「子どもが学校に行けなくなった。でも、誰に相談すればいいのか分からない」。長崎県にお住まいの方に、先に結論をお伝えします。長崎県には、不登校について無料で相談できる公的な窓口が、県レベル・市町レベルの両方にあります。24時間つながる「親子ホットライン」から、長崎市の学びの支援センター「ひかり」、佐世保市の「あすなろ教室」、そして対馬・壱岐・五島といった離島部の教育支援センターまで、この記事で連絡先と公式情報を一覧にしました。全部を読む必要はありません。目次から、いま必要なところだけ開いてください。
自己紹介が遅れました。小幡和輝と申します。僕は不登校の元当事者です。約10年間学校に行かず、フリースクールで学びました。現在は不登校の専門家として、本の執筆や講演をしながら、2000人以上の子どもたちとご家庭をサポートしています。長崎県は離島や半島が多く、「近くに相談できる場所なんてあるのだろうか」と感じている方も少なくないはずです。実際には、県教育委員会が公開している令和7年10月時点の一覧で、県内19か所に教育支援センター(適応指導教室)があることが確認できます。順番に整理していきます。
最初にどこへ相談するか。緊急度で整理します
窓口の一覧に入る前に、ひとつだけ先にお伝えします。
いますぐ命に関わる危険があるとき(自分を傷つけてしまった、意識がないなど)は、まず119番か救急外来に連絡してください。 急を要さないけれど「死にたい」という気持ちがつらいときは、「#いのちSOS」0120-061-338(24時間365日・無料)や、こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556 が相談を受け付けています。いじめや学校のこと、家族のことで追い詰められているときは「24時間子供SOSダイヤル」0120-0-78310へ。 長崎県では「親子ホットライン」の名前で県教育委員会が受け付けている窓口で、24時間365日、通話料無料です。夜中でも、匿名でもかけられます。子ども本人からも保護者からもかけられますし、電話がむずかしければメール相談(soudan@news.ed.jp)もあります。
緊急ではない場合の基本の順番は、次のとおりです。
- 学校内で相談する(担任、養護教諭、スクールカウンセラー)
- 自治体の教育相談を使う(この記事で一覧にする県・市町の窓口)
- 民間の相談先を検討する(フリースクール、親の会、オンライン相談など)
学校に話しにくい事情がある場合は、1を飛ばして2から始めてかまいません。公的窓口の種類ごとの使い分けは、全国版の記事で詳しく解説しています
>>不登校の相談先はどこ?公的・民間の相談窓口一覧と使い分け
いじめが背景にあるときは、いじめに特化した相談先一覧も参考にしてください
>>いじめの相談先一覧。学校以外に話せる窓口と使い分け
長崎県の県レベルの相談窓口
まず、長崎県が運営する窓口です。市町の窓口とちがい、県内のどこにお住まいでも利用できます。
長崎県教育センター 教育支援教室「ふれあい広場」
- 運営: 長崎県教育委員会(長崎県教育センター内・大村市玖島1丁目24-2)
- 内容: 不登校の児童生徒への支援と教育相談
- 電話: 0957-52-9241(教室直通)/0957-53-1131(教育センター代表)
- 長崎県教育センター 教育支援教室「ふれあい広場」の公式ページ
県教育センターは大村市にあります。市町の教育支援センターとは別に、県が設置している教室です。お住まいの市町の教室と、どちらが通いやすいか比べる選択肢のひとつになります。
長崎県子ども・若者総合相談センター「ゆめおす」
- 運営: 長崎県(長崎市馬町48-1 長崎県市町村会館馬町別館2階)
- 対象: おおむね30歳代までの本人とその家族
- 内容: 不登校、ひきこもり、ニートなど、社会生活に関する悩みのワンストップ相談
- 電話: 095-824-6325(受付は10時〜18時。電話対応は21時まで、木曜・土曜は18時まで。日曜・祝日・年末年始は休み)
- 相談方法: 電話・来所・メール。LINEでの相談予約にも対応
- 長崎県子ども・若者総合相談センター「ゆめおす」の公式ページ
「教育の窓口なのか、福祉の窓口なのか分からない」という段階の悩みを、分野を問わず受け止めてくれる入口です。土曜日も受け付けているのが特長で、平日は仕事で電話できないという保護者の方に使いやすい窓口です。
長崎県ひきこもり地域支援センター
- 運営: 長崎県(長崎こども・女性・障害者支援センター内・長崎市橋口町10-22)
- 対象: ひきこもり状態にある本人・家族・関係者
- 電話: 095-846-5115(平日9時〜17時45分、年末年始を除く)
- 相談方法: 電話・来所(来所は要予約)。県内各地の県立保健所でも相談できます
- 長崎県ひきこもり地域支援センターの公式ページ
不登校が長引いて、外出そのものがむずかしくなってきた場合の専門窓口です。長崎市まで行かなくても、お近くの県立保健所で相談できる体制になっています。
こころの電話(長崎こども・女性・障害者支援センター)
- 運営: 長崎県
- 内容: 心の健康に関する電話相談
- 電話: 095-847-7867(受付時間はリンク先で確認してください)
- こころの電話(長崎こども・女性・障害者支援センター)の掲載ページ
眠れない、食べられない、気分の落ち込みが激しいなど、心身の不調が強く出ているときはこちらが向いています。県教育委員会の「教育相談体制の充実」ページに、他の窓口とあわせて掲載されています。
市町の教育支援センター(適応指導教室)一覧
次に、市町ごとの窓口です。教育支援センター(適応指導教室)は、学校に行きづらい小中学生が学校の代わりに通える公的な居場所で、教育相談も受け付けています。ここに載せるのは、長崎県教育委員会児童生徒支援課が公開している令和7年10月現在の公式一覧市町の教育支援センター(適応指導教室)一覧の公式ページに掲載された教室です。県の公式一覧に基づいているので、離島部も含めて県内の設置箇所を確認できます。
利用にあたって知っておきたい実務が2つあります。
- 申し込みは在籍校を通じて行うのが基本です。 まず担任か教頭に「教育支援センターの利用を考えている」と伝えてください。学校に話しにくい場合は、市町の教育委員会に直接問い合わせても大丈夫です
- 通所は在籍校の出席扱いになる場合が多いです。 校長の判断によるため、利用前に在籍校へ確認してください。出席扱いを断られたときの対処はこちらの記事にまとめています
>>出席扱いを学校に断られたときはどうする?校長判断を動かす3つの材料
電話番号は県の公式一覧に記載されているものです。開設時間や利用条件は変わることがあるため、問い合わせの際に最新情報を確認してください。
- 長崎市|学びの支援センター「ひかり」 095-825-2932(長崎市民会館7階)。集団と個別の相談・指導のほか、オンラインや家庭訪問での相談支援もあります。長崎市はこのほかに、自宅から仮想空間で交流・学習できる「メタバース登校」(毎週火・木の午前、小4〜中3、在籍校経由で登録)を令和7年6月に始めており、令和8年4月には特別な教育課程で学べる学びの多様化学校「のぞみ教室」が市民会館2階に開室しました(市立桜馬場中学校の分教室)。教育相談は教育研究所(095-824-4814)へ。 長崎市の公式ページ
- 佐世保市|青少年教育センター「あすなろ教室」 0956-22-0781。通級を希望する場合は、まず相談専用電話(0956-22-0077)で個別カウンセリングの予約から始める流れです。 佐世保市の公式ページ
- 佐々町|サテライトあすなろ教室佐々 0956-62-2101(佐々町総合福祉センター内)。佐世保市のあすなろ教室のサテライトとして、最寄りの施設で個別支援や学習支援を受けられます。 佐々町の公式ページ
- 諫早市|少年センター「ふれあい学級」 0957-22-2551(諫早市野中町508-8)。少年センター内の学校適応指導教室で、教育相談も受け付けています。 諫早市の公式ページ
- 大村市|教育支援センター「あおば教室」/小中学生サポートルーム「conne(コンネ)」 あおば教室 0957-54-2100(玖島1-17-10)と、こどもセンター2階のconne 0957-53-0876 の2か所があります。教育相談室(0957-47-6119)でも相談できます。 大村市の公式ページ
- 島原市|適応指導教室「ひまわり教室」 0957-64-7098(島原市北門町130番地)
- 南島原市|適応指導教室「つばさ」 0957-72-2210(南島原市布津町甲381-1)
- 平戸市|教育支援教室「のぞみ」 0950-22-9252(平戸市宝亀町1148)
- 松浦市|適応指導教室「ステップ」 0956-72-1112(松浦市志佐町里免365・教育委員会)
- 西海市|教育支援センター「とまと教室」「あおぞら教室」 大島町のとまと教室 0959-37-0148 と、西彼町のあおぞら教室 0959-37-0128 の2か所があります
読み疲れたら、ここまでで大丈夫です。 お住まいの近くに窓口が見つからないときは、このあとの「全国どこからでも使える相談窓口」から選んでください。
- 長与町|学校適応指導教室「いぶき」 090-3324-3131(長与町嬉里郷431番地1)
- 時津町|教育支援センター「ひだまり」 080-3520-1532(時津町元村郷1番地)
- 東彼杵町|自立適応支援教室 0957-46-0353(東彼杵町彼杵宿郷706-4)
- 対馬市|教育支援センター「みちしるべ」 080-1720-2382(厳原町日吉338-1)
- 壱岐市|教育支援教室「太陽」 0920-40-0164(芦辺町芦辺浦524)
- 五島市|適応指導教室「たけのこ」 0959-74-3383(五島市池田町1番2号)
対馬・壱岐・五島の離島部にも教室が設置されているのが、県の一覧を見て分かる長崎県の特徴です。ここに載っていない市町(雲仙市など)にお住まいの場合も、相談先がないわけではありません。市町の教育委員会に「教育支援センターか、それに代わる相談先はありますか」と聞いてみてください。県の教育支援教室「ふれあい広場」(前の章)という選択肢もあります。
全国どこからでも使える相談窓口
長崎県内の窓口と並行して、全国共通の窓口も使えます。「地元の窓口には顔を知られていそうで話しにくい」というときは、むしろこちらが向いています。
- 24時間子供SOSダイヤル 0120-0-78310(24時間365日・無料) 文部科学省。長崎県では「親子ホットライン」として受け付けています。 24時間子供SOSダイヤルの公式ページ
- チャイルドライン 0120-99-7777(毎日16時〜21時・無料) 18歳までの子ども専用。名前を言わなくても、途中で切ってもかまいません。 チャイルドラインの公式ページ
- こどもの人権110番 0120-007-110(平日8時30分〜17時15分・無料) 法務省。いじめや虐待など、こどもの人権に関わる相談。 こどもの人権110番の公式ページ
他の都道府県の窓口をお探しの方へ
全国47都道府県の不登校相談窓口の一覧は、こちらのまとめからご覧いただけます。
>>【全国版】47都道府県の不登校相談窓口一覧。お住まいの県から探せます【2026年最新】
公的な窓口で解決しなかったときの選択肢
ここまで公的窓口を並べてきましたが、実際には「相談してみたけれど、うちの子には合わなかった」ということも起こります。担当者との相性もありますし、教室の雰囲気が合わない子もいます。それは窓口が悪いわけでも、お子さんが悪いわけでもありません。合わなかったら、行き止まりではなく、別の道に進めばいいだけです。
僕自身、約10年の不登校の中で居場所になったのは、公的機関ではなくフリースクールでした。誰も「なんで学校に行ってないの」と聞かない場所に出会えたことが、その後の人生を変えました。だからこそ、選択肢は多いほうがいいと思っています。
いちばん気軽な次の一歩は、無料のLINE相談です。 不登校の専門家として、僕が状況を伺って「いま何から始めるか」を一緒に考えます。窓口に電話をかける勇気が出ない段階でも、LINEなら送れるという方は多いです。
また、相談の先にある「居場所」や「学び」としては、対面型の明光フリースクールや、自宅から参加できるオンラインのクラスジャパン小中学園という選択肢もあります。長崎県内のフリースクールと補助金については、市区町村別の一覧記事にまとめています
>>長崎県のフリースクールと補助金一覧。市区町村別に紹介します【2026年最新】
今日できる一歩
この記事の一覧から、気になった窓口を1つだけ選んで、公式ページを開くか、電話番号をスマホにメモしてみてください。まだ電話はしなくて大丈夫です。「ここなら話せそうか」を眺めるだけで、今日の一歩としては十分です。在籍校に伝えられそうなら、連絡帳やメールに「教育支援センターについて教えてください」と一文書くところから始めるのもいい方法です。
まとめ
長崎県には、24時間つながる親子ホットライン(0120-0-78310)、土曜も相談できる子ども・若者総合相談センター「ゆめおす」(095-824-6325)、そして長崎市の「ひかり」から離島部の教室まで県内19か所の教育支援センターと、無料で頼れる公的窓口がそろっています。長崎市ではメタバース登校や、令和8年4月に開室した「のぞみ教室」のように、家から参加できる新しい選択肢も増えています。命に関わる緊急のときは119番へ。いじめや学校の悩みは0120-0-78310へ。それ以外は、学校内→自治体→民間の順で、合う場所を探していけば大丈夫です。
完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。
よくある質問
長崎県で不登校の相談は無料でできますか?
はい。この記事で紹介した親子ホットライン(24時間子供SOSダイヤル)、県子ども・若者総合相談センター「ゆめおす」、県ひきこもり地域支援センター、各市町の教育支援センターなどの公的窓口は、すべて無料で相談できます。教育支援センターは通所も原則無料です(活動によっては実費がかかる場合があります)。
教育支援センター(適応指導教室)に通うと出席扱いになりますか?
在籍校の校長の判断により、指導要録上の出席扱いになる場合が多いです。運用は自治体や学校によって異なるため、利用を始める前に在籍校へ「通所した場合の出席の扱い」を確認しておくと安心です。申し込みも在籍校を通じて行うのが基本なので、担任か教頭に相談するところから始めてください。
親だけで相談してもいいですか?
もちろん大丈夫です。むしろ最初の相談は保護者だけで、というケースが多いです。この記事で紹介した窓口は、いずれも保護者からの相談を受け付けています。お子さんが「行きたくない」と言っている段階で無理に連れて行く必要はありません。まず保護者が話を聞いてもらい、お子さんに合いそうかを見てから次を考えれば十分です。
