口
まず、県が運営する窓口です。お住まいの市町に関係なく利用できます。
福井県教育総合研究所 教育相談センター
- 運営: 福井県教育総合研究所(坂井市春江町江留上緑8-1)
- 内容: 不登校、友人や先生との関係、子育ての悩みなど、幼児から高校生までの教育相談全般
- 対象: 本人、保護者、先生など。無料・秘密厳守
- 電話: 0776-51-0511(月曜〜金曜 午前8時30分〜午後5時15分)
- メール相談: sodan@fec.fukui-c.ed.jp
- 公式ページ: https://www.fukui-c.ed.jp/~fec/kyoikusodan/
福井県の教育相談の中心となる窓口です。電話相談のほか、日時を予約しての来所相談(面談)にも応じています。電話で話すのが苦手なら、メールで送れるのもこの窓口の使いやすいところです。また研究所には、不登校の高校生や中退後にひきこもりとなっている子どもの社会的自立を支援する「自立支援センター」も置かれています(問い合わせは教育相談センター 0776-58-2180)。
24時間電話相談(24時間子供SOSダイヤル)
- 運営: 文部科学省・福井県教育委員会
- 内容: いじめ・不登校など、子どものSOS全般
- 電話: 0120-0-78310(フリーダイヤル・24時間365日)
- 公式ページ: https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112210.htm
全国共通番号ですが、福井県内からかけると県の相談体制につながります。県教育委員会のサポートブックにも県の相談機関として明記されています。平日の日中に電話できない共働きのご家庭でも使いやすい窓口です。
福井県嶺南教育事務所 教育相談室(嶺南地域の方)
- 運営: 福井県教育庁嶺南教育事務所(小浜市遠敷2-205)
- 内容: 教育相談全般。嶺南地域(敦賀市・小浜市・美浜町・高浜町・おおい町・若狭町)の窓口
- 電話: 0770-56-1310(月曜〜金曜 午前8時30分〜午後5時15分)
- 出典: 福井県教育委員会サポートブック https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gimu/fukue-portal_d/fil/hitorijanaiyo.pdf
福井県は嶺北と嶺南で生活圏が分かれているため、嶺南地域には専用の教育相談室があります。坂井市の教育総合研究所まで行かなくても、小浜で面談を受けられます。
ホッとサポートふくい(福井県精神保健福祉センター)
- 運営: 福井県(福井市四ツ井2丁目8-1)
- 内容: 心身の不調、対人関係の悩みなど、心の健康に関わる相談全般
- 電話: 0776-58-3710(相談専用・月曜〜金曜 午前9時〜午後5時)。来所相談は要予約
- 公式ページ: https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/soudansyo/seisin1.html
不登校が長引いて、食欲や睡眠に影響が出ている、家から出ること自体がむずかしくなってきた。そんな心身の不調が強いときの専門窓口です。教育の窓口と迷ったら、「体と心の状態がつらそうならこちら」と覚えておいてください。
福井県ひきこもり地域支援センター「そよぎネット」
- 運営: 福井県(NPO法人えちぜん青少年自立援助センターが運営)
- 内容: ひきこもりに関する本人・家族からの相談。年齢制限なし・無料
- 電話: 福井本部 0776-87-0412/嶺南サテライト(小浜市)0770-59-1965(月曜〜金曜 午前8時30分〜午後5時15分)
- 公式ページ: https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/soudansyo/hikikomori/hikikomorisienn.html (センターのサイト https://www.fukushi-echizen.com/ )
不登校から外出そのものが減ってきた段階の相談先です。電話・来所(予約制)のほか、メールやLINEでの相談にも対応しており、家庭訪問や居場所(フリースペース)の提供も行っています。「教育の窓口に行く段階ではない気がする」というご家庭の受け皿になってくれます。
児童相談所(18歳未満の子どものこと全般)
- 福井児童相談所: 0776-35-1581(月曜〜金曜 午前8時30分〜午後5時15分)
- 福井県嶺南振興局敦賀児童相談所: 0770-22-0858(同上)
- 子ども虐待防止相談ダイヤル: 189(24時間365日)
- 出典: 福井県教育委員会サポートブック https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gimu/fukue-portal_d/fil/hitorijanaiyo.pdf
不登校や非行など、18歳未満の子どもに関する相談全般を本人・家族どちらからでも受け付ける機関です。嶺南地域は敦賀児童相談所が窓口になります。
教育支援センター(適応指導教室)一覧。9市7町にあります
次に、学校に行きづらい小中学生が学校の代わりに通える公的な場所、教育支援センター(適応指導教室)です。教育相談も受け付けています。
冒頭でも触れたとおり、福井県は9市と、池田町を除く7町に教育支援センターが設置されています。ほとんどの市町に通える場所があるのは、福井県の心強いところです。以下の一覧は、福井県教育委員会のサポートブック(令和6年12月現在)と各市町の公式サイトで確認したものです。
利用の前に知っておきたい実務が2つあります。
- 申し込みは在籍校を通じて行うのが基本です。 まず担任か教頭に「教育支援センターの利用を考えている」と伝えてください。学校に話しにくい場合は、市町の教育委員会に直接問い合わせても大丈夫です
- 通所は在籍校の出席扱いになる場合が多いです。 校長の判断によるため、利用前に在籍校へ確認してください。出席扱いを断られたときの対処はこちらの記事にまとめています(https://freeschool.meikogijuku.jp/media/shusseki-kotowarareta/)
開設場所や受付時間は変わることがあるため、必ずリンク先で最新情報を確認してください。
9市の教育支援センター
- 福井市|チャレンジ教室 高木北2丁目(旧中藤島公民館)。学校に行けないでいる児童生徒の学びの場・心の居場所として、一人ひとりに合った活動と教育相談を行っています。 http://www.fukui-city.ed.jp/challenge/
- 敦賀市|ハートフル・スクール 旧赤崎小学校を活用した敦賀市の教育支援施設。専任カウンセラーと相談員による教育相談も行っており、相談専用フリーダイヤル「はーと・ほっとダイヤル」もあります。 https://www.city.tsuruga.lg.jp/page/14865.html
- 小浜市|ふれあいスクール 旧遠敷小学校新館に2024年7月に移転。専門の指導員が教育相談と個別の学習支援を行っています。 https://www1.city.obama.fukui.jp/edu/p006592.html
- 大野市|フレッシュハウス 大野市青少年教育センター内。学校・家庭以外に安心して過ごせる時間と場所を提供し、学習支援や相談支援を行っています。 https://www.city.ono.fukui.jp/kosodate/kosodate/soudan/huressyuhausu.html
- 勝山市|さわやか教室 勝山市青少年センター内に設置された適応指導教室です。 出典: 県サポートブック https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gimu/fukue-portal_d/fil/hitorijanaiyo.pdf
- 鯖江市|教育支援センター 鯖江チャイルド 2022年度に「適応支援教室」から改称し、支援体制を強化。通室支援と教育相談を行っています。 https://www.city.sabae.fukui.jp/kosodate_kyoiku/gakko_kyoiku/kyoikuiinkai/childcenter.html
- あわら市|いきいき教室 芦原こども園2階。カウンセラーや指導員が学習と心の支援を行っています。 出典: 県サポートブック https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gimu/fukue-portal_d/fil/hitorijanaiyo.pdf
- 越前市|希望学園・ウイング 市民プラザたけふ4階の「希望学園」と社会福祉センターの「ウイング」の2か所があります。 出典: 県サポートブック https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gimu/fukue-portal_d/fil/hitorijanaiyo.pdf
- 坂井市|ステップスクールさかい 坂井市教育支援センター内。午前は個別学習、午後は体験・創作活動やスポーツ。入室相談・見学・体験は随時受け付けています。 https://www.city.fukui-sakai.lg.jp/gakko/kosodate/kyoiku/tetsuzuki/step-school.html
読み疲れたら、ここまでで大丈夫です。お住まいの町の窓口だけ確認したいときは、この下の一覧から探してください。近くに通える場所がないときは、さらに下の「全国どこからでも使える相談窓口」へ。
7町の教育支援センター
町部は中学校内などに設置されているのが特徴です。いずれも一次情報は福井県教育委員会のサポートブック(https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/gimu/fukue-portal_d/fil/hitorijanaiyo.pdf)です。
- 永平寺町|相談室・フレッシュルーム・ふれあいルーム 松岡中学校・上志比中学校・永平寺中学校の3校それぞれに設置。町のひきこもり・不登校相談窓口のページもあります。 https://www.town.eiheiji.lg.jp/950/p011305.html
- 南越前町|適応指導教室つばさ 南越前文化会館内に設置された町の教育支援センターです。 https://www.town.minamiechizen.lg.jp/sisetu/3003/p004013.html
- 越前町|教育支援センター はばたき教室 越前町生涯学習センター内。 https://www.town.echizen.fukui.jp/shisetsu/05/p002353.html
- 美浜町|教育支援センター なないろ 保健福祉センター「はあとぴあ」2階。 https://www.town.fukui-mihama.lg.jp/soshiki/16/486.html
- 高浜町|はまなす教室 高浜公民館内に設置されています。
- おおい町|適応指導教室 なないろクラブ 総合町民福祉センター(本郷)と里山文化交流センター(名田庄)の2拠点があります。
- 若狭町|適応指導教室 ふれあい教室 若狭ものづくり美学舎内に設置されています。
池田町にお住まいの方は、県の教育相談センター(0776-51-0511)に相談すれば、状況に合った通い先を一緒に考えてもらえます。
もうひとつ、受験を控えたご家庭に知っておいてほしい福井県の公式情報があります。令和7年度の県立高校入学者選抜から、入試の際の提出書類に出欠の記録欄がなくなりました。 出欠状況は評価の対象になりません。「欠席日数が増えると高校に行けないのでは」という不安で子どもを追い立てる必要はない、と県自身が示してくれています。
全国どこからでも使える相談窓口
福井県内の窓口と並行して、全国共通の窓口も使えます。「地元の窓口だと知り合いに会いそうで話しにくい」というときは、むしろこちらが向いています。
- 24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310(24時間365日・無料) 文部科学省。 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/06112210.htm
- チャイルドライン 0120-99-7777(毎日16時〜21時・無料) 18歳までの子ども専用。名前を言わなくても、途中で切ってもかまいません。 https://childline.or.jp/
- こどもの人権110番 0120-007-110(平日8時30分〜17時15分・無料) 法務省。いじめや虐待など、こどもの人権に関わる相談。 https://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken112.html
他の都道府県の窓口をお探しの方へ
全国47都道府県の不登校相談窓口の一覧は、こちらのまとめからご覧いただけます。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-soudan-zenkoku/
公的な窓口で解決しなかったときの選択肢
ここまで公的窓口を並べてきましたが、実際には「電話してみたけれど、うちの子には合わなかった」ということも起こります。相談員との相性もありますし、教育支援センターの雰囲気が合わない子もいます。それは窓口が悪いわけでも、お子さんが悪いわけでもありません。合わなかったら別の道を探せばいいだけで、行き止まりではありません。
僕自身、約10年の不登校の中で居場所になったのは、公的機関ではなくフリースクールでした。「なんで学校に行かないの」と誰も聞かない場所に出会えたことが、その後の人生を変えました。だから、選択肢は多いほど良いと本気で思っています。
いちばん気軽な次の一歩は、無料のLINE相談です。 不登校の専門家として、僕が状況を伺って「いま何から始めるか」を一緒に考えます。窓口に電話をかける勇気がまだ出ない段階でも、LINEなら送れるという方は多いです。
不登校の専門家 小幡和輝の無料LINE相談
https://www.obatakazuki.com/lp
また、相談の先にある「居場所」や「学び」としては、対面型の明光フリースクール(https://freeschool.meikogijuku.jp/)や、自宅から参加できるオンラインのクラスジャパン小中学園(https://www.cjgakuen.com/)という選択肢もあります。福井県内のフリースクールと補助金の情報は、市町別の一覧記事にまとめています(https://freeschool.meikogijuku.jp/media/freeschool-fukui/)。
今日できる一歩
この記事の一覧から、気になった窓口を1つだけ選んで、公式ページを開いてみてください。まだ電話はしなくて大丈夫です。「ここなら話せそうか」を眺めるだけで、今日の一歩としては十分です。毎朝の欠席連絡がつらいなら、県のサポートブックにある「よりそいシート」を印刷して眺めてみるのもいい一歩です。夜にこの記事を読んでいるなら、24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)の番号だけメモしておいてください。
まとめ
福井県には、教育総合研究所の電話・来所・メール相談、嶺南教育事務所の教育相談室、心身の不調が強いときのホッとサポートふくい、ひきこもり支援のそよぎネット、そして16市町の教育支援センターと、無料で頼れる公的窓口がそろっています。緊急のときは0120-0-78310へ。それ以外は、学校内→自治体→民間の順で、合う場所を探していけば大丈夫です。
お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。
無料LINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp
よくある質問
福井県で不登校の相談は無料でできますか?
はい。この記事で紹介した福井県教育総合研究所教育相談センターの電話・来所・メール相談(0776-51-0511)、24時間子供SOSダイヤル、嶺南教育事務所の教育相談室、各市町の教育支援センターなどの公的窓口は、すべて無料で相談できます。ホッとサポートふくいやそよぎネットの相談も無料です。
教育支援センター(チャレンジ教室など)に通うと出席扱いになりますか?
在籍校の校長の判断により、指導要録上の出席扱いになる場合が多いです。ただし市町や学校によって運用が異なるため、利用を始める前に在籍校へ「通所した場合の出席の扱い」を確認しておくと安心です。なお福井県では、令和7年度の県立高校入試から調査書の出欠記録欄がなくなり、出欠状況は評価の対象になりません。
親だけで相談してもいいですか?
もちろん大丈夫です。福井県教育総合研究所の教育相談は保護者や先生も対象と公式に案内されていますし、各市町の教育支援センターも保護者だけの相談を受け付けています。本人がまだ動けない時期こそ、まず親が情報を集めて話を聞いてもらうことが、結果的に本人の負担を減らします。
