「子どもが学校に行けなくなったけれど、誰に相談すればいいのか分からない」。静岡県にお住まいで、いまそんな状態の方に、先に結論をお伝えします。静岡県には、不登校について無料で相談できる公的な窓口が、県レベル・市町レベルの両方にそろっています。平日夕方まで匿名で話せる教育相談ハロー電話「ともしび」から、静岡市・浜松市をはじめ県内31市町に置かれた教育支援センター(適応指導教室)まで、この記事で連絡先と公式ページを一覧にしました。全部を読む必要はありません。目次から、いま必要なところだけ開いてください。
自己紹介が遅れました。小幡和輝です。約10年間の不登校を経験し、当時の僕を支えてくれた場所がフリースクールでした。いまはそれを運営する側として、本を書いたり、2000人以上の子どもたちとご家庭に関わっています。この記事では「どこに、どの順番で相談するか」を、元当事者と支援者の両方の目線で整理していきます。
最初にどこへ相談するか。緊急度で整理します
一覧に入る前に、ひとつだけ先にお伝えさせてください。
いますぐ命に関わる危険があるとき(自分を傷つけた、様子がおかしいなど)は、ためらわず119番か救急外来へ。 死にたい気持ちがつらいけれど急を要さないときは「#いのちSOS」0120-061-338(通話料無料)や、こころの健康相談統一ダイヤル0570-064-556(ナビダイヤル)へ。いじめや学校・家庭の悩みは「24時間子供SOSダイヤル」0120-0-78310 が使えます。 24時間365日、通話料無料でつながる文部科学省の窓口で、お住まいの地域の教育委員会等の相談機関につながります。深夜でもかけられますし、保護者からの電話も受け付けています。
緊急ではない場合の基本の順番は、次のとおりです。
- 学校内で相談する(担任、養護教諭、スクールカウンセラー)
- 自治体の教育相談を使う(この記事で一覧にする県・市町の窓口)
- 民間の相談先を検討する(フリースクール、親の会、オンライン相談など)
担任に話しにくい事情があるなら、1を飛ばして2から始めても何の問題もありません。窓口の種類ごとの使い分けは、全国版の記事で詳しく解説しています
>>不登校の相談先はどこ?公的・民間の相談窓口一覧と使い分け
いじめが背景にあるときは、いじめに特化した相談先の一覧も参考にしてください
>>いじめの相談先一覧。学校以外に話せる窓口と使い分け
静岡県の県レベルの相談窓口
まず、県が運営する窓口です。お住まいの市町に関係なく、県内どこからでも利用できます。
教育相談ハロー電話「ともしび」
- 運営: 静岡県総合教育センター
- 内容: 友達関係、いじめ、学校に行くのがつらい、子育てや家庭教育の悩みなど。匿名で相談できます
- 対象: 幼児(年長)から18歳までの方とその保護者
- 電話: 東部 055-931-8686/中部 054-289-8686/西部 0537-24-8686(平日 午前10時〜午後5時、年末年始を除く)
- 教育相談ハロー電話「ともしび」の公式ページ
静岡県でいちばん間口の広い教育相談です。公式ページには、受付時間外と休日は24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)で対応すると明記されています。「夜に思い立ったらSOSダイヤル、平日の日中はともしび」と覚えておくと迷いません。
総合教育センター面接相談
- 運営: 静岡県総合教育センター
- 内容: 不登校・非行など、こどもの心と教育全般。お子さんと保護者それぞれに相談員が付く親子並行面接で、遠方の方はオンライン相談もあります。無料です
- 申込み電話: 0537-24-9738(月〜金 午前9時〜午後5時)
- 会場: 掛川会場(月〜金)と沼津会場(水・金)
- 総合教育センター面接相談の公式ページ
電話だけでは整理しきれないときの、じっくり型の窓口です。プレイルームがあり、子どもは遊びながら相談できる環境が用意されています。
ライン相談@静岡(LINE相談)
- 運営: 静岡県
- 内容: LINEで専門の相談員とやり取りできるSNS相談。悩んでいる本人だけでなく、心配している家族や周囲の大人からの相談も受け付けています
- 受付時間: 平日・休日とも 午後2時〜午後10時
- ライン相談@静岡(LINE相談)の公式ページ
電話で話すこと自体がつらい子には、文字で送れるこの窓口が合います。夜10時まで受け付けているのも心強い点です。
子ども・家庭110番
- 運営: 静岡県
- 内容: 子育てや家庭でのかかわり方、不登校を含む子どもの行動についての電話相談。「親としてどう接すればいいのか」を受け止めてくれる窓口です
- 電話: 賀茂 0558-23-4152/東部 055-924-4152/中部 054-273-4152/西部 053-458-4152(平日 午前9時〜午後8時、土日 午前9時〜午後5時)
- 子ども・家庭110番の公式ページ
平日は夜8時まで、土日も日中つながります。「仕事が終わってからしか電話できない」という保護者の方は、まずここを覚えておいてください。
静岡県ひきこもり支援センター
- 運営: 静岡県(精神保健福祉センター内)
- 内容: おおむね中学卒業後の年齢の方とそのご家族からの、ひきこもりに関する相談。面接相談は予約制です
- 電話: 054-286-9219(平日 午前10時〜正午、午後1時〜3時)
- 静岡県ひきこもり支援センターの公式ページ
不登校が長引いて、家から出ること自体がむずかしくなってきた場合の専門窓口です。ひとつ注意点があり、静岡市にお住まいの方は「静岡市ひきこもり地域支援センターDanDanしずおか」、浜松市にお住まいの方は「浜松市精神保健福祉センター」が窓口になると県の公式ページが案内しています。静岡県は政令市(静岡市・浜松市)だけ相談体系が別になることがあるので、覚えておくと迷いません。
市町の教育支援センター(適応指導教室)一覧
次に、市町ごとの窓口です。教育支援センター(適応指導教室)は、学校に行きづらい小中学生が学校の代わりに通える公的な場所で、教育相談も受け付けています。静岡県教育委員会が「市町に設置されている教育支援センター一覧(令和7年8月現在)」を公式サイトで公開しており市町に設置されている教育支援センター一覧(令和7年8月現在)の公式ページ、県内31市町に合計50の教室が掲載されています。この記事もその一覧を一次情報にしています。
利用の前に知っておきたい実務が2つあります。
- 申し込みは在籍校を通じて行うのが基本です。 まず担任か教頭に「教育支援センターの利用を考えている」と伝えてください。学校に話しにくい場合は、市町の教育委員会に直接問い合わせても大丈夫です
- 通所は在籍校の出席扱いになる場合が多いです。 校長の判断によるため、利用前に在籍校へ確認してください。出席扱いを断られたときの対処はこちらの記事にまとめています
>>出席扱いを学校に断られたときはどうする?校長判断を動かす3つの材料
静岡市・浜松市と主要13市の窓口は以下のとおりです。教室の場所や開設時間は変わることがあるため、各リンク先で最新情報を確認してください。
- 静岡市|静岡市教育支援センター(ふれあい教室・かがやく教室・はばたく教室) 葵区・駿河区・清水区に1教室ずつ。 静岡市の公式ページ
- 浜松市|校外まなびの教室(まつのき教室・ふれあい教室など) 中央区・浜名区・天竜区に計11教室。県内でいちばん教室数が多い市です。 浜松市の公式ページ
- 沼津市|青少年教育センター「はばたき教室」 教育相談機能も併設。 沼津市の公式ページ
- 三島市|ふれあい教室(三島市教育支援センター) 三島市民生涯学習センター内。 三島市の公式ページ
- 富士市|青少年相談センター(ステップスクール・ふじ) お子さんの状況に合わせて通所スケジュールを組めます。 富士市の公式ページ
- 富士宮市|青少年相談センター(適応指導教室) 電話相談から面接、通級手続きへという流れ。 富士宮市の公式ページ
- 伊東市|教育支援センター「なぎさ」 県の一覧に掲載。伊東市教育委員会へ。 伊東市の公式ページ
- 御殿場市|御殿場市教育支援センター 県の一覧に掲載。御殿場市教育委員会へ。 御殿場市の公式ページ
読み疲れたら、ここまでで大丈夫です。お住まいの市町が見つからないときや、近くに通える場所がないときは、この下の「全国どこからでも使える相談窓口」へ進んでください。
- 焼津市|チャレンジ教室(焼津・大井川・東益津) 市内3教室。 焼津市の公式ページ
- 藤枝市|教育支援センター「藤の子教室」 申込みは在籍校を通じて。通室は無料です(実費負担あり)。 藤枝市の公式ページ
- 島田市|島田市教育センター(教育相談室) 不登校を含む教育相談を平日受付。 島田市の公式ページ
- 掛川市|掛川市教育センター「みどり教室」・北分教室 市内2教室。 掛川市の公式ページ
- 磐田市|教育支援センター(あすなろ・あすなろ2・第3の教育支援センター) 市内3か所。臨床心理士の助言のもと指導員が支援し、家庭訪問による支援もあります。 磐田市の公式ページ
- 袋井市|教育支援センター「ひまわり」 栽培や飼育などの体験活動と学習を組み合わせた活動が特徴。 袋井市の公式ページ
- 湖西市|湖西市チャレンジ教室 県の一覧に掲載。湖西市教育委員会へ。 湖西市の公式ページ
上記にない市町にお住まいの場合も、県の一覧市町の教育支援センター(適応指導教室)一覧の公式ページには熱海市・下田市・裾野市・菊川市・牧之原市など、県内31市町の教育支援センターが載っています。見つからないときは、お住まいの市町の教育委員会に「教育支援センターか、それに代わる相談先はありますか」と聞いてみてください。
全国どこからでも使える相談窓口
静岡県内の窓口と並行して、全国共通の窓口も使えます。「地元の窓口だと知り合いに会いそうで話しにくい」というときは、むしろこちらが向いています。
- 24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310(24時間365日・無料) 文部科学省。 24時間子供SOSダイヤルの公式ページ
- チャイルドライン 0120-99-7777(毎日16時〜21時・無料) 18歳までの子ども専用。名前を言わなくても、途中で切ってもかまいません。 チャイルドラインの公式ページ
- こどもの人権110番 0120-007-110(平日8時30分〜17時15分・無料) 法務省。いじめや虐待など、こどもの人権に関わる相談。 こどもの人権110番の公式ページ
他の都道府県の窓口をお探しの方へ
全国47都道府県の不登校相談窓口の一覧は、こちらのまとめからご覧いただけます。
>>【全国版】47都道府県の不登校相談窓口一覧。お住まいの県から探せます【2026年最新】
公的な窓口で解決しなかったときの選択肢
ここまで公的窓口を並べてきましたが、実際には「電話してみたけれど、うちの子には合わなかった」ということも起こります。相談員との相性もありますし、教育支援センターの雰囲気が合わない子もいます。それは窓口が悪いわけでも、お子さんが悪いわけでもありません。合わなかったら別の道を探せばいいだけで、行き止まりではありません。
僕自身、約10年の不登校の中で居場所になったのは、公的機関ではなくフリースクールでした。「なんで学校に行かないの」と誰も聞かない場所に出会えたことが、その後の人生を変えました。だから、選択肢は多いほど良いと本気で思っています。
いちばん気軽な次の一歩は、無料のLINE相談です。 不登校の専門家として、僕が状況を伺って「いま何から始めるか」を一緒に考えます。窓口に電話をかける勇気がまだ出ない段階でも、LINEなら送れるという方は多いです。
また、相談の先にある「居場所」や「学び」としては、対面型の明光フリースクールや、自宅から参加できるオンラインのクラスジャパン小中学園という選択肢もあります。静岡県内のフリースクールと補助金の情報は、市区町村別の一覧記事にまとめています
>>静岡県のフリースクールと補助金一覧。市区町村別に紹介します【2026年最新】
今日できる一歩
この記事の一覧から、気になった窓口を1つだけ選んで、公式ページを開いてみてください。まだ電話はしなくて大丈夫です。「ここなら話せそうか」を眺めるだけで、今日の一歩としては十分です。夜にこの記事を読んでいるなら、夜10時まで受け付けているライン相談@静岡と、24時間つながるSOSダイヤル(0120-0-78310)だけメモしておくのもいいと思います。
まとめ
静岡県には、匿名で話せる教育相談ハロー電話「ともしび」、じっくり相談できる総合教育センターの面接相談、夜10時まで文字で送れるライン相談@静岡、そして静岡市から浜松市まで31市町に置かれた50の教育支援センターと、無料で頼れる公的窓口がそろっています。命に関わる緊急のときは119番へ。いじめや学校の悩みは0120-0-78310へ。それ以外は、学校内→自治体→民間の順で、合う場所を探していけば大丈夫です。
お子さんを責める必要も、ご自身を責める必要もありません。今日からできる小さな一歩を、一緒に探しましょう。
よくある質問
静岡県で不登校の相談は無料でできますか?
はい。この記事で紹介した教育相談ハロー電話「ともしび」、ライン相談@静岡、各市町の教育支援センターなどの公的窓口は、すべて無料で相談できます。教育支援センターは通所も原則無料です(教材費や体験活動の実費がかかる場合があります)。
教育支援センターに通うと出席扱いになりますか?
在籍校の校長の判断により、指導要録上の出席扱いになる場合が多いです。ただし市町や学校によって運用が異なるため、利用を始める前に在籍校へ「通所した場合の出席の扱い」を確認しておくと安心です。申し込みも在籍校を通じて行うのが基本です。
親だけで相談してもいいですか?
もちろん大丈夫です。ともしびも子ども・家庭110番も市町の教育支援センターも、保護者だけの相談を受け付けています。実際、最初の相談は保護者のみというケースがとても多いです。本人がまだ動けない時期こそ、まず親が情報を集めて話を聞いてもらうことが、結果的に本人の負担を減らします。
