不登校の前兆・サイン。早めに気づいて家庭でできる対応

最近、朝の支度が遅い。「お腹が痛い」と言う日が増えた。学校の話をすると黙る。まだ休んではいないけれど、何かがいつもと違う気がする。これは不登校の前兆やサインなのか、それとも考えすぎなのか。そう迷って検索された方に向けて書きます。

先に結論をお伝えします。不登校の前兆・サインは、体・行動・言葉の3つに分けて見ると気づきやすくなります。そして、気づいたときにやってほしいのは「行かせる工夫」ではなく、「家を休める場所にすること」と「学校以外の居場所の情報を先に集めておくこと」の2つです。前兆の段階で親が動く方向を間違えなければ、子どもが消耗する期間はかなり短くできます。この記事では、サインの見分け方、当事者だった僕が出していたサイン、そして家庭で今日からできる対応を書きます。

自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。

目次

不登校の前兆・サインを3つに分けて見る

前兆は、ひとつひとつは小さくて、「たまたま」で片づけられるものばかりです。だから見落とされます。体・行動・言葉の3つに分けて並べると、「たまたま」が重なっているかどうかが見えてきます。

体に出るサイン

  1. 朝だけの腹痛や頭痛 休日や放課後はけろっとしている。仮病に見えますが、体は本当に痛がっています
  2. 寝つきが悪い、朝起きられない 日曜の夜に眠れない、月曜の朝だけ起きられない、という曜日のかたよりがある
  3. 食欲の変化 朝ごはんを残す、逆に夜にやたらと食べる

文部科学省の調査でも、不登校の子どもについて学校が把握している事実として「生活リズムの不調」が上位に挙がっています。体の不調は、気持ちより先に出るサインです。

文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1422178_00006.htm

なお、腹痛や頭痛、朝起きられない状態が続くときは、不登校かどうかの前に、小児科や起立性調節障害を診られる医療機関に一度相談してください。体の病気が隠れていることもあります。

朝起きられない子と起立性調節障害の関係については、こちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/kiritsusei-chosetsu-shogai-futoko/

行動に出るサイン

  1. 支度がどんどん遅くなる 着替えや持ち物の準備に、以前の倍の時間がかかる
  2. 玄関で止まる 靴を履くところまでは行くのに、そこから動かない
  3. 部活や習い事を休み始める 学校より先に、学校に付随する活動から抜けていくことが多い
  4. 帰宅後にぐったりしている 宿題に手がつかない、話しかけても反応が薄い

言葉に出るサイン

  1. 学校の話題で黙る、話をそらす 「今日どうだった?」に「別に」しか返ってこなくなる
  2. 特定の先生や友達の名前が出なくなる 以前はよく話していた名前が消える
  3. めんどくさい、だるいが増える 「行きたくない」と言えないときの言い換えです

3つの区分のうち2つ以上で変化が続いているなら、「考えすぎ」ではなく、前兆として受け止めてよい段階です。

サインを出していた側から見えていたこと

僕が不登校になり始めたころ、朝、ランドセルを背負って玄関までは行けていました。でもそこから足が動かなくなりました。学校に行ったふりをして、近所の公園でブランコに乗りながら、ただ時間が過ぎるのを待っていました。

当時の僕にとって、「行きたくない」と口に出すことはできませんでした。理由を聞かれても答えられなかったからです。玄関で止まる、支度が遅い、というサインは、子どもが言葉にできないことを体が代わりに出している状態です。「行きたくないなら言いなさい」と言われても、本人にも説明できないことが多い。ここを「サボり」や「わがまま」と受け取ると、子どもは家の中でもサインを出せなくなります。

不登校になる原因の全体像については、こちらの記事で9つに分けて解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/hutoukou/

前兆に気づいたとき、家庭でやってほしい4つのこと

前兆の段階で親が「なんとか行かせる」方向に力を入れると、子どもは家でも気を張ることになり、かえって消耗が早まります。やってほしいのは次の4つです。

  1. 休んでいい日を先につくる 「つらい日は休んでいい」と親から先に言葉にする。休む許可が出ていると、子どもはぎりぎりまで我慢しなくなり、結果的に長く持つ
  2. 理由を聞かない 「何があったの」「誰かにいじめられたの」は、答えられない子を追い詰めます。聞くなら「朝、体はどう?」と体調の話にする
  3. 学校への連絡は親が一本化する 担任には「最近朝の体調が不安定です。無理はさせない方針で、様子を見させてください」とだけ伝える。本人に先生から連絡が来る状態は、前兆期にはかなりの負担です
  4. 学校以外の居場所の情報を、親だけで先に集める 本人に提案する前に、近くのフリースクールや相談窓口を親が調べておく。いざ休みが続いたときに、選択肢をすぐ出せる

4つめが、いちばん見落とされている部分です。不登校になってから探し始めると、親が焦って、その焦りが子どもに伝わります。前兆の段階で「行き先の候補」を持っているだけで、親の表情が変わります。

夏休み明けなど、長期休み明けに行き渋りが出たときの考え方は、こちらの記事で書いています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/natsuyasumi-ake-ikitakunai/

「まだ不登校じゃない」段階から使える場所がある

前兆の段階のご家庭から、「まだ休んでいないのに、フリースクールを調べるのは早すぎませんか」と聞かれることがあります。早すぎることはありません。むしろ、完全に動けなくなる前に「学校以外にも行ける場所がある」と子どもが知っているだけで、追い詰められ方が変わります。

明光フリースクールという選択肢

明光フリースクール

平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間があり、学校ではないけれど通う場所として機能しています。

前兆の段階のお子さんにとって、ここは「逃げ場」ではなく「もう一つの行き先」です。週1回から通えるので、学校を休んだ日の居場所として使い始めることができます。誰も「なんで学校に行ってないの」と聞かないので、理由を説明できない段階の子でも、そのままでいられます。学校を完全に休む前に、「行ける場所がほかにもある」という経験を先に持っておくと、その後の選択肢が狭まりません。

学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。

明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/

まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、わからない場面でつまずかずに答えまで辿り着けます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。

クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

まとめ。今日できる一歩

不登校の前兆・サインは、体・行動・言葉の3つに分けて見ると「たまたま」の重なりが見えてきます。気づいたら、行かせる工夫ではなく、家を休める場所にすることと、学校以外の行き先を親が先に調べておくことに力を使ってください。体の不調が続くなら医療機関への相談も忘れずに。

今日できる一歩として、お子さんに「つらい日は休んでいいからね」と一度だけ言ってみてください。返事はいりません。その一言で、子どもは玄関で止まる前に「休む」と言えるようになります。

完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。

【無料】不登校の専門家・小幡和輝のLINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp

よくある質問

不登校の前兆が出ていても、まだ学校に行けているなら様子見でいいですか?

行けているうちから動いたほうが、子どもの消耗は少なくて済みます。様子見の内容を「行けるかどうか観察する」から「家を休める場所にして、学校以外の居場所を親が調べておく」に変えてください。休みが続いてから探し始めると、親の焦りが子どもに伝わります。

朝の腹痛や頭痛は仮病ですか?

仮病ではありません。朝だけ痛んで休日は元気、というのは気持ちの負担が体に出ている典型的な形です。ただし、体の病気が隠れていることもあるので、症状が続くときは小児科などの医療機関に一度相談してください。

前兆に気づいたら、担任にはどう伝えればいいですか?

「最近、朝の体調が不安定です。無理はさせない方針で様子を見させてください」とだけ伝えれば十分です。原因を説明する必要はありません。学校からの連絡は本人ではなく親に、と窓口を決めておくと、子どもの負担が減ります。

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この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい/英治出版』『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方/小学館』など計6冊。講演、メディア出演も多数。

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