ギフテッドの子が学校に合わないとき。「浮きこぼれ」の居場所と学び方の選択肢

「授業がつまらない」「同級生と話が合わない」。ギフテッドと呼ばれる子、あるいはその傾向のある子が学校に合わないのは、決してわがままでも、育て方の問題でもありません。理解の速さや興味の深さが学校の標準的な進め方とずれている、環境とのミスマッチです。結論から伝えると、学校を無理に合わせ直すより、学校の外に「深掘りできる場」を足すほうが、子どもの力はまっすぐ伸びます。

自己紹介が遅れました。学校に行かなかった期間が、僕にはおよそ10年あります。その間はフリースクールで学びました。いまは不登校の専門家として本を書いたり、対面やオンラインのフリースクールを運営しながら、2000人以上の子どもたちに関わっています。

この記事では、ギフテッド傾向の子が学校に合わないときに家庭でできることと、「浮きこぼれ」の子の居場所と学び方の選択肢を整理します。なお、ギフテッドに限らず学校が合わない子ども全般の選択肢は、こちらの記事で解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/gakko-awanai-kodomo/

目次

ギフテッドの子が学校に合わないのは「わがまま」ではない

ギフテッドとは、知的能力や特定分野の才能が同年齢の子より著しく高い子どもを指す言葉です。ただし医学的な診断名ではなく、日本では明確な定義や判定基準が定まっていません。「うちの子はギフテッドかどうか」を白黒つけること自体には、実はあまり意味がありません。大事なのは、目の前の子が学校のどこで、なぜ苦しんでいるかです。

見落とされがちですが、国もこの問題を認識しています。文部科学省は「特定分野に特異な才能のある児童生徒」への指導・支援の在り方を有識者会議で議論し、支援の推進事業を実施しています。才能があるがゆえに学習上・学校生活上の困難を抱える子がいる、と国の会議資料にはっきり書かれているのです。

文部科学省 特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する学校における指導・支援の在り方等に関する有識者会議
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/169/index.html

つまり「才能があるなら学校で困るはずがない」という思い込みのほうが、実態と合っていません。合わないと感じているお子さんの感覚は、国の議論が追いかけているくらい、実在する困りごとです。

「浮きこぼれ」の教室で起きていること

学力が追いつかずに苦しむ「落ちこぼれ」に対して、理解が速すぎて集団から浮いてしまう状態は「浮きこぼれ」と呼ばれます。教室では、たとえばこんなことが起きています。

  1. 授業が簡単すぎて苦痛になる 一度で理解した内容の反復を45分間座って聞き続けるのは、大人が想像する以上に消耗します。退屈は「ぜいたくな悩み」ではなく、学校がつらくなる立派な理由です
  2. 質問や発言が浮いてしまう 疑問を深掘りする質問が「授業の邪魔」と受け取られたり、同級生との会話がかみ合わなかったりして、孤立感につながります
  3. 得意と苦手の差が大きい 抜きん出た分野がある一方で、字を書く・提出物を揃える・集団行動といった面が極端に苦手な子もいます。得意な面は「できて当たり前」と流され、苦手な面だけ叱られる、という損な状況になりがちです

こうした状態が続くと、「学校に居場所がない」という感覚から行き渋りや不登校につながることがあります。もしお子さんの特性や発達について気になることがあれば、自治体の教育センターや児童精神科などの専門機関に相談してみてください。特性の見立ては家庭だけで抱えず、専門家の目を借りたほうが早く楽になります。

学校と話すときは「要求」ではなく「情報共有」から

学校に配慮をお願いするときは、「特別扱いしてほしい」という要求の形ではなく、「家ではこういう様子で、教室ではこういう場面がつらいようです」という情報共有から入るのがおすすめです。担任の先生も、材料がなければ動けません。

そのうえで、相談できることは意外とあります。授業中に自分の課題を進めることを認めてもらう、図書室や別室で過ごせる時間をつくってもらう、興味のある分野の課題に差し替えてもらう、といった調整が実際に行われている学校もあります。すべて通るとは限りませんが、「うちの学校では何ができますか」と聞くだけでも、選択肢の輪郭が見えてきます。

学校以外の相談窓口については、こちらの記事で公的・民間の使い分けを解説しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-sodansaki-doko/

学校の外に「深掘りできる場」を足す

ここがこの記事でいちばん伝えたいことです。学校の標準カリキュラムは、興味を深掘りしたい子には浅すぎ、速く進みたい子には遅すぎることがあります。だったら、深掘りは学校の外でやればいいのです。

僕自身、学校には行っていませんでしたが、学ぶこと自体はずっと好きでした。「信長の野望」という歴史のゲームがきっかけで日本史にハマり、教科書の範囲をはるかに超えた大学生用の分厚い本を読んで探求していた時期があります。学校の進度とはまったく関係のない学びでしたが、あの深掘りの経験が、いまの自分の土台になっています。学校の勉強と「学び」は、別のものです。

学校の外の場には、学年の枠がありません。小学生が中学の内容に進んでもいいし、ひとつのテーマを何週間も掘り続けてもいい。「みんなと同じペース」という前提がない場所では、浮きこぼれという概念そのものが消えます。フリースクール、科学館や大学の子ども向け講座、プログラミング教室、オンラインの学習サービスなど、深掘りの受け皿は探せば見つかります。

家庭・塾・フリースクール・オンラインをどう使い分けるかは、こちらの記事で整理しています。
https://freeschool.meikogijuku.jp/media/futoko-gakushu-shien/

明光フリースクールという選択肢

明光フリースクール

平日の日中に通える場所として、僕たちは明光フリースクールを運営しています。明光義塾の個別指導の考え方がベースになっていて、一人ひとりに寄り添った運営をしています。プログラミングやeスポーツの時間もある、「学校ではないけれど通う場所」です。

ギフテッド傾向の子にとっての良さは、学年の枠と一斉授業がないことです。全員が同じページを開く教室と違って、その子の理解の速さと興味に合わせて過ごし方を組めるので、「簡単すぎて退屈」も「質問すると浮く」も起こりません。興味のあるテーマを思う存分掘っていい場所が平日の日中にあるだけで、子どもの表情は変わります。

学校の出席扱いや自治体の補助金の対象になる実績も多数あります。

新規の校舎もどんどん展開していますので、お近くの教室についてはまずはお問い合わせください。

明光フリースクールの詳細はこちら
https://freeschool.meikogijuku.jp/

まだ外に出るエネルギーがないお子さんには、オンラインフリースクール「クラスジャパン小中学園」があります。ネットの先生(担任)が伴走し、自宅から自分のペースで学べます。2018年の開校から、これまでに2000人以上の不登校の子どもたちをサポートしてきました。

学習面では、生徒一人ひとりにカスタマイズされた最先端のAIサポートがあります。答えをすぐ教えるのではなく、ヒントを出しながら一緒に考えるAIなので、理解の速い子は先へ先へと自分のペースで進めます。学習以外の用途には使えないフィルタリング設定付きで安心です。

クラスジャパン小中学園の詳細はこちら
https://www.cjgakuen.com/

まとめ。合わないのは子どものせいでも学校のせいでもない

学校に合わないという事実は、子どもの欠陥ではなく、環境とのミスマッチのサインです。学校と情報共有しながら調整できることを探しつつ、学校の外に深掘りできる場を足す。この2本立てで、才能は居場所を失わずにすみます。

今日できる一歩を1つ提案します。お子さんがいま夢中になっていることを、止めずに30分だけ隣で見せてもらってください。何にどう没頭しているかがわかると、次に探すべき場所の条件がはっきりします。

完璧な正解を最初から選ぶ必要はありません。迷っている段階の相談こそ歓迎です。ひとりで抱え込む前に、話してみてください。

無料のLINE相談はこちら
https://www.obatakazuki.com/lp

よくある質問

ギフテッドかどうかは、どこで調べられますか?

日本にはギフテッドの公的な定義や判定基準はなく、医学的な診断名でもありません。知能検査などの心理検査は自治体の教育センターや児童精神科、臨床心理士のいる相談機関で受けられますが、数値の確認よりも「どの場面で困っているか」を専門家と一緒に整理することが目的だと考えてください。

学校がつまらないという理由で休ませてもいいのでしょうか?

退屈は立派な苦痛であり、無理に通わせ続けると学ぶこと自体が嫌いになる場合があります。休ませることと学びを止めることは別です。フリースクールやオンライン教材など、その子のペースで深掘りできる学びの場を並行して用意すれば、学校を休んでも学びは続きます。

フリースクールは勉強が遅れている子のための場所ではないのですか?

そうとは限りません。フリースクールには学年の枠や一斉授業がないため、学び直しにも先取りや深掘りにも対応できます。明光フリースクールでは個別指導の考え方をベースに、一人ひとりの理解度と興味に合わせて過ごし方を組んでいます。

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この記事を書いた人

1994 年、和歌山県生まれ。10年の不登校を経験。不登校当時はフリースクールで学び、その後18 歳で起業。SNS を活用したマーケティングを専門とし、東京2020 オリンピック・パラリンピックでは総フォロワー1000万人以上の公式SNSアカウントを運用。不登校への偏見を払拭し、不登校になっても取り残されない社会を目指し不登校の専門家として活動。オンラインフリースクール『クラスジャパン小中学園』の代表として、これまでに2000人以上の不登校生徒をサポート。著書に『学校は行かなくてもいい/英治出版』『学校では教えてくれない 稼ぐ力の身につけ方/小学館』など計6冊。講演、メディア出演も多数。

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